本格的な治療の日取りが確定したと同時に
全く別の方向からの約束も確定した。
霹靂閃電
あまりにも唐突で、自分でも何がどうなったのか
イマイチ現実感が持てずにいる。
暗中模索し、閉塞感に苛まれ、雑多で下世話な人間に絶望し、
それでも暗雲を粉砕するべく、萎えて折れそうな心を必死に奮い立ててきた。
唯一頼りにしていた己の身体さえもついに壊れ、
最後のか細い光も消えるかと腹を決めつつあった。
その最中での、今日の出来事。
合縁奇縁とは、本当に予測出来ないもの。
まさに閃電の如くこうして身に降り注ぐものなんだと驚くばかりだ。
全てが終わりかけたと思っていたこの状況で、
万策尽きたと途方に暮れつつあったこの崖っぷちで、
今のこの身体と心をまだ使えと言う。
まだ戦えと、強き者が僕に言う。
皮肉なものだと呆れてしまう。
何故今、このタイミングなんだと。
だけど、矢尽き刀折れた今だからこそ、
真価が問われているのだとも感じる。
ここで立ち上がる事が出来ないのなら
自分はその程度の生き物なのだろう。
強者になりたい。
強者を超えたい。
どんな絶望も、怪我も病気も薙ぎ払う力が欲しい。
誰の賞賛も要らない。欲しくない。
ただ欲しいのは一つ。
強者として強者に打ち勝ち
自分がこの時代にこうして生きたという証。
自分を愛して支えてくれた人に、確かに戦い抜いたと刻みつける、生きた証。
この誘い、受ける。
日本の頂点に会い、 その世界を余す事なく、貪るように吸収してやる。
全ては己が戦う為に
