今頃のUPですが、4月13~14日に信州の善光寺に行ってきました。
昨秋、4年かかって西国33所巡りをすべて満願し、その後、続いてお礼参りに
行く予定をしていたのですが、諸事情でキャンセルし、今回やっと行けました。
幸いにも、ちょうど7年に一度の御開帳の時にお参りすることが出来、ラッキーでした。
宝塚から観光バスで信州まで行きました。今まで信州と言えば列車で、しかも夏ばかり行っていて、
バスで行くのも、春に行くのも初めてでした。
車窓から見える信州の春は 桜、桃、あんず、すもも、コブシ、さんしゅ、ミツバツツジ、菜の花、水仙などが一斉に咲き、
まさに百花繚乱。 まるで桃源郷のようでほんとに綺麗でした。
ただ、お天気がちょっと悪くて小雨が降ったり止んだりで、南アルプスの山々は霞んでいました。
峠越えの時は季節外れの雪が降っていて、芽吹き始めた木々に雪の花が咲き、幻想的な風景。
春と冬の墨絵のような美しい景色に感動しながら無事に信州に到着しました。
まず、この日は上田市別所温泉にある北向観音(常楽寺)を参拝しました。
参拝後、長野駅近くのホテルで泊まり、翌朝、善光寺へ。
3月から北陸新幹線が金沢まで延伸開業したばかりなので、御開帳もあり大変賑わっていました。
国宝善光寺の御本尊、一光三尊阿弥陀如来像は絶対秘仏です。
その身代わりとして御本尊と同じ姿に作られた前立本尊が、約2か月間にわたって人々の前に姿を現すのが善光寺前立本尊御開帳です。
本堂前に建立された回向柱は一尺五寸角(45cm)で、高さは33尺(約10m)。
回向柱は前立本尊と善の綱によってつながっているため、回向柱に触れることは前立本尊に触れるのと同じ功徳があるそうです。
本堂の内々陣には有名な「お戒壇(かいだん)巡り」があります。
ご本尊が安置されている瑠璃檀と三卿の間の床下に部屋があって、その部屋をロの字型にめぐる暗黒の回廊があり、
この真っ暗な回廊を巡って、秘仏である本尊の真下にある「極楽の錠前」に触れると極楽往生できるというものです。
入り口には、「右手で、腰の高さに壁をなでて・・・」との案内板がありました。
ところで私と一緒にお参りして、すぐ後にいるはずの主人の姿が見えません。
「あれっ?」と思っていると「立ち止まらないで前に続いて下さい。」
一列並びだから、後ろから来るでしょう」と思いながら入り口の薄暗い階段を降りて行きました。
右へ曲がるとすぐ真っ暗になり、全く何も見えません。
手探りで恐怖に耐えながら何回か曲がっている真っ暗な回廊を歩きました。
45m位だそうですが、ゆっくり歩くので随分長く感じました。
私のすぐ後の男性が、どうやら地元のお元気な御年輩の方らしくて友達を案内されていて、
「わしは何回もお戒壇巡りをしているのに、まだお迎えが来ない」とか云いながら笑っておられました。
ほんとに真っ暗で心細かったですが、全く姿は見えないその方の声で少しは安心でした。
なんとか「極楽の錠前」に触れて外に出ると、ぱあっ~と明るい光が飛び込んできました。
暗闇が、いかに恐ろしいことか、目が見えるのがいかに有難いことか。。。
境内は桜が満開でした。
参拝を終えて近くの宿坊でお昼の精進料理を頂きました。
参道
山門
この後、飯田・元善光寺に行きました。
バスは中央道、名神高速を走って無事に善光寺お礼参りの旅は終わりました。