自動車事故対策機構(NASVA)については、このブログでは、
「療護センター」
「自動車事故対策機構から支給される介護料」
ということに触れてきたところで、交通事故の被害者、特に重度の被害者とは関わりの深い機関です。
そのNASVAが、電話での総合的な相談窓口『NASVA交通事故被害者ホットライン』を10月1日より開設するそうです。
→NASVAのHP
同HPによりますと、その趣旨・目的は、
”交通事故の被害者が、法律、金銭、介護など、交通事故に起因する悩みについて相談できる窓口の機能を充実することとし、全国の交通事故の被害者及びその家族の皆様に対して、お困りごとに応じて地方公共団体をはじめ各種相談機関の法律、損害保険及び紛争処理等の相談窓口をご紹介する電話相談窓口を開設するものです。”
というものです。
この文章をざっと読むと、この電話相談窓口でいろいろな相談事を解決してくれるかのように思えてしまいますが、じっくり読むとそうではないことがわかります。
この文章の、「お困りごとに応じて地方公共団体をはじめ各種相談機関の法律、損害保険及び紛争処理等の相談窓口をご紹介する」というところがポイントです。
このように、”相談の内容によっては、ほかの相談機関や相談窓口を紹介するだけ”の役割しかもっていないのです。
つまりは、相談の振り分け作業の機能しか有していないとすれば、相談者としては、このホットラインに電話しても、「それは、**が相談窓口ですから、そちらに電話してください。電話番号は・・・」と言われてしまうだけ、ということもありえないことではないのでは、と思ってしまいます。
まずは、その点がたらい回しにならないような運用を望むばかりです。
また、コールセンター業務というのは、全国的な組織である日本司法支援センター(法テラス)でも行っており(法テラスについての過去記事はこちら)、そのコールセンター業務と重複しないのか、屋上屋を重ねるものではないのかという疑問も正直もっています。
コールセンターがどれだけ活用されるかは、そのコールセンターの認知度によります。そもそもそんなコールセンターがあることさえ知らなければ、電話をかけようがないわけですから。
それに、使い勝手が悪ければ、口コミでも広がらず、だんだんと件数は減っていってしまうでしょう。
なお、法テラスでは、毎月8万件のコールをみこんでいたようですが、最初の月が3万5000件、ここ数ヶ月では1万7000件~2万件あたりで推移しているようです(詳細は、法テラスのコールセンターの受電状況統計)。
発足当初かなり報道された法テラスですら、当初の予想とはかなりかけ離れた実績しか上げられていないので、コールセンターを成功させるというのがいかに難しいかということがおわかりいただけるのではないかと思います。
「療護センター」
「自動車事故対策機構から支給される介護料」
ということに触れてきたところで、交通事故の被害者、特に重度の被害者とは関わりの深い機関です。
そのNASVAが、電話での総合的な相談窓口『NASVA交通事故被害者ホットライン』を10月1日より開設するそうです。
→NASVAのHP
同HPによりますと、その趣旨・目的は、
”交通事故の被害者が、法律、金銭、介護など、交通事故に起因する悩みについて相談できる窓口の機能を充実することとし、全国の交通事故の被害者及びその家族の皆様に対して、お困りごとに応じて地方公共団体をはじめ各種相談機関の法律、損害保険及び紛争処理等の相談窓口をご紹介する電話相談窓口を開設するものです。”
というものです。
この文章をざっと読むと、この電話相談窓口でいろいろな相談事を解決してくれるかのように思えてしまいますが、じっくり読むとそうではないことがわかります。
この文章の、「お困りごとに応じて地方公共団体をはじめ各種相談機関の法律、損害保険及び紛争処理等の相談窓口をご紹介する」というところがポイントです。
このように、”相談の内容によっては、ほかの相談機関や相談窓口を紹介するだけ”の役割しかもっていないのです。
つまりは、相談の振り分け作業の機能しか有していないとすれば、相談者としては、このホットラインに電話しても、「それは、**が相談窓口ですから、そちらに電話してください。電話番号は・・・」と言われてしまうだけ、ということもありえないことではないのでは、と思ってしまいます。
まずは、その点がたらい回しにならないような運用を望むばかりです。
また、コールセンター業務というのは、全国的な組織である日本司法支援センター(法テラス)でも行っており(法テラスについての過去記事はこちら)、そのコールセンター業務と重複しないのか、屋上屋を重ねるものではないのかという疑問も正直もっています。
コールセンターがどれだけ活用されるかは、そのコールセンターの認知度によります。そもそもそんなコールセンターがあることさえ知らなければ、電話をかけようがないわけですから。
それに、使い勝手が悪ければ、口コミでも広がらず、だんだんと件数は減っていってしまうでしょう。
なお、法テラスでは、毎月8万件のコールをみこんでいたようですが、最初の月が3万5000件、ここ数ヶ月では1万7000件~2万件あたりで推移しているようです(詳細は、法テラスのコールセンターの受電状況統計)。
発足当初かなり報道された法テラスですら、当初の予想とはかなりかけ離れた実績しか上げられていないので、コールセンターを成功させるというのがいかに難しいかということがおわかりいただけるのではないかと思います。