村上春樹が無性に読みたくなり、何となく本棚から手に取ったのが「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」。だいたいこの歳で村上春樹を読みたくなるという時点で、精神的にあまりいい状態でないことを示しているわけだけれど、ここで初期三部作を手に取らなかったことがかろうじて抵抗の跡といえるだろうか。学生時代、ぼろぼろになるまで読み込んだ「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」を手に取っ . . . 本文を読む
久々の芝居。本当ならマキノノゾミ三部作のうち、演出もマキノがする「フユヒコ」も見たかったのだけれど、こちらは断念して「MOTHER」を観劇。こちらは与謝野晶子と与謝野鉄幹という明治の歌人を中心とした物語。基本的には、明治という時代、一方で近代文学が興隆しようとしており、他方で社会主義・アナーキズムと帝国主義とがぶつかりあう時代の中で、「恋」や「愛」といった本質的な欲求と「文学」に忠実であろうとする . . . 本文を読む