ピレネーの山の犬 Zion♪シオン

シオンとともに歩く道、ともに見る風景、暮らしと庭の花たち。

8月の犬たち

2014-09-08 | 生態・行動
雨ばかりの夏が終わっても、なおぐずつく空の下、
久しぶりに光がこぼれて来た日・・・

豪雨災害に遭われた方々に一日も早く
平穏な日々が戻りますようお祈りしながら、
あの災害現場で働いていた犬たちの姿を思い出す。



泥だらけになり、ひたすら人の匂いを探していた
100頭を超える災害救助犬たち。

中には、センターで殺処分寸前に保護され、訓練を経て、
初めて臨んだ現場で活躍を見せたという犬もいた。
ニュースでも何度か取り上げられていたが、
現場でも訓練時でも、使命感に溢れた表情が印象的だった。

人に裏切られた犬が人によって再び心を取り戻し、
人を助けるために働く・・・何と言うひたむきさだろう。
その姿にただ、心を打たれる。



こうした働く犬たちの中でも、働く環境が大きく違うのが盲導犬だ。
盲導犬とパートナーは、自らに危険が忍び寄って来た時、
積極的な行動により回避することが難しい。
それを狙った悪質ないたずらは、卑劣極まるものだが、
卑劣な行いに対抗できるのは、周囲の目だと思う。
事件が大きく報道されると、模倣犯が出るとの危惧もあるが、
多くの人々は、温かく見守ることの大切さと
卑劣な行いは許さないという思いを新たにしたのではないだろうか。



ところで、前に書いたあの気になる家はどうなったかと言うと・・・
その後、お家の方と話をする機会があり、
7月の初め頃、引っ越して来たということが分かった。
ちょうど、Zionが気にし始めた頃だ。
その家の犬は、とても内気な性格だそうで、
慣れない所に来たばかり、不安な気持ちを募らせていたようだ。
今では時々、奥から出て来て、嬉しそうに挨拶をしてくれる。
Zionがここでの最初の友だちになった。



そして、8月に初めて晴れた気がする最後の週末、姪たちが遊びに来た。
小さな彼女とZionは・・・



ずんずん突き進んで来る1才5か月、怖いものなし。
Zionは予想外にも、引いては逃げた。

幼児に触られることには慣れていると言っても、
それはわきまえであって、実のところは、
コミュニケーションが取れない不安があるのだと思った。



少しの間でも一緒に暮らすと、また違ってくるのだろうが、
Zionにとって、今のところ、彼女は得体の知れない生き物らしい。

今度会う時、心はどこまで近づけるだろう。

人と犬、犬と犬・・・

いつも何かを教えてくれる。


  

今日も会いに来てくれて、ありがとう!