南斗屋のブログ

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カルテなどの医療記録の検討

2007年05月18日 | 交通事故民事
 交通事故の後遺障害のケースでは、カルテなどの医療記録を検討するという作業が必要になることが多いです。

 場合によっては、裁判の証拠として提出されることがあります。

 弁護士になるまではカルテなど見たこともなかったので、「カルテはドイツ語で書かれている」と思っていましたが、そんなことありません。
 ドイツ語はほとんど見かけません。
 今は、ほとんどが英語、又は英語の略語です。

 日本語で書かれている部分もありますし、最近は、患者さんやその家族への説明をきちんとする病院が増えたせいか、説明用紙の控えが入っていたりして、それはわかりやすい日本語で書かれていますから、カルテなどをみても全然わからないということはありません。

 カルテなどを検討する上で、一番の問題点は、急いで手書きで書かれているために字、それ自体が読みにくいというか、読めない場合があるということです。

 看護記録は、看護師さんがほかの人にも読めるように書かなければなりませんから、おおむねきれいな字で書かれていますし、読みやすいです。

 問題は、お医者さんの書いたものです。
 
 自分で読めればいいやと思っているせいか、それとも医者ならこの程度は全員読めるべきだということなのか、読めないものが少なくありません。

 自分のメモということならば、他の人が読めなくてもかまいませんが、カルテは患者さんのために書かれているものですし、場合によっては裁判に提出されて他の人の目に触れるわけです。

 お医者さんにはこういう観点から、カルテを少なくとも読める字で書いてほしいと思っています。

 電子カルテが完全に普及すれば、このような問題は改善されるのでしょうが、電子カルテの整備にはお金もかかることですし、手書きの時代はまだまだ続くのではないかと思っています。

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