久しぶりに野球に関するものを読んだ。
江夏に関する話は、いろいろな本で読んだ。
だから、ある程度江夏のことはある程度知っているといってもいい。
だから、今回は改めて江夏豊を検証する、という気持ちで読んだ。
なにも私が江夏豊を検証することはないのであるが、江夏豊は野球の投手としても関心があるのだが、人間としても非常に興味深いものがある。
野球の解説は正直言って面白くない。
あれは多分、江夏の表現しようとしていることと、テレビやラジオが求めているもの(それはつまり世間が求めているもの)の違いだと思うのである。
野球の解説を聞いていてあとあとまで深く残っているものなんてほとんどないと思うのである。
それはその時点で話していることと、後日、本人たちにインタビューをした結果が違っていることでもわかる。
で、江夏はそのあたりを含めて解説をしたいと思っているのではないか。
ところがそれは非常に難しいと思うのである。
たとえば「江夏の21球」というタイトルになっている広島対近鉄の日本シリーズ最終戦があるが、あの場面で江夏は自軍ベンチに対して怒っている、しかし、その場面を解説者は解説できない。さらに、スクイズをウェストしたことについても詳しくは説明できない。
それは、後にインタビューなどを通じて検証しなければ分からないことなのである。
でも、江夏はそこまで踏み込んで解説をしたかったのではないか。
さて、本書を読んで一番感じたことは、江夏って扱いずらいよなあ、ということである。
投手としては超一流である、そのことは江夏自らも知っている。
しかし、対人関係あるいは組織人としてはまったくなっていない、と思う。
そのギャップが彼の不幸ではないだろうか。
野球チームの一員となった中学の野球部を先輩を殴って辞めている。というスタートがその後の彼の野球人生を示しているように思える。
彼は、信頼できる人・愛してくれる人を探している。
しかし、ずっとその関係を続けることは難しい。
それは、相手が変わることもあるし、自分が変わることもある。そしてその間で何かとお節介を言う人もいる。
そういうものに江夏は翻弄されて来たんだと思う。
江夏にとってよかれ、と思って相手がとった行動や言動がを理解できない。
江夏はまっすぐに行動する。
「仕方ない」とか思わない、あるいは立ち止まって考えてはみない。
だから、多くの人と衝突をする。
傍から見ている分には「いい奴」だとは思うが、直接かかわりあいたくない人である。
本書では、そういう江夏の生き方が包み隠さずあらわされている。
しかし、私はそういう面だけでなく、彼が語る野球の技術論も面白く読んだ。
いやそちらのほうが非常に面白かった。
やっぱり江夏には野球、グランド、マウンドなのだなあと改めて思ったのであった。
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江夏に関する話は、いろいろな本で読んだ。
だから、ある程度江夏のことはある程度知っているといってもいい。
だから、今回は改めて江夏豊を検証する、という気持ちで読んだ。
なにも私が江夏豊を検証することはないのであるが、江夏豊は野球の投手としても関心があるのだが、人間としても非常に興味深いものがある。
野球の解説は正直言って面白くない。
あれは多分、江夏の表現しようとしていることと、テレビやラジオが求めているもの(それはつまり世間が求めているもの)の違いだと思うのである。
野球の解説を聞いていてあとあとまで深く残っているものなんてほとんどないと思うのである。
それはその時点で話していることと、後日、本人たちにインタビューをした結果が違っていることでもわかる。
で、江夏はそのあたりを含めて解説をしたいと思っているのではないか。
ところがそれは非常に難しいと思うのである。
たとえば「江夏の21球」というタイトルになっている広島対近鉄の日本シリーズ最終戦があるが、あの場面で江夏は自軍ベンチに対して怒っている、しかし、その場面を解説者は解説できない。さらに、スクイズをウェストしたことについても詳しくは説明できない。
それは、後にインタビューなどを通じて検証しなければ分からないことなのである。
でも、江夏はそこまで踏み込んで解説をしたかったのではないか。
さて、本書を読んで一番感じたことは、江夏って扱いずらいよなあ、ということである。
投手としては超一流である、そのことは江夏自らも知っている。
しかし、対人関係あるいは組織人としてはまったくなっていない、と思う。
そのギャップが彼の不幸ではないだろうか。
野球チームの一員となった中学の野球部を先輩を殴って辞めている。というスタートがその後の彼の野球人生を示しているように思える。
彼は、信頼できる人・愛してくれる人を探している。
しかし、ずっとその関係を続けることは難しい。
それは、相手が変わることもあるし、自分が変わることもある。そしてその間で何かとお節介を言う人もいる。
そういうものに江夏は翻弄されて来たんだと思う。
江夏にとってよかれ、と思って相手がとった行動や言動がを理解できない。
江夏はまっすぐに行動する。
「仕方ない」とか思わない、あるいは立ち止まって考えてはみない。
だから、多くの人と衝突をする。
傍から見ている分には「いい奴」だとは思うが、直接かかわりあいたくない人である。
本書では、そういう江夏の生き方が包み隠さずあらわされている。
しかし、私はそういう面だけでなく、彼が語る野球の技術論も面白く読んだ。
いやそちらのほうが非常に面白かった。
やっぱり江夏には野球、グランド、マウンドなのだなあと改めて思ったのであった。
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