今日のお題はメルボルンの不動産事情2 インナーシティー(ビジネス街近くの住宅街)です。前回は、メルボルンの不動産価格で、どの辺りが高くて、どの辺りが安いかについて書きましたが、今回は、メルボルンの街の近く(インナーシティー)の一戸建てについてです。
メルボルンのCBD(セントラル ビジネス ディストリクト)、つまり中心街の高層ビルが林立しているビジネス街は、約6.6キロ平米で、タワーマンション、オフィス街、カフェ、レストランがこの中心部にあります。
そして、ビジネス街の周り10キロメートル程はインナーシチィーと言われていて、一戸建ての敷地面積は狭いです。古い町並み、特に道路に面した壁面は勝手に壊して建て替えることは出来ないので、下の写真の様に、古い町並みは丁寧に直して、保存されます。
上の写真は、インナーシティーの典型的な一戸建ての家です。ご覧の通り、隣の家との境はなく、自分の家の壁と隣の家の壁はくっついていて、幅は5メートル前後が多いです。但し、奥行きは長くて、2、30メートル程もあり細長い敷地です。玄関を入ると、廊下に沿って寝室が二つ、その奥にダイニングキッチンがあり、リビングがあり、その後ろに小さな庭があるのが、一般的です。
この古くて小さな一戸建ての家ですが、ビジネス街に近いこともあって、驚く程、値段が高いのです。例えば、メルボルンCBD,ビジネス街の東にあるリッチモンドという町にある一戸建ての小さな家が、古い家でも一億円以上はします。
ビジネス街の近くに住みたがる人達は、金融や法律などの専門職の若者、又は中年のカップルです。その理由は、ただ職場に近いからだけではく、ビジネス街には、百貨店、大学、劇場、スポーツスタジアム、カフェ、バー、レストラン、庭園、美術館、図書館、博物館など、誰もが楽しめる場所が集中していて、特に若者にとって、クールな(カッコいい)場所だからです。
小さくても、一戸建てには、土地がついてきますから、値段が高く、時と供に値段が上がるのです。それに比べて、ビジネス街にある高層マンション(タワマン)は、狭い土地を何十人でシェアすることになるので、実質、不動産の値段に占める建物の割合が高く、土地の割合は少ないのです。建物は経年劣化しますから、一般的に高層マンション価格の上昇はあまり期待できないのです。
それでは、明日も、このブログでお会いしましょう。