PAN !
PAN!!!
PAN !!!!
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銃声?
大都市ニューヨークのビルの谷間にこだまする単発な音、
決して快音ではない。
振り向くとそこにはあの世界の名車が、
あれはナインティーンシックスティツー(1962年製)だよっ!
と、横を通り過ぎるアメリカ人の青年が教えてくれた。
おいおい、製造年まで解るのかこいつは、今時珍しい奴だなぁ、と感心した。
実は初めて公道を走っているミウラを目撃したのだ
60年代の12気筒搭載のスーパーカー、意外と小さいなぁ。
それにしても強烈なバックファイヤー音が続いている、今にも壊れそうだ。
昔、カリフォル二アの何処かの錆びた街を徘徊するポンコツ車達がよく放っていたあの強烈なバックファイヤーの音を思い出した。今じゃすっかり聞かなくなった懐かしい音が希少なスーパーカーから聞こえて来るのも嬉しいような哀しいような...。
ランボルギーニ ミウラ、製造は1966年から1973年まで750台が製造された。
ミウラがニューヨークの街を走っているという事は春が来たという事だ。