結局、最後を共に戦ってくれたドライバーは、
2014年もぶっ通しで戦い抜いてくれた
ADAMS SPEEDLINE 9032LD だった。
驚くのは、コイツはもう1年以上も破損せずに耐えている事。
その間にも数々の国産ドライバーは、
ヘッド自体が破裂したり、フェースに亀裂が入ったり、
或いはシャフトがヘシ折れたりしたのに
他の選手からも「そろそろ割れるんじゃない?」と言われながら
このSPEEDLINEだけはケロッとして常に側にいてくれる。
組み合わせてあるシャフト、House of Forgedも
こいつだけは不思議と折れない。
勿論金属疲労は積み重なってるだろうし、
「物」だからいつかは必ず壊れる日がくる。
それは分かってる。
だけど最近言われた事で、確かにと変に納得したものがある。
「コイツはお前だ」って。
コイツは僕の闘志が乗り移ってて
僕が魂を込めて限界を超えて振った時は必ずそれに応えてくれる。
今まで、コイツと出会ってから
確かに勝負所では必ずコイツを振っていて、そして必ず決勝に残っている。
その反面、腑抜けたスイングをしようものなら、コイツは必ず僕を嘲笑う。
シャフトも重く硬いし、ヘッドも癖がありまくるから
こちらの覚悟を見透かすように、生半可な気構えでは絶対に応じてくれない。
それ故に、振り易いクラブに逃げていた時期もある。
だけど期せずして言われた言葉で、ハッとした。
いつしかコイツが弾き出す打球は僕そのものになっていた、という。
「僕らしい」ではなく、僕そのものなのだそうで。
僕って人間が一体どんなモンなのかは知らないけど、
でも何となく…それらしい気がする。納得する。
分身ってとこなのか。
癖はデカイけど、噛み合えば滅法強い。
そんな相棒を、これからまた振れるようにならなきゃ
今度はもっと上手く使いこなしてやるからな、
どう振ってもお前が満足するくらいに。