【はじめに】
私の管理している鉄筋コンクリート造(RC造)の賃貸マンションに最近、40歳ほどの独身の男性が、一階の部屋に入居しました。 入居早々に、「夜の10時から12時に、上の部屋からコツコツと言う音が聞こえる」と大家にクレームが有りました。
二階の真上の部屋に住む(50歳代の)夫婦に聞くと、「時々、コツコツと言う音が聞こえるが、私の部屋からの音では無い」と言います。「そんなに気になる音では無い」とも言いました。
人間が住んでいる限り、どうしても音を発生させます。鉄筋コンクリート造の集合住宅では、駆体(床、壁、柱など)を伝わって、別の部屋に音が伝わります。 従って、どの部屋で音が発生したのか?特定するのは難しいです。 他の住人達が苦にならない音だったら、耐えて頂く以外に対策が無い様に思います。
再度、一階の住人からクレームが出た時のために、昔・勉強した『音』について頭の中を整理しました。 皆さんにも知って頂きたいので、投稿する事にしました。
【音とは何か?】
何かを「コツン」と叩くと→空気が振動(縦振動=濃密)して→鼓膜を振動させて→アナログ信号として脳に伝わり→脳が『音』と感知します。
音は体の中も伝わって鼓膜を振動させます。 自分が発した声は、周囲の空気を振動させて鼓膜に達しますが、身体を伝わった音も鼓膜に伝わります。 自分自身は二つのルートから鼓膜に到達した音を聞く事のなります。 貴方が聞いている自分の声と、話し相手が聞いている貴方の声は大分違うのです。
(余談 :ストラディヴァリウス) 私はヴァイオリンの曲が大好きです。クラシックファンでなくても、ストラディヴァリウスと言う名前はご存知だと思います。ヴァイオリンを作る職人さんはストラディヴァリウスが作ったヴァイオリンに近い音が出せる様に努力しています。
クラッシックファンで耳に自信の有る方を集めて、ストラディヴァリウス製と真似た新しいヴァイオリンを弾き比べる実験をしたそうです。 どちらがストラディヴァリウス製か?聴衆の方はほぼ50%/50%で、要するに分からなかったのです。
演奏者の方は分かった様です。ヴァイオリンは響胴を顎に当てて演奏しますから、「演奏者は身体を伝わる音も聞いていて、聴衆とは違った音を聞いているのでは?」と私は思いました。 ストラディヴァリウス製は演奏者の聞く音が素晴らしいので、”乗りに乗って!”名演奏が出来るのでは?
【ピアノ殺人事件】
大昔(1974年)の事件なので多くの方は覚えておられないと思いますが、神奈川の県営住宅の4階に住んでいた男性が、階下の住人3人を「ピアノの音が煩い」と言って殺害しました。 詳細を知りたい方は、ウイキペディア『ピアノ騒音殺人事件』で検索して下さい。
当時、私は振動と騒音に関する論文を沢山集めて勉強していました。 『音』に対する反応は人様々だと言う事を知っていました。 音に敏感な人が、嫌いな音を聞くと益々気になり、音を出している近隣の住人とトラブルになります。
貴方が騒音のクレームを受けたら、「この程度の音は我慢しろ!」などと決して言ってはいけません。 相手にとっては非常に重大な問題のケースも有ります。 相手にとっては『精神/神経』の問題なのです。窓を閉めたり、ボリュームを下げたり、精一杯努力をして、お互い理解し合い/仲良くする事が大切です。
異常に音に敏感な方は、精神科医のカウンセリングを受けられるべきだと思います。冒頭に述べた住人から、再度クレームが来たら、カウンセリングを勧めるか?悩んでいます。
【私の嫌いな音】
私は、ガラスや黒板を擦った時の『キーキー』音が嫌いで、寒気がします。この音は人類共通で嫌われる音だと言われています。 (人は色々ですから、好きな人もいるかも知れませんが。)
私はパチンコ屋には殆ど行きませんが、球が出る時の『ジャラジャラ』音が嫌いなためです。 30分もいると、長時間・肉体労働をした時の様に疲れてしまいます。 パチンコが好きな同僚達は、「『ジャラジャラ』音が良いんだ!」と言っていました。 1990年までの古いタイプのパチンコ台では、技量で勝負出来たので、私は結構・勝てました。(負けるから嫌いになった分けでは有りません。)
1995年頃に家を建てたのですが、近所にクラシック音楽ファンの老人が住んでいました。大音響で聞くので、近所の人達は、「うるさくて、たまらない」と言っていました。 私は、クラシック音楽が好きだったので、苦にはなりませんでした。
暴走族の騒音には悩まされますが、若い同僚に「バイクの爆音が好きで堪らない」と言うのがいました。 彼は年に何回も鈴鹿サーキットに出掛けていました。 「フォーミュラ1カー」が近づいて来ると、身体が震える」と嬉しそうに言っていました。
【騒音とは】
騒音とは、人為的に発生する音の中で、大方の人間が聞き取れる周波数の音で、不快に感じる音の事です。 食用蛙が集団で鳴くと大きな音になります。 強風時に電線や木の枝も大きな音を出します。これらの音は我慢するしか有りません。
騒音規制法と振動規制法で、工場や工事現場で発生する音や振動を規制しています。実際の騒音規制は、都道府県知事が市町村に委託して行っています。法律では、第1種区域~第4種区域の騒音許容値が定められています。 区域毎に、①朝夕、②日中、③深夜で許容値が決められています。
各市町村では、区域毎に色分けした地図を作成しています。市役所に行けば有料で入手出来ると思います。 私は昔、数十の市役所に行って、リーズナブルな価格で購入しました。
現在、騒音計は非常に安い値段(数千円)で入手出来ます。操作は簡単です。貴方の身近で騒音問題が起こったら騒音計を購入して見て下さい。
(余談 :ウォークマン) ソニーが1979年にCDのウォークマンを発売しました。電車の中でイヤホンから「ガチャガチャ」と言う音(騒音)がして煩かったです。 最近はイヤホンを付けている人の傍に立っても、「ガチャガチャ」音は聞こえません。ソニーとアメリカのボーズ(Bose)社が騒音を出さないイヤホンを発売しています。素人は「簡単だ!」と思うでしょうが、私は「結構難しい開発だった」と思います。
【可聴音の周波数】
人類は20Hz~20,000Hzの音が聞こえると言われています。年齢と供にその幅が狭くなって来ます。 70歳以上になると60Hz以下の音は聞こえ無い様です。 聴覚と嗅覚は年を取ると衰えますが、音と臭いの感覚は、男性の方が女性より早く退化します。
人間には聞こえない高い周波数の音(?)を超音波と呼びます。超音波は工業的に色々な分野で応用されています。例えば、①妊婦のお腹の中の状況確認(胎児の写真撮影)。 ②超音波加湿器:水を超音波で振動させると、水面から小さな!小さな!水滴が飛び出します。空気中で水滴が気化して水蒸気になります。
耳で聞こえない周波数の低い音を、極低周波音と呼びます。 現在、極低周波音は「邪魔物/困り物」で、超音波の様には活用されていません。
(余談) 家を建てた時、田舎から両親を引取りました。父は83歳、母は80歳でした。両親の台所にガス検知器を付けようとしたら、「そんな物は要らない」と言い張るので、嗅覚の実験をしました。ガス栓を開けて、臭いが感じられるか?チェックしたのです。 私には耐えられ無いほど臭いが強くなっても、両親は感じませんでした。
【可聴レベル】
目は可視光線(電磁波)に反応しています。薄暗い光から、陽光が燦燦と降り注ぐ浜辺でも見えます。 薄暗い時は、色彩を犠牲にしてモノクロの画像になります。余りにも強力な光が目に入って来ると、目は故障してしまいます。 耳も、小さな音から大きな音まで対応出来る様になっています。 大きな音を連続して聞くと、難聴になります。 私は、130dB程の場所で30分程働いた事が有りますが、強烈な耳鳴りがまる一日程続きました。
地震はマグニチュードと震度で大きさを表します。マグニチュードは震源で発生したエネルギーの大きさを、震度は有る地点の振動の大きさです。 音の大きさも、①発生点での音のエネルギーと、②有る地点に到達した1平方メートル(1m2)当たりの風圧(力)で表示します。 素人にはヤヤコシイのは、①と②の単位に同じデシベル(dB)を使用している為です。
音は縦振動(空気の圧力の変化)ですから、音の大きさは「音圧の変化を測定して」計算で値を求めます。 『音圧レベル(Lp)』は、計算の基準の圧力(P0)を20 μPaとして、測定点の圧力(P)との比を常用対数(log)を用いて、次の式で求めます。
Lp = 10 × log (P/P0)2 = 20 × log (P/P0) ・・・単位はデシベル(dB)です。
『音の大きさ』を用いる事もあります。人間の聴覚を基準にした値です。 1,000Hzの純音で40dBの音が『1ソーン(sone;昔はフォン)』です。 但し、現在はデシベル(dB)を使用しています。
後日、説明するつもりですが、人間は周波数が低くなると音の感度が低下します。(聞こえずらくなります。) 騒音計は、人間の感度特性に近い補正計算をして、周波数の低い音は小さな値を表示する様になっています。
(単位について) dBのデシ(d)は1/10の事です。 1デシリットル(1dl)=0.1リットル(l)です。 同様に、1デシベル(1dB)=0.1ベル(B)です。
ベル(B)は電話を発明したグラハム・ベルに因んで設けた単位です。人名に因んだ単位は大文字で書く事になっています。
(余談) 長男のお嫁さんは、私には大きな声で話してくれますが、長男家族の会話の時は小さい!小さい!声です。 テレビもボリュームを絞って聞いています。 「彼女は、今まで会った人の中で、最も耳がよいのだ!」と何時も感心しています。
(余談 :ヘレン・ケラー) ヘレン・ケラーはアメリカの裕福な家庭に生まれましたが、幼い頃の病気で聴覚と視覚を失ってしまいました。 7歳の頃、親が優秀な家庭教師(サリヴァン)を雇ってくれたので、話す事が出来る様になりました。 その後、ヘレン・ケラーは一生懸命努力して、現在のハーバード大学を卒業しました。
私は、映画と労演(勤労者演劇協議会)の『奇跡の人』を見ました。パティ・デュークが手押しポンプを押して水を出し、「ウォーター」と叫ぶシーンは感動的でした。 息子二人と若い社員に教える時、『奇跡の人』のサリヴァン先生の様になりたいと思いましたが、とても足元にも及びませんでした。
【犬の可聴音】
犬の可聴周波数範囲は、人間の2倍ほど有ると言われています。 (ただし、低周波数の音についての能力は、ほぼ人間と同じの様です。) そして人間よりもずっと小さな音も聞こえます。獲物を捕ったり、天敵が近づくのをいち早く察知するために、人間より敏感な耳が必要だったのでしょう。
(人間にも時々いますが、)犬は耳を動かす事が出来ます。音の来る方向に耳を向けるのです。 体の向きを変えないで、音の来る方向が分かるのです。犬にとって『音』は非常に大切なんです。
(余談 :垂れ耳の犬) 子犬の時は全ての種類で、耳は垂れています。 一部の種類では成長しても垂れ耳のままです。垂れ耳の狼はいませんから、人間が垂れ耳の遺伝子を持った犬を選んで育てたのです。 何故?垂れ耳を選択したのか? 諸説有る様です。 ①垂れ耳の方が愛らしい。②大人しそうに見える。③近くの動物(獲物)を狩る猟犬。 ペットとして飼う人達は、①か②の説だと思います。 私は③を支持します。 耳を塞いだら遠くの音に気を取られることが無く、近くの獲物に集中できます。 近くだと、鋭い嗅覚だけで十分だと思われるからです。
【教 訓】
狼も犬も聴覚と嗅覚を発達させて、生き残って来ました。 人類は『能』を発達させて、生き残るだけでなく→より豊かに暮らせる様に種々努力し/工夫して来ました。
「他人よりも豊に暮らしたい」と思うのは人類共通の本能だと思います。 道具を改良し→作物を改良し→機械を開発し→売り方を色々工夫する→・・・等々して社会は豊になったのです。
頭(能)を使わないで、他人より良い生活や高い地位に付ける社会や会社は結構存在します。政治家達や会社の重役達は、派閥を作って競争相手を潰そうとします。国も会社も、派閥が横行する様では、発展/成長しません。 (脳を自分達の近欲の為に使う社会は、停滞/衰退してしまうと思います。)
国も会社も、その構成員(国民と社員)が創意工夫するのを奨励し、適切に評価して、功績の有った人を大事にする必要が有ります。 (昇給させたり、昇格させる)
(余談 :ウッドワード社) アメリカの企業では、ホワイトカラー社員の業績を評価して昇給/昇格を決めます。 ウッドワード社は、原動機(ディーゼルエンジンやガスタービンなど)の燃料制御装置のトップメーカーです。1970年頃に、私はウッドワード社の日本法人と取引していました。
ウッドワード社では評価の高い社員の給料を高くするのは勿論ですが、額を公表すると個人情報を公表する事になってしまいます。 その為に、本社工場の事務所の入り口近くの社員用駐車場に、①②③・・・と番号を書いて、評価のトップ何番かまで順番に①②③・・・の駐車スペースを与えていました。 毎年・評価しますから、①のスペースを与えられる社員は変わる可能性が有ります。
社員にとっては、会社が適正な評価をしているか?判断出来ます。 「①のスペースを貰おう」と頑張る社員がでて来ます!
私の管理している鉄筋コンクリート造(RC造)の賃貸マンションに最近、40歳ほどの独身の男性が、一階の部屋に入居しました。 入居早々に、「夜の10時から12時に、上の部屋からコツコツと言う音が聞こえる」と大家にクレームが有りました。
二階の真上の部屋に住む(50歳代の)夫婦に聞くと、「時々、コツコツと言う音が聞こえるが、私の部屋からの音では無い」と言います。「そんなに気になる音では無い」とも言いました。
人間が住んでいる限り、どうしても音を発生させます。鉄筋コンクリート造の集合住宅では、駆体(床、壁、柱など)を伝わって、別の部屋に音が伝わります。 従って、どの部屋で音が発生したのか?特定するのは難しいです。 他の住人達が苦にならない音だったら、耐えて頂く以外に対策が無い様に思います。
再度、一階の住人からクレームが出た時のために、昔・勉強した『音』について頭の中を整理しました。 皆さんにも知って頂きたいので、投稿する事にしました。
【音とは何か?】
何かを「コツン」と叩くと→空気が振動(縦振動=濃密)して→鼓膜を振動させて→アナログ信号として脳に伝わり→脳が『音』と感知します。
音は体の中も伝わって鼓膜を振動させます。 自分が発した声は、周囲の空気を振動させて鼓膜に達しますが、身体を伝わった音も鼓膜に伝わります。 自分自身は二つのルートから鼓膜に到達した音を聞く事のなります。 貴方が聞いている自分の声と、話し相手が聞いている貴方の声は大分違うのです。
(余談 :ストラディヴァリウス) 私はヴァイオリンの曲が大好きです。クラシックファンでなくても、ストラディヴァリウスと言う名前はご存知だと思います。ヴァイオリンを作る職人さんはストラディヴァリウスが作ったヴァイオリンに近い音が出せる様に努力しています。
クラッシックファンで耳に自信の有る方を集めて、ストラディヴァリウス製と真似た新しいヴァイオリンを弾き比べる実験をしたそうです。 どちらがストラディヴァリウス製か?聴衆の方はほぼ50%/50%で、要するに分からなかったのです。
演奏者の方は分かった様です。ヴァイオリンは響胴を顎に当てて演奏しますから、「演奏者は身体を伝わる音も聞いていて、聴衆とは違った音を聞いているのでは?」と私は思いました。 ストラディヴァリウス製は演奏者の聞く音が素晴らしいので、”乗りに乗って!”名演奏が出来るのでは?
【ピアノ殺人事件】
大昔(1974年)の事件なので多くの方は覚えておられないと思いますが、神奈川の県営住宅の4階に住んでいた男性が、階下の住人3人を「ピアノの音が煩い」と言って殺害しました。 詳細を知りたい方は、ウイキペディア『ピアノ騒音殺人事件』で検索して下さい。
当時、私は振動と騒音に関する論文を沢山集めて勉強していました。 『音』に対する反応は人様々だと言う事を知っていました。 音に敏感な人が、嫌いな音を聞くと益々気になり、音を出している近隣の住人とトラブルになります。
貴方が騒音のクレームを受けたら、「この程度の音は我慢しろ!」などと決して言ってはいけません。 相手にとっては非常に重大な問題のケースも有ります。 相手にとっては『精神/神経』の問題なのです。窓を閉めたり、ボリュームを下げたり、精一杯努力をして、お互い理解し合い/仲良くする事が大切です。
異常に音に敏感な方は、精神科医のカウンセリングを受けられるべきだと思います。冒頭に述べた住人から、再度クレームが来たら、カウンセリングを勧めるか?悩んでいます。
【私の嫌いな音】
私は、ガラスや黒板を擦った時の『キーキー』音が嫌いで、寒気がします。この音は人類共通で嫌われる音だと言われています。 (人は色々ですから、好きな人もいるかも知れませんが。)
私はパチンコ屋には殆ど行きませんが、球が出る時の『ジャラジャラ』音が嫌いなためです。 30分もいると、長時間・肉体労働をした時の様に疲れてしまいます。 パチンコが好きな同僚達は、「『ジャラジャラ』音が良いんだ!」と言っていました。 1990年までの古いタイプのパチンコ台では、技量で勝負出来たので、私は結構・勝てました。(負けるから嫌いになった分けでは有りません。)
1995年頃に家を建てたのですが、近所にクラシック音楽ファンの老人が住んでいました。大音響で聞くので、近所の人達は、「うるさくて、たまらない」と言っていました。 私は、クラシック音楽が好きだったので、苦にはなりませんでした。
暴走族の騒音には悩まされますが、若い同僚に「バイクの爆音が好きで堪らない」と言うのがいました。 彼は年に何回も鈴鹿サーキットに出掛けていました。 「フォーミュラ1カー」が近づいて来ると、身体が震える」と嬉しそうに言っていました。
【騒音とは】
騒音とは、人為的に発生する音の中で、大方の人間が聞き取れる周波数の音で、不快に感じる音の事です。 食用蛙が集団で鳴くと大きな音になります。 強風時に電線や木の枝も大きな音を出します。これらの音は我慢するしか有りません。
騒音規制法と振動規制法で、工場や工事現場で発生する音や振動を規制しています。実際の騒音規制は、都道府県知事が市町村に委託して行っています。法律では、第1種区域~第4種区域の騒音許容値が定められています。 区域毎に、①朝夕、②日中、③深夜で許容値が決められています。
各市町村では、区域毎に色分けした地図を作成しています。市役所に行けば有料で入手出来ると思います。 私は昔、数十の市役所に行って、リーズナブルな価格で購入しました。
現在、騒音計は非常に安い値段(数千円)で入手出来ます。操作は簡単です。貴方の身近で騒音問題が起こったら騒音計を購入して見て下さい。
(余談 :ウォークマン) ソニーが1979年にCDのウォークマンを発売しました。電車の中でイヤホンから「ガチャガチャ」と言う音(騒音)がして煩かったです。 最近はイヤホンを付けている人の傍に立っても、「ガチャガチャ」音は聞こえません。ソニーとアメリカのボーズ(Bose)社が騒音を出さないイヤホンを発売しています。素人は「簡単だ!」と思うでしょうが、私は「結構難しい開発だった」と思います。
【可聴音の周波数】
人類は20Hz~20,000Hzの音が聞こえると言われています。年齢と供にその幅が狭くなって来ます。 70歳以上になると60Hz以下の音は聞こえ無い様です。 聴覚と嗅覚は年を取ると衰えますが、音と臭いの感覚は、男性の方が女性より早く退化します。
人間には聞こえない高い周波数の音(?)を超音波と呼びます。超音波は工業的に色々な分野で応用されています。例えば、①妊婦のお腹の中の状況確認(胎児の写真撮影)。 ②超音波加湿器:水を超音波で振動させると、水面から小さな!小さな!水滴が飛び出します。空気中で水滴が気化して水蒸気になります。
耳で聞こえない周波数の低い音を、極低周波音と呼びます。 現在、極低周波音は「邪魔物/困り物」で、超音波の様には活用されていません。
(余談) 家を建てた時、田舎から両親を引取りました。父は83歳、母は80歳でした。両親の台所にガス検知器を付けようとしたら、「そんな物は要らない」と言い張るので、嗅覚の実験をしました。ガス栓を開けて、臭いが感じられるか?チェックしたのです。 私には耐えられ無いほど臭いが強くなっても、両親は感じませんでした。
【可聴レベル】
目は可視光線(電磁波)に反応しています。薄暗い光から、陽光が燦燦と降り注ぐ浜辺でも見えます。 薄暗い時は、色彩を犠牲にしてモノクロの画像になります。余りにも強力な光が目に入って来ると、目は故障してしまいます。 耳も、小さな音から大きな音まで対応出来る様になっています。 大きな音を連続して聞くと、難聴になります。 私は、130dB程の場所で30分程働いた事が有りますが、強烈な耳鳴りがまる一日程続きました。
地震はマグニチュードと震度で大きさを表します。マグニチュードは震源で発生したエネルギーの大きさを、震度は有る地点の振動の大きさです。 音の大きさも、①発生点での音のエネルギーと、②有る地点に到達した1平方メートル(1m2)当たりの風圧(力)で表示します。 素人にはヤヤコシイのは、①と②の単位に同じデシベル(dB)を使用している為です。
音は縦振動(空気の圧力の変化)ですから、音の大きさは「音圧の変化を測定して」計算で値を求めます。 『音圧レベル(Lp)』は、計算の基準の圧力(P0)を20 μPaとして、測定点の圧力(P)との比を常用対数(log)を用いて、次の式で求めます。
Lp = 10 × log (P/P0)2 = 20 × log (P/P0) ・・・単位はデシベル(dB)です。
『音の大きさ』を用いる事もあります。人間の聴覚を基準にした値です。 1,000Hzの純音で40dBの音が『1ソーン(sone;昔はフォン)』です。 但し、現在はデシベル(dB)を使用しています。
後日、説明するつもりですが、人間は周波数が低くなると音の感度が低下します。(聞こえずらくなります。) 騒音計は、人間の感度特性に近い補正計算をして、周波数の低い音は小さな値を表示する様になっています。
(単位について) dBのデシ(d)は1/10の事です。 1デシリットル(1dl)=0.1リットル(l)です。 同様に、1デシベル(1dB)=0.1ベル(B)です。
ベル(B)は電話を発明したグラハム・ベルに因んで設けた単位です。人名に因んだ単位は大文字で書く事になっています。
(余談) 長男のお嫁さんは、私には大きな声で話してくれますが、長男家族の会話の時は小さい!小さい!声です。 テレビもボリュームを絞って聞いています。 「彼女は、今まで会った人の中で、最も耳がよいのだ!」と何時も感心しています。
(余談 :ヘレン・ケラー) ヘレン・ケラーはアメリカの裕福な家庭に生まれましたが、幼い頃の病気で聴覚と視覚を失ってしまいました。 7歳の頃、親が優秀な家庭教師(サリヴァン)を雇ってくれたので、話す事が出来る様になりました。 その後、ヘレン・ケラーは一生懸命努力して、現在のハーバード大学を卒業しました。
私は、映画と労演(勤労者演劇協議会)の『奇跡の人』を見ました。パティ・デュークが手押しポンプを押して水を出し、「ウォーター」と叫ぶシーンは感動的でした。 息子二人と若い社員に教える時、『奇跡の人』のサリヴァン先生の様になりたいと思いましたが、とても足元にも及びませんでした。
【犬の可聴音】
犬の可聴周波数範囲は、人間の2倍ほど有ると言われています。 (ただし、低周波数の音についての能力は、ほぼ人間と同じの様です。) そして人間よりもずっと小さな音も聞こえます。獲物を捕ったり、天敵が近づくのをいち早く察知するために、人間より敏感な耳が必要だったのでしょう。
(人間にも時々いますが、)犬は耳を動かす事が出来ます。音の来る方向に耳を向けるのです。 体の向きを変えないで、音の来る方向が分かるのです。犬にとって『音』は非常に大切なんです。
(余談 :垂れ耳の犬) 子犬の時は全ての種類で、耳は垂れています。 一部の種類では成長しても垂れ耳のままです。垂れ耳の狼はいませんから、人間が垂れ耳の遺伝子を持った犬を選んで育てたのです。 何故?垂れ耳を選択したのか? 諸説有る様です。 ①垂れ耳の方が愛らしい。②大人しそうに見える。③近くの動物(獲物)を狩る猟犬。 ペットとして飼う人達は、①か②の説だと思います。 私は③を支持します。 耳を塞いだら遠くの音に気を取られることが無く、近くの獲物に集中できます。 近くだと、鋭い嗅覚だけで十分だと思われるからです。
【教 訓】
狼も犬も聴覚と嗅覚を発達させて、生き残って来ました。 人類は『能』を発達させて、生き残るだけでなく→より豊かに暮らせる様に種々努力し/工夫して来ました。
「他人よりも豊に暮らしたい」と思うのは人類共通の本能だと思います。 道具を改良し→作物を改良し→機械を開発し→売り方を色々工夫する→・・・等々して社会は豊になったのです。
頭(能)を使わないで、他人より良い生活や高い地位に付ける社会や会社は結構存在します。政治家達や会社の重役達は、派閥を作って競争相手を潰そうとします。国も会社も、派閥が横行する様では、発展/成長しません。 (脳を自分達の近欲の為に使う社会は、停滞/衰退してしまうと思います。)
国も会社も、その構成員(国民と社員)が創意工夫するのを奨励し、適切に評価して、功績の有った人を大事にする必要が有ります。 (昇給させたり、昇格させる)
(余談 :ウッドワード社) アメリカの企業では、ホワイトカラー社員の業績を評価して昇給/昇格を決めます。 ウッドワード社は、原動機(ディーゼルエンジンやガスタービンなど)の燃料制御装置のトップメーカーです。1970年頃に、私はウッドワード社の日本法人と取引していました。
ウッドワード社では評価の高い社員の給料を高くするのは勿論ですが、額を公表すると個人情報を公表する事になってしまいます。 その為に、本社工場の事務所の入り口近くの社員用駐車場に、①②③・・・と番号を書いて、評価のトップ何番かまで順番に①②③・・・の駐車スペースを与えていました。 毎年・評価しますから、①のスペースを与えられる社員は変わる可能性が有ります。
社員にとっては、会社が適正な評価をしているか?判断出来ます。 「①のスペースを貰おう」と頑張る社員がでて来ます!