読書日記 嘉壽家堂 アネックス

読んだ本の感想を中心に、ひごろ思っていることをあれこれと綴っています。

笑う忠臣蔵 女子大生桜川東子の推理 鯨統一郎 光文社文庫

2014-11-30 18:07:38 | 読んだ
鯨統一郎の「女子大生 桜川東子(さくらかわはるこ)」シリーズである。

このシリーズは、渋谷区にある「森へ抜ける道」というバーで繰り広げられる、事件の謎解きの物語である。

このバーは、マスター島が日本酒をワイングラスでに注いで飲ませる。
その常連が、元刑事で今は私立探偵の工藤(彼がこの物語の語り手である)と山内の二人である。
マスターを加えてこの3人が「ヤクドシトリオ」として、実にバカバカしい話をしている。

時々、私も思うのであるが、酒の席で、しかも気の置けない者たちと飲んでいるときの会話は、実にバカバカしく幼稚なものではないだろうか。
年相応の深いいい話をしていたいのだが、絶対にばかばかしい話をしているに違いないと思うのである。

従って、このヤクドシトリオがバカな話をしているのを、時として「ほほえましく」思うのである。

さて、このバーにはもう一人常連がいる。
というか、工藤と山内は、毎週金曜日の夜7時に、この常連、女子大生の桜川東子がやってくるから、この店に通っているのである。

桜川東子は、ヤクドシトリオのバカな話は一切無視しているが、そのバカな話の延長にある「事件」について興味を向ける。
そして、その事件の謎を解くのである。

今回は、このレギュラー4人に加えて、23歳のOL「坂東いるか」が加わった。
彼女は、大の歌舞伎好きである。

というようなことから、今回の第4弾のシリーズは、事件を歌舞伎の演目に見立てて解いていくのである。

①笑う女殺油地獄
②笑う曽根崎心中
③笑う白波五人男
④笑う勧進帳
⑤笑う忠臣蔵
⑥笑う娘道成寺

の6話である。

前までのシリーズでは、事件の見立てが「童話」「日本昔話」「ギリシャ神話」であったので、何とか追いかけていけたのであったが、今回の歌舞伎はあまり知らないので、ついていくのに苦労した。

ということで、今回はどちらかといえば「バカな話」のほうがメインで読んでいたような気がする。

それにしても、酒を飲んでバカな話をするというのは、いいものである。
その「バカな話」ができる飲み友達とは近頃とんとご無沙汰であることが寂しい。


「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松島 円通院 紅葉ライトアップ2014

2014-11-25 22:57:53 | 観た、聴いた
22日(土)に、晩秋恒例の松島 円通院紅葉ライトアップに行ってきた。

今年の紅葉は「早い」印象である。
少なくても、昨年よりは1週間から10日ぐらい早く紅葉した。

従って、本当はもう1週間早く行きたかったのであるが、何かと都合というものがあり、まあ22日でもいいかと出かけたのである。
もっとも、円通院のホームページには、入り口の「石庭」は『落葉が始まりした』、「心字の池」は『見ごろが過ぎました』、「三慧殿」は『見頃です』、となっていたので、それほどがっかりすることもないだろうとは思っていた。

さて、いつもこの時期は杯観客でいっぱいになり、1時間程度並ばなくてはならない。
それならば、早めに行って並んだほうがいいのではないかと、早めに出かけた。
ちなみに我が家から松島までは車で1時間程度である。

3時に出発して4時ころに到着。
思いのほかに道路は混雑していない。
円通院の近くの駐車場に無事到着。
4時15分には円通院の入り口「山門」前にいたのだが、まだ行列は無い。
ということで、チケットを購入して若干休憩のあと行列ができたのを確認して、前から3列めくらいに並ぶ。まあ1時間はしょうがないと思っていた。

5時30分開門の予定だったのだが、なんと行列が長くなったので、準備を急ぎ5時に開門。
いわゆる「ラッキー!」である。



やっぱり、石庭の葉は落ちている。それでも、ライトアップの効果でなかなか見事である。



ライとの「青」というのもいいカンジである。


心字の池は、やっぱり見ごろを過ぎていた。しかし、やっぱり池に映る紅葉は見事である。





緑色のライトもなかなかである。




というわけで、なんと5時30分ころには一周してしまい、まだ長い行列を尻目に帰ってきたのである。



来年は、見頃を定めてと思っているのだが・・・
さて、どうなることやら。

「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

焼き鳥

2014-11-24 22:24:24 | 日々雑感
先週、東京へ行ってきた。

で、その夜「虎の門ヒルズ」で飲んできた。
(これ、カッコイイ?)
そこで、多くのカップルが写真を撮っていたので、同行者にぜひ写すように言われ撮ったもの。



「トラのもん」というらしい。写真の右下に書いてあるのが見える。
別に感動するものでもなく、「あっそう」という感じである。

さて、虎の門ヒルズで飲んだといっても、なんだか落ち着かない。
ビール2杯で、早々に退散した。

近頃の私は、安い酒(ホッピーとかサワーとか酎ハイ)に焼き鳥もしくはモツ焼、それに煮込みがあればいい。

で、虎の門ヒルズから池袋のモツ焼屋に行って、モツ5本と煮込みに生ビールである。
なんだかやっと落ち着いた。

で、次の日は仙台で懇親会。
これも、ちょっと気取った居酒屋で美味しい日本酒である。
それはそれでいいのだが、近頃の私は、そうではないのである。

で、(本日は「で」が多い)、最終形は「焼き鳥屋」である。
焼き鳥と、もつ鍋(なんと一人用)、そして酎ハイである。
しあわせ、しあわせ、極楽、極楽。である。

ところで、先日、地元で焼き鳥屋がオープンしたので、行ってみた。

その時、同行者が、焼き鳥を串から外して皿に取り分けた。

私、これが「ダメ!」
たとえ「いいじゃないの」といわれても「ダメよダメダメ」なのである。

近頃ちょっと気取った焼き鳥屋で、串から焼き鳥を外す用具(?)を出すところがあるが、あれは焼き鳥屋として邪道ではないか、と思うしだいであります。

私は声を大にして言いたい!
焼き鳥は串から直接口に運ぶものである。
「『くしからくちへ』が焼き鳥の合言葉ではないのか?」
と。

そいでもって、タレの焼き鳥の場合、口の端からほほにかけて、串についたタレがくっつく、それを「手」で拭うのである。
この場合、手の甲なのか手のひらにすべきなのかは、意見が分かれるところであるが、私としては「手の甲」のほうがいいのではないか、と思うしだいです。


追伸
本日飛行機雲がエックスを描いているなあと思ったら、またそこに飛行機が来て、いい模様になりました。



さらにそこをねぐらに帰る渡り鳥(雁)が飛んで行きました。


「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鬼平犯科帳19 妙義の團右衛門 長谷川平蔵

2014-11-12 22:23:51 | 読んだ
先週の木曜日は塩釜、金曜日は盛岡、土曜日は埼玉県三郷と、旅をしていた。

この旅のお供に選んだのが「鬼平犯科帳」である。
全巻の中からこの19巻を選んだのは他意はなく、適当に本棚から引っこ抜いただけである。

第19巻は
「霧の朝」
「妙義の團右衛門」
「おかね新五郎」
「逃げた妻」
「雪の果て」
「引き込み女」
の6編が収められている。

そのうち「妙義の團右衛門」は、鬼平が「ひけを取った」物語である。

火付盗賊改方の密偵である「馬蕗の利平治」は元盗賊で「嘗役(なめやく)」であった。
「嘗役」とは、盗賊たちが押し込むのに適当な商家や民家を探し回るのが役目である。

利平治は、高窓の久兵衛という盗賊の一味であったが、時には「これは」と思う、いわゆる正統派の盗賊にもその情報を売り渡していた。

正統派の盗賊というのは、お盗めの掟の三か条「殺さず、犯さず、貧しきから盗らず」を守るものである。

利平治は、高窓の一味の後継者争いのなかで、鬼平に助けられ以来鬼平に惚れ、密偵として活躍をしていたが、正統派の盗賊で、昔、自分によくしてくれた妙義の團右衛門に、偶然出会う。
團右衛門は、利平治に今度のお盗めの話をして仲間に誘う。

利平治と團右衛門の、親密さが描かれている状況を読むと、我々読者は、もしかして利平治は鬼平を裏切るのではないかと思ってしまったりする。

しかし、利平治は團右衛門と別れたあと真っすぐ鬼平のもとへ向かいすべてを洗いざらし話すのである。
そのとき、鬼平は
「お前は、妙義の團右衛門に義理立てをせぬでもよいのかえ?」と尋ねる。
利平治は
「『ございません』低いが、きっぱりとした声でこたえた。」
のである。

鬼平は、利平治を團右衛門に近づけ情報を探る。
しかし、そのことを團右衛門に知られる。

ここから双方の駆け引きが始まるのだが、結局利平治は團右衛門に殺される。更に團右衛門一味は江戸から逃亡してしまう。
つまり、鬼平というか火付盗賊改方は負けてしまったのである。

しかし、彼らはあきらめていなかった。結末は読んでいただきたい。


さて、旅の友としてこの本を携えていったのであるが、私の理想としていたのは、小さな居酒屋で、ぬる燗の酒を飲みながら読むことだったのであるが、今回はそういうことにはならず、酔ってホテルのベッドに横たわって読み始めたもののそのまま眠りこんだり、移動の途中で読み始めて、また眠ってしまったりで、昔は一気に読めたものが、相当の時間を要してしまった。

旅の空の下、初めて入る小さな居酒屋で、文庫本を読みながら酒を飲む、ということは、もうできなくなってしまったのではないか、と、微妙な気持ちである。

「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バッハホール管弦楽団 設立記念初演演奏会 11月3日

2014-11-05 22:18:45 | 観た、聴いた
宮城県加美郡加美町の中新田にある「バッハホール」の専属?管弦楽団の初演演奏会に行ってきた。

特段クラシックに思い入れがあるわけではないのだが、娘が団員となっていること、久々に管弦楽団の音楽を聴きたくなったこと、さらに久々に「バッハホール」に行きたかったこと、が要因である。

宮城県北部を中心として団員が集まり結成された、アマチュアの管弦楽団で、小学生から60歳以上の人たちで構成されている。

私の座った席の後ろで関係者もしくは関係者に近い人たちが話していたのに聞き耳を立てていたら、この楽団の結成まで喧々諤々の議論があったらしい。

さて、演奏である。

最初の曲、J.S.バッハの「主よ人の望みの喜びよ」を聞いたとき、「ありゃりゃ」と思ったが、次のG.ビゼーの「アルルの女より」になって落ち着き、休憩をはさんでのドヴォルザークの「交響曲第9番:新世界より」はなかなかのものだった。

だいぶ助っ人もあったらしいが(アマチュアではまあ当然のこと)、初演は成功だったといえるのではないか。
多くの人も入ったが、これからも多くの人が聞きに来る楽団であってほしい。

私も、冬(特に雪道)はちゅちょするがそれ以外であれば、聴きに行きたい。

定期的にクラシックを生で聞くことができる、というのは非常に魅力的である。

娘がいるからということもあるが、これからも応援していきたい。


「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の角館 平成26年11月1日

2014-11-03 09:20:48 | 観た、聴いた
角館に紅葉を観に行ってきた。

初めて角館に行ったのはもう30年以上も前のことだ。
それから何回も訪れているのだが、だんだん観光地化が進んでいるように思える。

私が初めて訪れたころには、古くさいその辺にいくらでもある武家屋敷のある町、という印象であった。
ただ、桧木内川堤の桜がきれいで、若い頃のお花見といえば「角館」ということで、何年か通ったことがあった。

そのお花見だって、お昼ころに到着して川原で弁当を広げる余裕があった。

桧内川堤の桜(そめいよしの)と武家屋敷のしだれ桜と武家屋敷の公開の組み合わせが角館を有名にしたのではないか。
ということで、お花見の季節は道路が渋滞、駐車場は満車、堤も町も人がいっぱいということで、ゆっくりとしたお花見などは近年できない状況である。

ところで、春の角館は何回も訪れているのだが、秋の角館というのは昔団体旅行で立ち寄ったくらいである。
そこで、道筋の奥羽山脈の紅葉も愛でながら秋の角館を楽しんでみようと行ってみたのである。

ところが、途中、東北自動車道で悲惨な交通事故があり途中一般道経由となった。
これは、時間が余計にかかったということなのでまあそれほどの師匠にはならなかったのであるが、天気予報が一日早くなり曇天である。
山の紅葉がイマイチで、若干テンション下がり気味で角館到着。

小雨模様で、傘をさして駐車場から町へ向かう。
途中、お土産屋さんの客引きがあって驚く。



人力車もあるのだが、体と財布の健康のため歩く。





丁度いい具合の紅葉である。
雨もあまり気にならない。



武家屋敷と紅葉もいいのだが、落葉の片付けが大変そうである。



赤い色がないのは若干寂しい気持ちもあるが、それはそれなりにいい感じではある。





というわけで、赤い車を入れてみました。

角館の名物といえば、行き始めたころは「樺細工」だけであったが、近頃はいろいろなものが売られている。
しかし、どちらかといえば角館というよりは秋田名物であって、ちょっと食指がうごかない。

というわけで、昼食は「スパゲッティナポリタン定食」とした。
非常においしくいただきました。

角館からは秋田県南部の道の駅を訪れて、実は「きのこ」を探して、帰ってきました。

「きのこ」は思っていたほどの種類を集められなかったけれど、まあ、それなりに集めることができ、さっそく「きのこ鍋」で楽しんだのでありました。


「ブログ村」というところにこのブログを登録しています。読書日記を探しているかた、下のバナーをクリックするとリンクされていますので、どうぞご覧ください。またクリックしてもらうと私の人気度が上がるということにもなります。そのへんもご考慮いただき、ひとつよろしくお願いします。
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする