『 我が家の白梅の老木 』
庭で一番古参の木である。だんだん花も実も少なくなった。
寂しいけれど、昔からよその梅が終わった今頃にやっと咲く。
あぁまだ梅が咲いていると皆に喜ばれている。それでもさすがに
昨日辺りから花びらが散り始めた。ご苦労さん!
この間、町の眼科で診て貰っていたら、医者が「白目しかん だなぁ」と独り言。
それは何ですかと聞いても返事なし。元々これでよく医者が務まるものだと思う位
の無口な医師だが、それでも日本の網膜学会では何本かの指に入る人物だとかで、
もう長くお世話になっている。
あまり聞いたことはないが眼の病気の一種だろうから、「薬か何かあるのですか」と
聞いても返事無し。その時はそのままになってしまったが、あとでインターネットで
調べてみたら、正式には「結膜弛緩」という名称の典型的な老化現象で、せいぜい
ヒアルロン酸の目薬でも差して違和感の症状を軽くする位らしい。
私は加齢性黄班変性網膜症を抱えていることだし、それに比べれば白目弛緩なんてのは
大したことじゃないから、今更この年なら治療薬とか手術などは無駄なようだ。
そんな意味で先生は何の治療の話はしなかったのだろうと好意的に解釈して納得した。
白目が緩んでしまって、そこに涙が溜まって黒目の角膜に届かない。従って眼が乾く
眼が赤くなるゴロゴロする痛みが出る、霞んで見える等の不快感があるという。
人から見た目では、白目が赤くなり、涙目という違和感があると言う。
そう言えば確かに若い人の眼は,澄んでクッキリしていてきれいなものだ。
一方、年寄りの眼は昔から小説の表現にも、ショボショボ、目ヤニ、涙目、赤目とか
で描かれている。
昔の百万ドルのマナコは、今や醜く変わり果て1円のマナコにもならないと思うと
しゃくにさわることだ。