門前の小僧

能狂言・茶道・俳句・武士道・日本庭園・禅・仏教などのブログ

誇り高き自由の民、傀儡。【言の葉庵】No.92

2016-09-27 19:05:11 | 日本文化バンザイ
【言の葉庵】メールマガジン最新号、本日発刊しました!!



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┣┫OW┃O     傀儡と遊女が解き明かす中世日本文化史。2016/9/27
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むかしむかし、傀儡(くぐつ)と呼ばれる芸能集団がありました。その末裔たちが、能や文楽を創作したという説があります。今回、傀儡についての代表的な古典『傀儡子記』を現代語でご紹介。2年の歳月を経て、寺子屋の2クラスが終講となります。代わって新クラス『葉隠』と『申楽談儀』が、11月より新規開講の予定です。

…<今週のCONTENTS>…………………………………………………………………

【1】日本文化の名著案内             『傀儡子記』現代語訳
【2】カルチャー情報           寺子屋新クラス11月スタート

編集後記…
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【1】日本文化の名著案内             『傀儡子記』現代語訳
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傀儡(くぐつ)は、狭義では人形遣いの芸能者。わが国では、その発生が九世紀以前にさかのぼる、日本最古の芸能集団を指します。
狩猟系渡来人の末裔ともみなされており、中世に成立した能を代表とするわが国の伝統芸能に少なくない影響を与えた、特殊な職業集団です。

傀儡について、その活躍期に記された歴史史料の代表が、大江匡房の『傀儡子記』。
今回、【言の葉庵】では本作を全文現代語訳にてご紹介します。
原文は漢文四百文字程度のごく短いものですが、中世芸能史を語るうえで欠かせない具体的かつ詳細な、とても興味深い記述を含んでいるのです。

まずは、『傀儡子記』について、岩波書店『日本思想体系』の序文を引用しました。


「遊女記」と姉妹編をなすもので、同時期に執筆されたものと推定される。「傀儡」はあやつり人形を意味し、中国では人形をまわし歌を歌った者をいうが、日本では本書から知られるように、狩猟を元来の生業としながら党とよばれる集団で漂泊し、男は剣術・人形つかい・奇術、女は唱歌・売春などを業とした……





◆続きはこちら(まぐまぐ言の葉庵メルマガページ)↓

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『傀儡子記』現代語訳

2016-09-24 21:11:26 | 日本文化バンザイ
次回、【言の葉庵】メルマガで、大江匡房の『傀儡子記』現代語訳を

公開します。



中世日本芸能史のキーワードである、〔遊女〕と〔傀儡〕。

いわゆる人形使いの嚆矢として知られる「傀儡」は、

わが国初の専門芸能集団と目されています。



中国や半島からの渡来民、あるいは西欧のジプシーの一派とも

みられている「傀儡」のリアルな姿を解き明かすのが、大江匡房の『傀儡子記』。



多くの謎を含む中世芸能史の中で、第一級の歴史史料とされる

当作品を、はじめて克明・明確な現代語訳でおとどけします。



能や文楽など、今日の伝統芸能の祖形をたどりたい方へ。



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現在の観世能楽堂

2016-09-22 21:19:42 | 能狂言
先日(2016年9月)、渋谷松濤の閉館した観世能楽堂を訪れました。


建物はまだあるのですが、能楽堂の表札は外され、
24hの貸し駐車場になっていました。


植え込みの雑草は伸び放題です。


20年以上通い続けた、癒しと感動の聖地。
ああ。なんとなく、悲しいなあ。

夏草やつわものどもが夢の跡

(松尾芭蕉 奥の細道元禄二年)

9月15(木)~19(月・祝)の【言の葉庵】講座予定

2016-09-13 21:30:28 | カルチャー講座
今週末から来週頭にかけ、連続して【言の葉庵】日本文化関連講座があります。

気になるテーマがありましたら、ぜひお近くの教室までお運びください。



【言の葉庵】カルチャー講座一覧

http://nobunsha.jp/img/kozalist.pdf





◆9/15(木) 10:30~

よみうりカルチャー恵比寿

「千利休と侘び茶の世界」~南方録を読む



今回は南方録〔墨引〕の章を読み進めます。

東山時代の書院台子の茶より、草庵小座敷の侘び茶へ。

その歴史的変遷を読み解くキーとなるのが、茶室の小型化と機能性の追求です。

今回は〔台目構え〕の茶室、すなわち台目畳の茶室への導入を考察。

紹鷗、利休、織部等の各時代の茶室を見ながら読み解いていきます。



茶室の変遷と炉の位置の移り変わりをたどっていくことで、茶立人から茶匠へと

茶人の位置が変化し、「一期一会」の茶が成立していった過程がわかるのです。



今回【言の葉庵】講座のみの「茶室変遷記」のミニ講座を実施します。





◆9/16(金) 14:00~ @渋谷ネクシィーズスクエアビル

第十一回奥川恒治の会 能〈江口〉事前講座



初めて見るお能を100倍楽しむために!

三番目物の中でもとくに難解とされる、能〈江口〉。

深い仏教哲理を背景とする、西行と江口遊女の世界を、出典をひもときながら

初めて〈江口〉を見る方に、わかりやすく解説していきます。

能面の展示や江口遊女・普賢菩薩などの画像資料も豊富に使用しながら

世阿弥作の名作能の秘密と核心に迫っていきます。



9/22本公演の前売りチケットをお持ちの方、および【言の葉庵】読者のみなさまは

無料でご参加いただけます。





◆9/19(月・祝) 10:00~ 日本文化体験交流塾

禅と中世日本文化 シリーズ研修 第二回「禅と茶道1」



シリーズ講座第二回は、「茶禅一味」の言葉であらわされるように、

禅ともっとも深い結びつきをもつ茶道史の基本を学びます。



・茶道はいつだれが始めたのか。

・茶道の根本精神とは何か。

・禅と茶道の歴史概説。

・利休の侘び茶とは何か。



茶道の稽古をされている方にも、一般の方にも、具体的な実例をひきながら、

図版や画像も豊富に使用し、わかりやすく解説していきます。

茶道史の根本資料とされる『南方録』『山上宗二記』の名段落を受講生の

みなさまと一緒に味読します。



同塾の会員はもちろん、一般の非会員の方、単回のみの受講も可能です。

お気軽に小石川の交流塾本部までお越しください。

樂美術館「三代 樂 道入・ノンカウ展」

2016-09-11 11:03:01 | 茶道
茶碗の最高峰、樂焼。初代長次郎から三代目が、道入、通称ノンコウ。
その作、「青山」が重文に指定されました。
9/10より、これを記念して道入の作品が一堂に公開されます。

◆秋期特別展 重要文化財指定記念
三代 樂 道入・ノンカウ展
2016年9月10日(土)~11月27日(日)
http://raku-yaki.or.jp/museum/exhibition/index.html

ぼくも来週末見に行く予定。関西の方は必見です。
すぐ近くに金剛能楽堂、晴明神社もありますね。