オートバイ道草記

オートバイを一生の趣味とする人のために

ベスパET3エンジンかからず

2018-06-30 14:59:00 | メインテナンス
 PXでもいろいろなことが起きますが、スモールベスパでもあります。プラグに火花は出るけどエンジンがかからないET3でした。

 点火系の部品は正常。圧縮は他のエンジンと同等。キャブレター、燃料系も異常なし。かからないのがおかしい。確かに、外したプラグをエンジンにつけてキックすると火花は出ました。プラグをエンジンに付けるとかかる気配もありません。

 もしかしたら、プラグをエンジンにつけた時火花が出ていないのでは?これを確認できるのにはタイミングライトがあります。プラグコードにつけて、火花が出た時ライトが点きます。案の定、火花は出てませんでした。再びプラグを外して、チェックすると火花は出ます。プラグコードの引っ張り具合で、出たり出なかったりするのでした。

 プラグコードは、フレームの左のイグニッションコイルからスイングアーム(エンジン)の上を通って左側のプラグへ行っています。スイングアームの上の固定してあるところで削れて、芯線がでてショートしたのでした。



ベスパPXのオイル漏れ

2018-06-30 14:12:00 | メインテナンス
 ベスパの修理を依頼されますが、時には、こんなことが起きるのか?と驚くことがあります。

 PX150のオイル漏れの修理を依頼されました。キャブレターボックス後方のエンジンはオイルまみれです。キャブレターボックスの中は、分離給油のオイルがたまっています。量にもよりますが、オイル漏れは珍しいことではありません。

 分解してみたら、オイルポンプカバーのパッキンに、異物が挟まっていた。全体を分解してチェック、部品の合わせ面の研磨、オイルポンプチェックバルブの確認、カバー以外のパッキンも交換して、組み立てました。これで完璧。と、エンジンをかけていたら、リヤタイヤにオイルが伝って出てきました。タイヤにかかるほどのオイルが出てくるというのも驚きです。

 よく見るとそのオイルの色は、分離給油のオイルと違いました。その他のオイルというと、ギアオイルしかありません。ギアオイルを抜いてみると、その量400cc。自分で交換したことのある人なら知っていますが、オイル量は250cc、250cc入れると、給油口からあふれてきます。ギアオイルの入れ過ぎで、エンジン上部のブリーザーから溢れてきたのでした。

 ギアオイルを規定量入れ、ポンプまわりも修理したので、オイル漏れはなくなりました。オーナーは自分でメインテナンスはやらないとのこと。どうしてあんなにギアオイルが入っていたのか謎です。