今から約20年前の1990年代の初頭に、英国のレンジローバーの広告に使用されたキャッチフレーズに 〝過去30年以上に生産されたレンジローバーの74%が現在も道を走っています” という文句があったと聞く。当時はこの74%と言う数字の信憑性についての議論もあったらしいが、それほどレンジローバーと言う車は丈夫に作られていて壊れません、という事を数字で表現したかったのだと思う。では今日2011年の時点で同じ内容の広告を打てるかと問うと... どうかなー?
1970年製造のランドクルーザーFJ40、レストア済み、売り、1万8千ドルなり。
1976年製造のランドクルーザーFJ40、レストア済み、3万9千ドルで売却済。今から35年昔の自動車に400万円近くも払うなんて...と思うかも知れない。おそらくこのランクルを手に入れた人は投資家のマインドを持っている人だ、価値のある物にのみにお金を使う賢いお方...と勝手に思っている。
さて上記の広告の内容をランドクルーザーに置き換えたらどうであろうか? ランクル40、60、は全てこの30年(1960~1990)の中に入ってしまう、ランクルは全て丈夫だがこの当時のものはシンプルであった、そしてそのシンプルさが魅力と賞賛の対象かも知れない。
古いものを大切にしながら同時に新しい物をより追求する、新しい新型のランクルが100、200、FJクルーザーと継続的に誕生するからこそ、古いランクルに対する評価と価値も存在するという事、ランドクルーザーには半世紀の物語が存在するが、その歴史がランクルの魅力と価値。