まちの安全管理センター

このブログは、全ての人々が安全で安心出来る地域社会を実現します。

STリペアコート工法にポーラスタイプ付加

2014-06-14 20:27:07 | 日記
 世紀東急工業は、路面をかきほぐした上で新しい合材を敷きならす路面維持工法「STリペアコート工法」に、排水性舗装の機能を付加する「ポーラスタイプ」を加えました。新規の混合物層に薄層ポーラスアスファルト舗装を適用しました。栃木県内の町道で試験施工を実施した結果、排水と騒音低減の効果を確認しました。雨天時にはドライバーの視認性を高め、車両の安全走行にも寄与します。単位面積当たりの施工費は通常のSTリペアコートとほぼ同等になるそうです。すばらしい技術です。
 STリペアコート工法は、ヒーター車で加熱した既設路面を深さ2センチまでかきほぐした後、新しい合材を2センチの厚さで敷きならし、大型機で転圧します。切削オーバーレイと違って廃棄物となる既設舗装を搬出する必要がなく、工期、工事費を低減できるそうです。舗装計画交通量N5(大型車1日交通量1000台未満)を対象とする「通常タイプ」と、N6(同1000台以上3000台未満)に適用できる「重交通タイプ」をそろえているそうです。
 ポーラスタイプは、N5以下の軽交通路線の車道舗装に適用可能です。空隙の多いポーラス構造のアスファルト合材を新規の混合物層に利用するため、排水性や視認性に優れるのが特徴です。空隙が騒音低減効果も発揮するそうです。切削オーバーレイによる厚さ4センチの路面再生と比べ、工事コストを約20%、施工に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を約30%それぞれ低減できます。この工法を使えば、大雨時の都心の道路浸水対策もできるし、京都議定書で定めたCO2排出量削減もできると思います。
 2月に実施した試験施工では、生活道路として利用されている栃木県岩舟町(現栃木市)の町道288号線に適用しました。施工面積は170平方メートル。施工後の調査では、15秒当たりの浸透水量が800ミリリットル以上となり、排水性能が確保されていることを確認しました。施工の前後で騒音値が約4デシベル下がったそうです。効果も数字で証明されています。都市部の生活道路に安価で排水機能を持たせる工法として道路管理者に売り込み、今後2年間で1万平方メートルの施工を目指すそうです。平たん性やわだちなど路面の性状に関する調査も継続し、工法の改良を進め、重交通向けのポーラスタイプも開発していく方針だそうです。ぜひ、広めてほしいです。