例によって、本を整理中に「あっ!これ読んでいない」と思ったものである。
「連載」というのは、前回までのことをよく覚えていないことが多くなったこの頃は『苦手』な分野である。で、できるだけ完結してから一気に読もうという姿勢でいるのだが、完結するのがいつなのかわからないところが、この方法の『弱点』である。
できるなら、「××話くらいで完結」みたいなものを表示してくれるといいのだけれど・・・
というわけで、この物語は15ケ月にわたって連載され(途中1回休載)たもので、なんとか読むことができたものである。(というわけで本の整理は進んでいない)
前置きが長くなってしまった。
「椿説弓張月」は滝沢馬琴の作で、それを今回平岩弓枝が「私家版」としてよみがえらせたものである。
『よみがえらせた』というのは、昔はこの題名を聞いただけでこれは「鎮西八郎為朝」の物語だな、とわかる人が大勢いたように思えるし、そもそも「鎮西八郎為朝」というのも有名だったような気がするが、現代では、多くの人が知らないことになっているのだと思う。
私は小さい時にこの物語を読んでいて(もちろん少年少女向きになっているもの)、八郎為朝が多くの困難と仲間たちを次々と失う中で、前に進んでいく姿に感動し、血わき肉おどる物語にワクワクしたものであった。
今回、その当時を思い出しながら読んだのであった。
さて、この物語の主人公の源八郎為朝は、八幡太郎義家の孫の為義の八男である。(ちなみに、為義の嫡男が義朝で、義朝の子供が頼朝、義経)
為朝は13歳の時に父から勘当される。この勘当は藤原信西入道から嫌われたことが原因である。(と物語ではなっている)
ちなみにこの時代は、天皇と上皇(院)が並立し、それぞれに摂関家や武士がついていて、陰謀渦巻く京の都だった。
八郎は、九州の豪族を頼って落ちのびていく。
そして最後には肥後の平家の婿になり(この時の妻が『白縫』)九州を平定することとなる。
その後、保元の乱で父・為義とともに崇徳上皇方について戦うが敗れ、伊豆大島に流される。伊豆においては伊豆七島を平定する。
で、歴史では、この平定が叛乱とされ殺されてしまったことになる。
しかし、物語では生き延びていて、ついには琉球にわたり琉球を平定し、子の舜天丸(すてまる)が琉球王朝の王となる。
という物語で、勧善懲悪であるから、必ず為朝が勝つこになっている。
しかもその勝ち方といえば、神や霊の力も借りてなので、後編はファンタジー的な要素もある。
この物語は、滝沢馬琴が中国の水滸伝も下敷きにしたというものであり、八犬伝の前に書かれたものであるから、非常に面白いものになっている。
単行本も出ているようであるから、興味のある人にはぜひ読んでいただきたい。
礫(つべて)の紀平治や、山尾・野風のオオカミなど、登場人物たちについて語り合える人が欲しいと思うのである。
さて、この椿説弓張月の題名であるが、椿説は珍説でありすなわち「異聞」とか「小説」という意味を持つと同時に、椿説はちんぜいとも読めることから、主人公の鎮西八郎為朝にもかかっているとのこと。
昔の人はよくよく考えていますねえ。
「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
「連載」というのは、前回までのことをよく覚えていないことが多くなったこの頃は『苦手』な分野である。で、できるだけ完結してから一気に読もうという姿勢でいるのだが、完結するのがいつなのかわからないところが、この方法の『弱点』である。
できるなら、「××話くらいで完結」みたいなものを表示してくれるといいのだけれど・・・
というわけで、この物語は15ケ月にわたって連載され(途中1回休載)たもので、なんとか読むことができたものである。(というわけで本の整理は進んでいない)
前置きが長くなってしまった。
「椿説弓張月」は滝沢馬琴の作で、それを今回平岩弓枝が「私家版」としてよみがえらせたものである。
『よみがえらせた』というのは、昔はこの題名を聞いただけでこれは「鎮西八郎為朝」の物語だな、とわかる人が大勢いたように思えるし、そもそも「鎮西八郎為朝」というのも有名だったような気がするが、現代では、多くの人が知らないことになっているのだと思う。
私は小さい時にこの物語を読んでいて(もちろん少年少女向きになっているもの)、八郎為朝が多くの困難と仲間たちを次々と失う中で、前に進んでいく姿に感動し、血わき肉おどる物語にワクワクしたものであった。
今回、その当時を思い出しながら読んだのであった。
さて、この物語の主人公の源八郎為朝は、八幡太郎義家の孫の為義の八男である。(ちなみに、為義の嫡男が義朝で、義朝の子供が頼朝、義経)
為朝は13歳の時に父から勘当される。この勘当は藤原信西入道から嫌われたことが原因である。(と物語ではなっている)
ちなみにこの時代は、天皇と上皇(院)が並立し、それぞれに摂関家や武士がついていて、陰謀渦巻く京の都だった。
八郎は、九州の豪族を頼って落ちのびていく。
そして最後には肥後の平家の婿になり(この時の妻が『白縫』)九州を平定することとなる。
その後、保元の乱で父・為義とともに崇徳上皇方について戦うが敗れ、伊豆大島に流される。伊豆においては伊豆七島を平定する。
で、歴史では、この平定が叛乱とされ殺されてしまったことになる。
しかし、物語では生き延びていて、ついには琉球にわたり琉球を平定し、子の舜天丸(すてまる)が琉球王朝の王となる。
という物語で、勧善懲悪であるから、必ず為朝が勝つこになっている。
しかもその勝ち方といえば、神や霊の力も借りてなので、後編はファンタジー的な要素もある。
この物語は、滝沢馬琴が中国の水滸伝も下敷きにしたというものであり、八犬伝の前に書かれたものであるから、非常に面白いものになっている。
単行本も出ているようであるから、興味のある人にはぜひ読んでいただきたい。
礫(つべて)の紀平治や、山尾・野風のオオカミなど、登場人物たちについて語り合える人が欲しいと思うのである。
さて、この椿説弓張月の題名であるが、椿説は珍説でありすなわち「異聞」とか「小説」という意味を持つと同時に、椿説はちんぜいとも読めることから、主人公の鎮西八郎為朝にもかかっているとのこと。
昔の人はよくよく考えていますねえ。
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