
睡眠の新常識
昔、中学の担任の先生がよく「四当五落」と話していました。睡眠時間を4時間にして勉強すると試験に合格し、睡眠時間5時間では落ちるということです。実際にやってみると成長期の真っただ中、睡眠時間4時間では昼間眠くてたまりませんでした。でも友達は睡眠時間4時間でがんばっているのだ、勉強しなければならないという気にはさせてくれました。
少し前のことになりますが、NHK「みみより!くらし解説」で「あなたは大丈夫?睡眠の新常識」(1/31)が放送されました。番組では厚生労働省が公表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(案)を紹介しています。
これは大学の教授等、睡眠の専門家が推奨する睡眠に関する意見をまとめたものです。睡眠の研究が進み、エビデンス(証拠、根拠、データ)が積み重ねられ、今、睡眠の常識が変わってきています。
この中で現在推奨される睡眠時間が示されています。
小学生 9~12時間
中・高校生 8~10時間
成人 6時間以上
高齢者 5~6時間 寝床にいる時間は8時間未満
中高校生は8~10時間の睡眠時間が推奨されています。
「四当五落」、今でも云われていることなのでしょうか。入学試験のニュースを聞く季節になり、ふと今どきの受験生はどうしているのかなと思いました。
なお、高齢者は「寝床にいる時間が8時間未満」が付されています。高齢者は必要とする睡眠時間は5~6時間ですが、寝れば寝るほどよいというわけではなく、寝床にいる時間が長いほど死亡リスクが高まることが分かってきました。眠れないまま床にいると眠りの質がおち、長期的に身体に負荷を与えることになるからだそうです。眠ろうと努力しない、眠れなかったらいったん寝床を離れることもひとつの手だそうです。
