ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

KPI管理手法を阻む日本の企業文化

2013年11月02日 | 思考法・発想法
僕の会社ではSalesforceを利用して、営業の折衝状況や案件の受注管理を行っている。当然、その意図としてはSalesforceを利用して、経営陣が営業状況をリアルタイムの把握し、必要な「打ち手」、対策を練ることができるようにだ。ま、真っ当な話。 営業部門では収益を達成していくためのKPI(key performance indicator)として、Salesforce(以下、SF)上の折衝記 . . . 本文を読む

タイせんべいの味覚と言葉

2013年03月02日 | 思考法・発想法
アジアンカフェで「タイ」せんべいを食べた。感触としては油で揚げた「えびせん」に近いのだけど、その味覚を表現しようとするととたんに困ってしまう。「美味しい」ではあまりにも大雑把だし、かといって「甘酸っぱい」でもないし「辛い」でもない。その両方の要素が何となく入っているのだけど、「甘酸っぱいですよね」とか「辛いですね」と聞かれても素直に同意できない。その両方の要素が交わりながら、日本語では適切に表現で . . . 本文を読む

戦争と3つの正義

2012年08月17日 | 思考法・発想法
テレビで人間魚雷「回天」を巡る特集をやっていたときのこと、一緒に観ていた人間が「誰も好きで参加したわけでないのにねぇ」と呟いた。違和感。これまでもお盆の時期には幾度となく戦争の特集をやってきていただろうし、雑誌や書籍でもそのときの状況についてかかれたものは目にしているだろう。そしてその殆どで彼らは「戦争」に参加することを当たり前のものとして、むしろ積極的に参加しようとしていたと書いてあったはずだ。 . . . 本文を読む

バイオリンとテクノロジーと身体性

2011年12月13日 | 思考法・発想法
先日、FLYING KIDSのギタリスト・丸山史朗がアコースティックのライブを演るということで「高武丸@JAVIN」を観賞。「高武丸」というのはメンバーの3人、高田正則(g)、武藤祐生(vl)、丸山史朗(g)の頭文字をとったバンド。ブラジリアン音楽を中心にツインギターとバイオリンという編成でアコースティックな音楽を聴かせてくれる。 メンバー3人とも実績十分ということもあって、見事な演奏。丸山さん . . . 本文を読む

破壊・逃走・Facebook

2011年12月08日 | 思考法・発想法
人間の破壊願望の究極の形は2つあって、世界のすべてを破壊したいと考えることと己自身を破壊したいと考えること、つまり自殺願望だ。これらは対極の存在のように思えるかもしれない。「世界のすべてを破壊したい」と考えることは自分自身だけが生き残ることを前提としている。気に食わない他者を排除するその思考はある意味、「征服欲」と同根のものかもしれない。その一方で「自殺」というものは他者に対する攻撃性は乏しく、ど . . . 本文を読む

「読み」のうまい人

2011年10月22日 | 思考法・発想法
営業をやっていると「読み」が必要となる場面がある。あまり明確に話してもらえない中で、お客さんがどのような戦略を建てようとしているのかを「読ん」だり、断片的な相談を受けている中でお客さんがやろうとしている全体を「読ん」だり、あるいは最終見積を提示する際に、競合他社の見積額を「読ん」でこちらの出し値を決定したりといった具合に。 「読み」とは言い換えれば「予想」なわけだけれど、両者の持つ「語感」「ニュ . . . 本文を読む

赤信号は渡ってはいけない

2011年10月17日 | 思考法・発想法
車の通りのない交差点。信号機を見ながら子供に「赤信号は渡ってはいけない」と教える母親。この当たり前のシーン、全く正しいシーンを目にするたびに微妙な違和感を感じることがある。 僕が感じる違和感というのは、車の通りがないのに「渡ってはいけない」と考える思考様式であり、そもそも「赤信号で停まる」「信号を守る」といったルールというのは、社会を円滑に回すために恣意的に取り決められた制度であって、そもそもは . . . 本文を読む

「歩く」ということと「ドライブ」、あるいは「個」の問題

2011年10月11日 | 思考法・発想法
たどり着くといつもそこには橋が横たわっていた、そう歌ったのは佐野元春。トンネル抜けて海の見える方へ車を飛ばしたのはボ・ガンボスのどんと。旅にでる理由はだいたい100個くらいあって、1つ目はここじゃどうも息が詰まりそうになったと言ったのはくるり。 どういう理由があったとしても、1人でドライブをしていると、目的地にたどり着くこと自体ではなく、車を走らせている事自体が目的になる。 最初は天気が良かっ . . . 本文を読む

ソーシャルネットワークの時代と社会化・組織化される自己

2011年10月02日 | 思考法・発想法
ずいぶん以前、立ちあがってしばらくした頃からmixiやgreeには参加してはいたのだけれど、SNS的な活動はほとんどしていなかった。それは僕にとってネットでの活動というものがリアルとは切り離された、超個人的な活動を意味していたり、当時はネットサービスに携わっていたこともあっていろいろなサービスの実験を行う場であって、ネット上で継続的に関係性を保とうと考えていなかったからだ。ちょうど西垣通さんが「聖 . . . 本文を読む

コーチングによる4タイプの違いとコーチに求められる要件

2011年08月23日 | 思考法・発想法
以前、会社のリーダー研修で「コーチング」というものを教わったことがある。その際、人のコミュニケーションパターンやスタイルをもとに4つのタイプに分けて考えるということをやった。そのタイプというのは以下の4つだ。 A)コントローラー B)プロモーター C)サポーター D)アナライザー  タイプ分け for Coaching | COACH A 「A)コントローラー」というのは、人や物事を支配し自 . . . 本文を読む

「突破力」という能力

2011年08月10日 | 思考法・発想法
サマータイムが始まり巷では16:00くらいから「ほろ酔いセット」が出回っているにもかかわらず、最近は異常に忙しくてこのブログもあまり更新ができていない状態。特にある公共案件を落札したものの、社内外の手続きがこれまでに経験のないタイプのもので、何をどう整理したらいいのか手探りの状態が続いているから。しかも社内のシステム更新があったり、先方の夏期休暇とこちらの夏期休暇がズレて重なっているため、スケジュ . . . 本文を読む

感覚派の認識方法と空間的な思考の整理法

2011年06月18日 | 思考法・発想法
自分の中の思考法の整理の話。 とある集まりに参加していて、そこで昼食が出たんだけど、ランダムに席に着いてそれぞれが食べ始めることになった。出ていたメニューは非常にシンプルなもので、サンドイッチとバナナにヨーグルト、後はゆで卵とサラダ、コーヒーもしくは紅茶とフルーツジュース。ホテルの朝食みたいなメニューだ。 で、とりあえず係の人に案内されて、席についた人から黙々と食べ始めたんだけど、僕の前の席に . . . 本文を読む

「パリ、テキサス」に想う欲望の在り方と僕らの虚像

2011年06月03日 | 思考法・発想法
ヴィム・ヴェンダースの作品に「パリ、テキサス」というものがある。映画史上最も退屈なロードムービーにして、最高の「映画的」な美しさをもった作品。そして何よりも切なく心震わされる作品だ。 この作品の中で主人公のトラヴィスは愛する妻と子供の前から失踪している。しかし彼は記憶を失っており、どうしてそうなったのかを覚えていない。いや、そもそも失踪したことさえも覚えていない。彼は記憶を失ったまま自分が誕生 . . . 本文を読む

ディズニーランドの地震対応から考える個人の行動規範

2011年05月22日 | 思考法・発想法
3.11に直面した企業の多くの人が東京ディズニーリゾートの対応の素晴らしさに驚嘆したに違いない。5月8日(日)の「Mr.サンデー」で取り上げられた直後から、同僚の間でもそのことは話題になったし、社内でもその内容が紹介されたりもした。 番組を見た人も多いだろうし、日経ビジネスオンラインの「3.11もブレなかった東京ディズニーランドの優先順位」にも載っているので、詳細は記述しないが、ポイントは大きく . . . 本文を読む

会社を変えたいという情熱と戦略

2011年04月29日 | 思考法・発想法
眩しいくらいの情熱を持ってこの会社を変えたいと語る後輩がいる。その「熱さ」は羨ましくもあり、気恥ずかしくもある。そんな風に想えていたのはいつの頃までだろう。自分たちが何とかしないと/何とかできるはずだ――そんな想いでがんばっていたこともあったはずなのに、イノセントワールドは既に失われてしまったということか。 こうした「真っ直ぐさ」「一途」さには頭が下がるし、応援してあげたいと思う。少なくとも「無 . . . 本文を読む