今宵の一枚はCedar WaltonのThe Maestro、録音は1980年12月。レーベルはMuse records。Cedarは好きなpianistの一人で派手さはないが、リリカルで清々しい演奏が魅力的だ。このアルバム、盟友のBilly Higginsとの息もピッタリでこの二人で組んだアルバムが数多くリリースされている。歌伴も得意とすることで、Abbey Lincolnのvocalを見事に盛り立てている。笠井紀美子との共演でのCedarの演奏も良かったなぁ。Abbey Lincolnは声がたいへん特徴的で一聴してわかる。失礼ながら決して美声ではないが、心に残る歌手である。個人的には「We insist!」のイメージが強烈。かつての夫君、Max Roach共々熱心な黒人解放運動家としても有名。B面最後、On the trailのDavid Williamsのbass soloが圧巻。
録音は優秀。非常にダイナミックかつ、音が厚く粒だちも素晴らしい。定位も抜群。こんな演奏を聴いてしまうと、CDヤSACDそしてハイレゾなんて必要ない。
personnel
Cedar Walton(piano)
Abbey Lincoln(vocal)
Bob Berg(ts)
David Williams(bass)
Billy Higgins(drums)
side A
1.THE Maestro
2.Rhyhm・a・ning
3.Not in love
4.Sabia
side B
1.In a sentimental mood
2.Blue MONK
3.Castles
4.On the trail