南斗屋のブログ

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カルテなどの医療記録の翻訳

2007年05月21日 | 交通事故民事
 カルテなどの医療記録は、日本語で書かれていますし、はじめから終わりまで何が書いてあるのかわからないということはありえませんが、交通事故訴訟でどの部分が必要で、どのように読みといていくのかは、文系だけの教育を受けてきたものにはそう簡単にできません。

 日本語で書かれている部分があるとはいえ、英語又は英語の略語の部分も多く、これを翻訳しなければならないからです。

 翻訳をするのは、そうしなければ意味がとれないからということもありますが、日本の裁判所では、日本語で裁判を行うことと法律で決められているということもあります。

 その法律の条文をそのままあげておきますと、
「裁判所では、日本語を用いる」
となっています(裁判所法74条)。

 この翻訳の作業を専門に行う業者さんというのもいるのですが、数枚であれば業者さんを頼むまでもないので、自分で行うこともあります。

 インターネットも普及していなかった時代は、専門の辞書を脇においてひたすらそれを調べるという方法をとらざるをえませんでしたが、現在では、インターネットで相当なところまで調べることができますし、そういう意味では、格段に作業が楽になったと思います。

 もっとも、単に訳がわかっただけでは、訴訟に必要な主張ができませんから、その意味まで調べなければなりません。
 
 法律の本を読む作業とはまた違った作業であり、かなりきついものですが、そのような作業を通してより被害者の治療の経過や後遺障害の程度をしることができることになります。
コメント (1)
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