似てきた夫婦

嫁さんに、今まで本当に苦労掛けたなぁと話したら、
「アンタの方が苦労してきたやん」と返された。

僕は好きなこと（？）をひたすらやってきただけだから、
苦労をしてきた！なんて思った事は、今の道において一度もない。

勿論、親から強いられた勉強や、サラリーマン時代の日々は
人並みにシンドイとは感じてきたけれど。

それ以外で、俺は苦労してる！なんて思った事がないから、
ホントにこんなんで良いのか？くらいに思ってた。
むしろ申し訳ないくらいで。

食えない時期、嫁さんには大変な負担を掛けてしまったとずっと思ってきた。

でも、嫁さんは嫁さんで、自分の道を修行だと思って歩いてたから
何もツライと思った事はないと、キョトンとしている。

逆に、僕のことを思って「苦労させてしまってる」と思っていたらしい。

似た者夫婦という言葉があるけれど、
それってやっぱり良い夫婦だという意味なんだと感じる。

ウチは、もともと真逆の人間性同士がくっついたと認識していたけれど、
１０年以上も苦楽を共にすると、色んな意味でどんどん似てきたようだ。

互いにそれぞれ足りないモノ、相手が持っているモノ、両者ともに持っていないモノ。

それらは、互いに心を通わせ合わないと、
決して理解も学習も尊重もできないものだと思うから、
概して良好な関係であるということなのだろう。

好きな道、必要だと自ずから感じる道。

そこを邁進している間、やっぱり「苦労してるなぁ自分」とは思わないモンなんだろうな。

いつか振り返った時も、きっと苦労した、だなんて思わないんだろう。