春のモルト会、いよいよ酉を取るのは、いつもユーモアあふれる
ラベルで楽しませてくれる三河さんのボウモア12yoです。
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今回のラベルは恐竜シリーズなのだそうで、瓶のルックスから
入ると一瞬躊躇してしまいがちですが、ふたを開けてみると、
煙臭く、アルコール辛く、フルーティな、古き良きボウモアを
味わうことができます。
考えてみると、2000年のころのボウモアって、ちょうど
過度期になるところだと思いますので、そういう意味では
伝統的なボウモアの味を味わえる機会としては、そろそろ
最期なのかもしれません。
リーマンショック前の金融バブル時期には、世界の珍しい酒を
求めてシングルモルト・ブームが起こったわけですが、金融
危機後に終わったブームは、また別の形の新しい戦略展開を
みせ、日本ではハイボール・ブームが、世界ではシングル
カスク・ブームが起こっているようです。
しかし、金融危機から業績を回復してきたメーカは、それは
それで別の新展開をするのが想定された事態であり、グロー
バル経済のなかのアルコール飲料プレーヤーとして、ビールや
ワインなどと同様に、世界市場でのブランド浸透が要求されて、
その要求に応えるべく、さらに一定の品質に規格化され巨大
化したオフィシャルボトルへ進もうとしています。
それが良いかどうかは市場が決めること。それが好きかどうか
は自分が決めること。
そのあいだにあって、オリジナルボトルを作ろうと積極的に
動かれる三河屋さんのような会社は本当に素晴らしく、ぜひ
これからも美味しいカスクをユーモアあふれるパッケージで
ご披露いただきたいと思います。
感謝!