間もなく卒業する倫理学ゼミの大学院生の修士論文のテーマは 「いのちの教育」 でした。
彼女は数多くの先行実践例を調べてくれましたが、
それと同時に、「いのち」 や 「命」 などの語義についても調べてくれました。
特に、国語辞典を引くのが大好きな私も、意外と漢字というのは調べたことがなくて、
いろいろと教えられるところがありました。
TIMのお2人が身体を張って綴ってみせてくれる 「命」 という漢字ですが (古い?)、
この漢字はどういう意味だか皆さんご存知でしたか?
「命」 には一方で 「生命」、「いのち」 という意味がありますが、
他方で、「命令」 とか 「使命」 という意味もあります。
「命 (めい) を受けて隣国に派遣された」 などという場合は、
「命」 単独で 「命令」 という意味になっています。
実はこの 「命令」 の 「令」 の字と 「命」 の字ってよく見ると似ています。
「令」 の字に 「口」 をくっつけると 「命」 という字になります。
つまり、「口で令を発する」 というところから作られたのが 「命」 の文字なのだそうです。
したがって、「命」 と 「令」 は同義で、
どちらも元はと言えば 「命令」 を意味する語だったのだそうです。
「命令」 がどうして 「いのち」 も表すようになったのか?
それは、天から人間に与えられた命令、それが 「生きること」 だったからだそうです。
そう、「命 (いのち)」 というのは人間に下された天からの 「命 (めい)」 なのです。
深いですね、中国思想。
命はけっして自分のものなんかではないんです。
キリスト教における 「人間 = 神の被造物 (神によって創造されたもの)」
という考え方にも近いところがありますが、
「いのち」 を直接 「命令」 とみなすという見方はやはり独特ですね。
天や神を信じていない大多数の日本人にとって、
「命」 の文字が示す生命観はもはや理解しがたいものなのかもしれませんが、
自殺者数が過去最高に達し、命がこれほど軽んじられている現在において、
もう一度見直してみる必要があるのかもしれません。
本当に天や神を信じるかどうかは別として、
あたかも天から与えられた命 (めい) であるかのように、
自分の命 (いのち) を生きてみるというのはいかがでしょうか。
彼女は数多くの先行実践例を調べてくれましたが、
それと同時に、「いのち」 や 「命」 などの語義についても調べてくれました。
特に、国語辞典を引くのが大好きな私も、意外と漢字というのは調べたことがなくて、
いろいろと教えられるところがありました。
TIMのお2人が身体を張って綴ってみせてくれる 「命」 という漢字ですが (古い?)、
この漢字はどういう意味だか皆さんご存知でしたか?
「命」 には一方で 「生命」、「いのち」 という意味がありますが、
他方で、「命令」 とか 「使命」 という意味もあります。
「命 (めい) を受けて隣国に派遣された」 などという場合は、
「命」 単独で 「命令」 という意味になっています。
実はこの 「命令」 の 「令」 の字と 「命」 の字ってよく見ると似ています。
「令」 の字に 「口」 をくっつけると 「命」 という字になります。
つまり、「口で令を発する」 というところから作られたのが 「命」 の文字なのだそうです。
したがって、「命」 と 「令」 は同義で、
どちらも元はと言えば 「命令」 を意味する語だったのだそうです。
「命令」 がどうして 「いのち」 も表すようになったのか?
それは、天から人間に与えられた命令、それが 「生きること」 だったからだそうです。
そう、「命 (いのち)」 というのは人間に下された天からの 「命 (めい)」 なのです。
深いですね、中国思想。
命はけっして自分のものなんかではないんです。
キリスト教における 「人間 = 神の被造物 (神によって創造されたもの)」
という考え方にも近いところがありますが、
「いのち」 を直接 「命令」 とみなすという見方はやはり独特ですね。
天や神を信じていない大多数の日本人にとって、
「命」 の文字が示す生命観はもはや理解しがたいものなのかもしれませんが、
自殺者数が過去最高に達し、命がこれほど軽んじられている現在において、
もう一度見直してみる必要があるのかもしれません。
本当に天や神を信じるかどうかは別として、
あたかも天から与えられた命 (めい) であるかのように、
自分の命 (いのち) を生きてみるというのはいかがでしょうか。