まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

怒濤の連チャン突然飲み

2014-08-11 20:05:14 | 飲んで幸せ・食べて幸せ
先週の火曜日から昨日の日曜日まで6日間、外飲みが続いてしまいました。
しかもそのうち当初から飲み会がセッティングされていたのは2日だけで、
あとはいずれも当日に突然飲みに行くことが決まったり、
飲み会やってる人たちに急にケータイで呼び出されたりといった 「突然飲み」 ばかりでした。
何やってんだかなあ?

幕開けは8月5日火曜日のことでした。
まさおさまゼミの院生と修論指導を終えたあと、
今日も暑いし久しぶりに2人で飲みに行こうかと急に決まったのでした。
どこの店に行くというアテもないまま街に繰り出し、
院生相手ならたとえハズレの店でもOKだろうということで、
今まで行ったことのない 「たすいち」 というお店に行ってみることにしました。
Facebookで誰だかが紹介してくれていてよさげだなと思っていたのでした。
行ってみたら当たりでした。
まずは店員さんがお品書きにペンで絵を描きながらメニューの説明をしてくれます。



これを見ているだけでも楽しい。
乾杯のときに店員さんがみんなでご唱和してくれたりしていい雰囲気です。
お通しは味噌仕立てのバーニャカウダ。



これをはじめとして肉も魚も美味しかったです。
ちなみにこの日はこんなカッコで登校し、そのまま飲みに出かけていました。



一緒に行った院生からは大ブーイングで、「意識が低い」 とか、
「一緒に電車に乗っていて恥ずかしかった」 などとさんざんな言われようでした。
Facebookにもこの写真を上げたところそちらでも院生の肩を持つ意見が多く、
若干へこみましたが委細気にせずこのあとは 「agato」 に場所を移して、
念願の 「ルフィのお肉」 を豪快にいただきました。





院生とはそこで別れさらに1人で飲み 「墨乃家」 でシメのブラックメンを食べ終わった深夜に、
ケータイに電話がかかってきました。
音楽のS田さんからです。
この人の呼び出しはホントいつも深夜なんです。
今、音楽科の学生や院生たちと飲んでるから合流しないかというお誘いでした。
こうなったらもうヤケです。
2時までやってる 「Pasteria Buu」 で合流することにしました。
ラーメンのあとにさらにパスタなんてもう完全に自殺行為です。
行ってみると向こうは8名の大パーティでしたので、
パスタやピザを頼んでも1人当たりの消費量は大したものではなかったと思いますが、
ラーメン1人前完食したあとの糖質摂取ですから、その影響力は甚大でした。
翌朝おそるおそる体重計に乗ってみたところなんと64.9kg
ギョエー((((;゜Д゜)))))))
昨年のダイエット成功後は61kg台から62kg台で推移していたのに(T ^ T)。
因果応報とはこのことです

翌6日も特に何の予定も入っておらず、昨日の暴飲暴食を反省して、
Facebookに体重が64.9kgを記録してしまったことを伝える記事をアップしていました。
するとその記事のコメント欄上で、
「エチカ福島」 仲間であり 「てつカフェ」 仲間であるF瀬さんとS貫さんが、
ぼくなんかそっちのけでオヤジギャグの掛け合いを始めてしまいました。
その応酬のなかで1人が 「にしても、これだけ暑いとビール美味い! 早く飲みてえ」 とつぶやき、
それに対してもう1人が 「飲もう!」 と応じて 「突然飲み会」 の話がまとまってしまいました。
これを見ていてはもはや私も黙っていられず、
「君たちなんで人のコメント欄で飲む相談してんの?」 とこのやりとりに参戦してしまい、
勢いに乗って 「ぼくは昨日遅くまで飲んだばかりだけど飲めるよ」 とつい書き込んでしまいました。
で、あれよあれよという間に 「つやこ」 で餃子ビールという夏らしい宴会がセッティングされました。
そこまで話がまとまった段階で実はS貫さんはその日は埼玉からいわきまで生徒たちを引率中で、
とても 「つやこ」 に顔を出せる状態ではないということが判明しました。
絵に描いたような 「ダチョウ倶楽部」 状態です。
最後に手を挙げてしまった私ははめられたも同然です。
けっきょく純ちゃんに急遽連絡し、当初とは別メンバーでの 「突然飲み」 となりました。



集まってみると3人とも図ったように 「小学生男子のような」 いでたちでした。



私は昨日院生に酷評されたばかりですが、夏はTシャツ・短パン・サンダル以外考えられません。
この人たちといっしょだとファッションのことで孤独感を感じることはありません。
その後、私たちのFacebookでのやりとりを見て 「てつカフェ」 の新常連さん (?) も参戦してくれて、
満員のお客さんがみんないなくなるまで、臭い息を吹きかけあいながら熱い議論を交わしました。
ただし、この日はこの一軒でちゃんと解散したので理性を保ったまま家に帰ることができました。

7日と8日は当初から予定されていた飲み会でした。
これについてはまた別の機会にご報告します。
9日は19時半頃に98年入学の卒業生からメールが来ました。
「同期の2人で久しぶりに福島で飲んでいます。小野原先生何してますか?」 という危険なお誘い。
ぼくはすでに飲んでいたんですが、本当に懐かしいメンバーだったので、
けっきょくちょっとだけ合流することにしました。
場所は 「らくだのたまご」
彼らが学生の頃からやっていてコンパなどで多用していたお店です。
2人とも今は福島在住ではなく、2人の中間地点を取ったら福島になり、
どうせなら学生時代に通っていた店に行こうということでこの店にしたそうです。
わざわざ福島に出てきて飲むことにしていたのだったら、
なぜ計画段階でぼくに連絡してくれなかったんだと怒りましたが、
ビックリさせようと思ってとか、先生忙しそうだから私たちにあわせるのは悪いと思ってとか、
なんか要領の得ない説明ばかり繰り返されました。
その日は結婚相談とか恋愛相談みたいな話になり、
私の恋愛論、結婚論を滔々と語って聞かせることになりました。

そして昨日の10日ですが今日こそ家で静かにしていようと、
早めの夕食をノンアルコールですませた18時過ぎ頃にまたあのS田さんから電話が来ました。
私は今年はまったく関わっていませんでしたが、昨日は福大のオープンキャンパスで、
S田さんは広報委員長としてまる1日その運営を指揮していたのでした。
で、今はその打ち上げをやっているから今から出て来いと。
こないだ (ばかりでなくいつも) みたいな深夜近くのお誘いではなく、
早い時間からのお誘いでしたので、けっきょく行くことにしてしまいました。
「飲みに誘われたら先約がないかぎり断らない」 が私のモットーですのでしかたありません。
お店は初めて行く店 「炭焼き 成瀬」 でした。
秋田料理と秋田のお酒が揃っているお店です。
先生たち4人で盛り上がっていました。
珍しく早いお誘いだと思いましたが、彼らは16時から飲んでいたらしくすでに出来上がっています。
けっきょく自分たちが完全に出来上がってからぼくに電話をかけるというパターンは健在のようです。
この店ではゼッタイに君たちと同額の割り勘は払ってやらんと宣言して、
実際に500円くらいの支払いで勘弁してもらえました。
しかし彼らも4000円ずつしか払っていませんでしたので、
ぼくが行ってからでもあれだけいいお酒を飲みまくりいろいろ食べまくったにもかかわらず、
ひじょうにコストパフォーマンスのいいお店です。
どれも本当に美味しかったですし。
今後ごひいきにしようと思いました。

その後は 「二代目花むすこ」 へ。



前に誰かに連れていってもらったけど満員で入れなかった、やはり今回初めてのお店です。
コの字型のカウンターに10席しかない小さなお店ですが、
台風明けの日曜日とあってラッキーにも5人で入店することができました。



すでにお腹いっぱいでしたが、本日のオススメのカシラとトマトバラ肉巻きをいただきました。
冷房もなく戸を開け放ったラフな感じの店ですが、注文を受けてから串を打つ本格的な焼き鳥です。
こちらも今度はお腹を空かせてまた行ってみたいお店です。

初めての店2軒回ったあと最後は久しぶりの 「Les Cartes Club(レカルトクラブ)」 です。
ここはもう長くやってる店で、福島に来た頃によく先生たちと2次会とかで来ていました。
ここんとこあんまり来なくなってたかなあ。
バー関係はいろいろと新しい店やそれまで知らなかった店をたくさん知ってしまったので、
なかなかここに来る機会がないのでした。
このあいだのカクテル・コンクールにこちらのバーテンダーさんが出場していて、
それで懐かしく思い出したのでした。
とはいえすでにベロベロに酔っ払っていて何を飲んだかも覚えていないぐらいです。
このあとはいつも理性的なS澤さんの先導により、どこにも寄らず、ラーメンでシメたりもしないで、
まっすぐ帰途につくことができました。
本当に無計画な暴飲暴食の毎日でした。
今後は心を入れ替えてきちんと計画的にインターバルを空けながら、
適量を飲み適量を食べ糖質摂取をコントロールできる人間になりたいと思います。
とりあえず今日こそは夕食は糖質0g麺で休肝日にするぞっ!
誰からも電話かかってきませんように。

多文化関係学会で牧野講演&てつカフェ!

2014-08-08 16:52:42 | 哲学・倫理学ファック
多文化関係学会の今年度の大会が福島で行われることになりました。

私は多文化関係学会には所属しておりませんし、福島大学の会員は1人もいないそうなのですが、

学会役員の方々がぜひ福島で開催したいとのことで、福島大学との共催が決定いたしました。

しかも、てつカフェ特別編でもおなじみの牧野英二先生が基調講演をされます。

牧野先生も非会員ですが、役員の方のラブコールにより登板が決まったそうです。

「異文化間哲学における他者理解の課題」 というタイトルで、

「倫理学概説」 でも扱っていたテーマに関連するお話ですので楽しみです。

さらに、「オープンフォーラム」 という名前で哲学カフェもどきもやらせてもらえることになりました。

テーマは 「福島で生活するとは?」。

今年の大会テーマは 「『他者』 に対する社会的排除と差別」 ですので、

福島で暮らしている人たちのナマの声を届けるというのは意義あることではないでしょうか。

11月8日、9日の2日間にわたって開催されますが、

選択的・部分的参加でもかまいませんのでぜひ一般の皆さまのご来場をお待ち申し上げます。

もちろん福大生は (特に私の授業の受講生とゼミ生は) 万難を排して出席すること!




カントバッシング、哲学バッシング?

2014-08-06 16:06:33 | カント倫理学ってヘンですか?
佐世保で高校生による同級生殺害事件が起こったり、

昨日には理研の笹井副センター長が自殺をしたりと大きな事件が続いたので、

すでに世間から忘れられているのなら今さら蒸し返したくはないのですが、

いちおうカント研究者として触れておかなくてはならないでしょう。

なんかもうすっかり旧聞に属してしまった感のある倉敷の女児監禁事件ですが、

逮捕直後、マスコミは容疑者の自宅に美少女アニメのポスターが貼ってあったことを報道しました。

これに対してネットでは 「事件に関係ないだろう」 とかオタクバッシングだとか、

さらには警察の失態をごまかすための意図的リークだったとの言説が飛び交いました。


女児監禁事件、部屋に美少女アニメポスターと報道 「事件と関係ないだろ」 とネットで反発の声

岡山小5女児監禁事件でマスコミが 「オタク差別」 を繰り返すのはなぜか

岡山県の小5女児監禁事件、「壁一面に少女アニメポスター」 という報道は警察のミス隠しだった! 母親から事前情報があったのに対策せず!


ほぉと思いながら第三者的にこの議論の行く末を見守っていたところ、

対岸の火事とは言っていられないような報道が飛び込んできました。


カント愛した元院生、存在感薄く 岡山・女児監禁容疑者
朝日新聞デジタル 2014年7月26日10時30分

監禁容疑者、20年前まで有能な独哲学研究者
YOMIURI ONLINE 2014年08月05日 09時28分

【小5女児監禁】 哲学と倫理学を愛した容疑者、転落のきっかけは ”哲学部では就職できない” という現実


うーん、そう来ましたか。

カントを愛し、哲学・倫理学を愛していたんですか。

一気に親近感わいちゃったなあ。

ぼくは外語大から法政の大学院へ進んだので全然面識はありませんでしたが、

年は近いので、ちょっと間違えば先輩-後輩の仲になっていてもおかしくありませんでした。

たまたまあるカント哲学を愛し美少女アニメを愛好していた人がこういう犯罪を犯したからといって、

カント哲学研究者や美少女アニメ愛好家がみんながみんな犯罪者予備軍というわけではありません。

哲学・論理学の世界ではそのような推論は 「単称汎化の過ち」 として、

太古の昔から誤謬推理の一種であることが明らかにされています。

要するに、ある集団に属するある個体がある性質を持っていたりある行動をしたときに、

それをある個体の問題に留めておかずに集団全部に当てはめてしまうという過ちです。

まさおさまがある日、短パンとTシャツで大学に来ていたからといって、

福大の教員はみんなラフな恰好で登校する無礼者ばかりだ、などと決めつけてはいけません。

漢字を読めない総理大臣がごくまれにいたとしても、

日本の総理大臣はみんな日本語を知らない、ということになるわけではありません。

こういう例ならみんなすんなり理解できると思うんですが、

犯罪がらみになるとなんかみんなごくフツーの推論ができなくなっちゃうんだよなあ。

格闘ゲームばかりやっている子はみんな暴力的になるだとか、

アダルトビデオの愛好家は性犯罪に走りやすいだとか…。

人間はわかりやすい答えを求めてしまいがちな動物ですが、

この世の出来事にそんなに単純な解なんてないということを肝に銘じておきましょう。

いろいろ複合的な事象が複雑に絡まり合って出来事は生成していきます。

単一の原因に帰してしまうような簡単な図式はたいがい間違っていますので、

大学生の皆さんはそうした論調に軽々しく乗っけられないよう気をつけてください。

第29回福島大学管弦楽団サマーコンサート

2014-08-05 15:17:29 | 人間文化論


明後日8月7日の木曜日に福島大学管弦楽団のサマーコンサートが開催されるようです。

学内にポスターが張り出されていたので知りました。

ポスターのPdfファイルがHP上のどこかにないかと思って探してみましたが、

あっさりした告知があるだけで、どこにも見当たりませんでした。

ブログのほうに上記の写真が掲載されていました。

福大オケの Twitter はあるみたいだけど Facebook はないみたいだし、

「福島大学管弦楽団」 とか 「サマーコンサート」 で検索かけると、

けっこう上のほうにぼくのブログ記事ヒットしちゃうくらいだし、

今どきのサークル活動の宣伝態勢としてこれでいいのか心配になってしまいます。

そして私は残念ながら先約があるので今年は聴きに行けません。

入場無料だそうなので、ぜひ皆さん聴きに行ってあげてください。


*福島大学管弦楽団 第29回 サマーコンサート*
2014.8.7(木)
open / 17:30
start / 18:00
福島市音楽堂 大ホール

○J.シュトラウス 「美しく青きドナウ」
○G.ビゼー 「カルメン」組曲より
○F.A.ベルワルド 交響曲第3番 ハ長調 「サンギュリエール」

「公民科教育法」 授業改善学生アンケート

2014-08-04 16:05:38 | 教育のエチカ
前期の 「公民科教育法」 と後期の 「公民科授業研究」 は私と牧田先生の2人で担当しています。
後期の 「公民科授業研究」 は私が科目責任者なので、
最後の授業のときに 「授業改善のための学生アンケート」 を実施・回収しているのですが、
前期の 「公民科教育法」 は牧田先生が科目責任者なので、
いつも牧田先生に実施・回収してもらっており、私は後から結果を受け取るだけでした。
ところが、今年は最後の授業のときに牧田先生が所要のため、
私がアンケートの実施と回収をいたしました。
というわけで、手元に回収したアンケートがありましたので、
教務課に提出してしまう前に独自に結果集計をしてしまいました。
まずは数値結果から。

「1.教員の授業に対する姿勢はよかったですか。
 (観点:授業の準備、授業への熱意、学生への対応等)」……………………4.37

「2.教育の方法は適切でしたか。
 (観点:質問への対応、発表・討論の機会、シラバスの記述内容等)」………4.43

「3.授業の内容は適切でしたか
 (観点:魅力あるトピック、教材・教科書の適切性、参考文献の提示、
  授業の進度、シラバスに記述された目標の達成度等)」……………………4.42

「4.総合的にみてこの授業に満足しましたか。」………………………………4.42

他の講義科目と低めの評価のような気もしますが、
複数名でやっている科目としてはまあこんなもんでしょう。
この科目ではまず牧田先生から 「現代社会」 に関する講義があり、
その後、私が 「倫理」 に関して講義を行い、
最後に現職ならびに退職された高校教員の先生方3名から5回にわたって講義をいただきます。
前に書きましたが、この授業は教員免許取得希望の3年生相手の授業で、
5月から6月にかけてはみんな教育実習に行ってしまっていて、
ほとんど受講者がいなくなってしまうという、たいへん残念な授業になっています。
ですからアンケート結果も、全部を受けた上での回答というわけではありません。
私たちとしては、現場の先生たちの話はぜひ全員に聞いてもらいたいということで、
ほぼ全員が実習を終えて戻ってきたあたりの最後の時期に設定しているわけです。
みんなからの感想を引いておきましょう。


●現職の先生の話が良かった。

●現役の先生の話はとてもためになった。

●色々な現職の先生方が来てくださった。

●この授業で特に印象に残っていることは、講師でいらっしゃった先生がおっしゃっていた言葉で 「社会科・地歴公民化の教員は、客観・中立とはどういうことなのか考えなくてはいけない」 という言葉です。今まで漠然としか考えてこなかったことを実感することができましたし、これを機に考えようと思うことができました。その手段として、本を読んで、自分の考えをまとめていこうと思います。

●高校の教員による授業実践の話が印象に残っている。この教科における授業案の書き方を学びたかった。

●将来の夢の幅が広がるような内容でとても楽しかったです。

●現在学校で授業をされている人の考えや実施状況がきけたのは非常に良い経験であったと思います。理念などを述べられるよりも分かりやすかったです。

●現役の先生の授業が面白かった。

●実地指導講師の方のお話は教育現場の様子を知ることができたり、現場での注意点、工夫点等学べたりしてとても参考になった。

●実際の学校の先生方からお話を伺えたのは、とても勉強になる点が多くあったように思う。

●外部の先生のお話は、毎回とても為になるものが多く、将来の教師となったとき参考にしたいと思った。

●後半の実地指導教員の先生のお話は非常に面白く、ためになった。


私たちの狙いどおり、現場の先生方の講義は確実に学生たちに届いたようです。
まあ、福女から橘時代にかけての伝説の公民教師K田先生、私の盟友ぢゅんちゃん、
そして、さまざまな現物を持ち込んでマーケティングの授業を再現してくれるS先生と、
豪華ラインナップを揃えていますので、そうそうハズレることはないでしょう。
予想どおりの評価を得られたことはうれしいですが、
もののみごとに私たち専任の授業については一言も触れられていないというのは、
授業担当者として一抹の寂しさも感じないわけではありません。
まあいっか。
そもそも授業を受けた人が少ないんだし…。
なお、授業外学習時間については以下のような結果でした。

3時間以上・・・・・・・・・・・0人(   0%)
2~3時間未満・・・・・・・・1人( 5.2%)
1~2時間未満・・・・・・・・5人(26.3%)
30分~1時間未満・・・・・6人(31.5%)
30分未満・・・・・・・・・・・・・7人(36.8%)
0分(何もしなかった)・・・・0人(   0%)

うーん、まあ惨憺たる結果ですが、そもそも授業にすら出ていないんですから、
しかたないと言えばしかたないでしょう。
ただ、「現代社会」 と 「倫理」 の授業案を1つずつ作るというレポート課題が出ていますので、
そのために教科書を読んだり、授業のネタを考えたり、参考文献を読んだり、
そして実際に授業案を作成したりする時間をきちんと計上していたら、
もう少し多めの時間になっていたんではないでしょうか?
アンケート記入時に、これからかける時間も忘れずに計上するようにと注意するべきでした。
でも、最後の授業って外部講師の先生の授業だったから、
あんまりいろいろと説明する余裕なかったんだよなあ。
この件は牧田先生に引き継いでおくことにしよう…。

採点の祭典2014

2014-08-02 10:30:49 | 教育のエチカ
まずはじめにお断りしておきますと、タイトルの 「採点の祭典」 というオヤジギャグ (ダジャレ) は、
  K済K営学類のK沢さんが著作権を有するものであり、私の発案ではありません。

さて、特別休暇という名の3連休を取って東京に来ていたのですが、
妻は仕事で出かけていたし、私はひたすら試験の採点をしておりました。
これは休暇でも何でもなくて、たんなる在宅の仕事にすぎないのではないでしょうか?
というグチはいいとして、まずは一番の難物である 「倫理学概説」 の採点から着手しました。
今年から開講セメスターが変わったために受講者数が例年の1.5倍~2倍近くに増えた科目です。
試験問題はこんな感じ。

「自由と幸福について自分なりに定義・分類した上で、そのどちらを優先すべきかを明らかにし、両者を保障する社会システムを構想せよ。自分とは反対の立場の者も含めてできるだけ多くの人を納得させられるように根拠、理由を詳述すること。」

我ながら難しい問題ですね。
試験問題はあらかじめ公表されておりますが、当日は持ち込み不可で、
悪名高いまさおさま特製解答用紙 (表30字×30行、裏30字×40行) に、
ひたすら書きまくってもらうという苛酷なテストです。
今年は初めて1年生がこのテストに挑戦するということで、
けっこう答案の質の低下を危惧していたんですが、
全体としてはそれほど心配したようなことはなくすみました。
ただ、やはり私の試験に慣れていないということもあるでしょうし、
まだ1年生だからいろいろな試験やレポートで鍛えられていないからかもしれませんが、
ちらほら論理の破綻を来しているような答案も見受けられました。
この授業に関してはテスト返却の正式な手続きを決めておかなかったので、
この場で感想めいたことを記すことによって試験後指導に代えたいと思います。

論理の破綻というのは、例えば次のようなことです。
自由と幸福だったら自由のほうを優先すべきであると明言し理由も詳述していたのに、
その直後に、自由と幸福を保障する社会システムを構築するために、
まず何よりも社会権の保障を優先するべきである、と書いている人がいて驚きました。
自由を優先するのであれば自由権または参政権、
幸福を優先するのであれば社会(福祉)権という大枠はちゃんと説明したつもりだったんですが…。
社会権の保障がなぜ大事かその理由を一生懸命書いてくれていましたが、
書けば書くほど、先ほどの自由を優先という議論と齟齬を来してしまっていました。

それからこんなふうに書いていた人もいました。
幸福とは人それぞれであり各個人が何を幸福と感じるかはまちまちである。
だからこそ (???) 自由よりも幸福を優先させるべきであり、
個人に合わせた幸福を保障できるような社会システムを作るべきである。
こう書いてくれた人は、これが何を意味するかわかっているんでしょうか?
例えば、私がステキな女性と一緒に食事やワインを楽しむことに幸せを感じるとして、
すると、私の幸福を保障するために社会 (もっとはっきり言うと、国家、あるいは、政府) は私に、
ステキな女性と料理とワインを提供しなければならない、ということになってしまいます。
そこまで気前よく私の幸福の面倒をみてくれちゃうんですか?
それと同じことを国民ひとりひとりについて全部保障してあげるんですか?

これは論理の破綻というよりも、抽象レベルで自分が展開した話が具体的に何を意味しているのか、
きちんと理解できていないということなのかもしれません。
それで言うとけっこう多くの人がこんなことを書いていました。
大きな政府も小さな政府もそれぞれ弊害があるので、中間形態の政府を目指すべきである。
自由主義でも社会主義でもダメなので、両者を折衷したいいとこ取りの体制を作るべきである。
いや、そりゃそうかもしれないけど、それって具体的にはどんな社会システムなんでしょう?
他にも、自由権と参政権と社会権をバランスよく保障できるシステムを、と書いてくれた人もいたけど、
問題は、どうすればバランスがよくなるのかその具体的な方策を示さないと、
何も言っていないに等しいですよね。
せめて、市場経済 (資本主義) は残すけれども、
○○と□□と△△については規制をかけ投機的な自由取引はできないようにする、だとか、
ロールズの正義の2原理で見たような優先順位を設定するだとか、
何かしら、折衷、中間、バランスに関して具体的な提案がないと言葉遊びに終わってしまうでしょう。
まあ 「倫理学概説」 ではそんな具体的な施策について勉強しませんでしたけどね。
ですから、抽象的に語るときにあまり折衷とか中間とかバランスなんていう便利な言葉は、
できるかぎり使わないようにしたほうがいいでしょう。

最後に、これは概念の創作だと思いますが、こんなことを書いてくれた人がいました。
幸福とは何かというのはひとりひとり違うものであるが、
人として生きてゆける最低限のレベルのものは共通しているだろうと述べてくれて、
その考えは私も納得できるものでしたが、
そうした幸福のことをその人は 「最小公約数」 と呼んでいました。
最小公約数、なるほど言いたいことは何となくわからないではありません。
シセラ・ボクの 「共通価値」「ミニマリズム的価値」 みたいなことを言いたいのではないでしょうか。
でも実際のところ数学用語で最小公約数なんてありませんよね。
最小公倍数か最大公約数のどちらかでなくてはなりません。
最小公約数って1だよね。
惜しいね!
まあ、これはよく頑張ったということで特に減点はしませんでしたが…。

でも全体にみんなよく書けていたんじゃないかなあ。
これだけ難しい問題によく食らいついてくれました。
答案、楽しく読ませていただきました。
何とか一通り採点を済ませることができました。
あとはワークシートの点数と集計だあ。
ふぅ~
そのうち試験の返却について告知を出すかもしれないので、
引き続きこのブログまたは掲示板を注意して見ておいてください。

てつカフェ@すぎなみ 「ほんとうの友だちとは?」

2014-08-01 14:48:55 | 哲学・倫理学ファック
明日、「第3回パイデイア哲学カフェ@すぎなみ」 が開催されます。

テーマは 「ほんとうの友だちとは?」

震災のため開催されることのなかった、

幻の 「第1回てつがくカフェ@ふくしま」 のテーマが 「〈ともだち〉 とは誰か?」 でした。

(その後、第2回のときに改めてテーマとして取り上げました。)

その後も 「〈男女〉 の友情は成り立つのか?」 など、

福島でもずっと考え続けてきているテーマです。

明日の@すぎなみでは 「ほんとうの」 という形容詞が付されているのが目を引きます。

「ほんとうの」 という以上、本当ではない 「ニセモノの」 友だちがいる、

ということを前提しているのでしょうか?

私としても 「書評カフェ@せんだい」雨宮処凛の 『ともだち刑』 を読んで衝撃を受けて以来、

ずっと悩み続けている問題です。

どんな議論が展開されるのかたいへん楽しみです。

@すぎなみでは学生さんがてつカフェの運営をしているらしいという噂も聞きました。

東京や関東に在住の皆さま、ぜひ参加してみてください。


第3回パイデイア哲学カフェ@すぎなみ

テーマ:ほんとうの友だちとは?

日時:2014年8月2日(土)16:00-18:00

場所:高千穂大学セントラルスクエア4階カフェテリア