この「怒責」って言葉は幅広く使われている用語ですが、
トレーニング用語としてもよく使用されます。
看護用語だと所謂「いきみ」とか「踏ん張り」という意味で使われているようですが、
トレーニングに於いての意味合いはちょっと違ってきます。
人間、最大のパワーを発揮する際には、
呼吸を止めて一瞬の内に爆発的な力を生み出す事が出来ます。
トレーニングに於ける「怒責」は上述したように、無呼吸状態で
持てる力の最大値を一気に集約し、ブーストを掛けるイメージで
自己最大負荷をクリアする際に使用されると聞きます。
ただし、副作用というか反動があり
上級者、若しくはトレーニング経験者でない限りは危険な方法だそうで。
呼吸を止めるだけならば未だしも、
血液に酸素を供給する事を止めた状態で、その上に血管に負荷を加える為、
最悪の場合、失神する危険性を孕んでいます。
有酸素運動のように動作域では息を吐き、
元に戻す際に息を吸う、といった動きが本来の動きに適っている訳で、
言うなれば怒責はそういった本来の人体の活動を不自然に制限し、
潜在能力を発揮する諸刃の剣、といった感じでしょうね。
ただ、やはり速筋や最大瞬発力を成長させる為には
少なからず必要な動きである事もまた事実。
血管ブチ切れないレベルで、上手く活用していきたいものです。