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「論語と算盤」
7月3日、新紙幣が発行されました。20年ぶりだそうです。
一万円札は渋沢栄一の肖像になりました。
このため今、書店では渋沢栄一の講演をまとめた「論語と算盤」が大変売れているそうです。
渋沢栄一は江戸末期から明治にかけて日本経済界をけん引し、今日の日本経済の礎を築き上げました。スマホに入れているAudiobook「論語と算盤」を久しぶりに聞き返してみました。
彼は、「論語と算盤」を通じて、全て事業には道徳がなければならないと説いています。
以前に聞いたときには聞き流していたことですが、あっと思うことがありました。
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まず何かをするときに極端に走らず、頑固でもなく、善悪を見分け、プラス面とマイナス面に敏感で、言葉や行動がすべて中庸にかなうものが常識である。
(第三章常識と習慣 から)
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なぜピンと来たかと言いますと、同じようなことを聞いたからです。
神戸須磨寺小池陽人副住職の話
何でも極端から離れたことが正しいと知りなさい。
瀬戸内寂聴さんの話
自分の考えを持つことはよいことです。でも入り込んで何とか主義となってはダメ。考えが固まってしまう。
鎌倉円覚寺横田南稜管長の話
「空だったら何をやってもいいのか」となりたがるものですが、現実も大事、空も大事、中道をもとめることが仏教の教え。
お三方とも極端にかたよらないことを話されています。
極端にかたよっていれば他と比べることをしなくなり、あれこれ考える必要がなくなります。ある意味で安易な生活かもしれません。それはダメだと説いています。
ちょっとまじめな話になりましたが、図らずも論語の渋沢栄一と仏教、同じことを説いているなと感じた次第です。