2022年 9月
今回は Mac Baren - St. Bruno Ready Rubbed
今は Mac Baren にて製造発売されているこのブレンドになりますが
イギリスのリバプールに Thomas Ogden が会社を興し製造を始めたのは 1860年のことになります
その後 アメリカ資本にいったんは会社は買収されるのですが その後にまたイギリス資本の傘下となり
結局は デンマークの雄 Mac Baren が製造を始めたのが 2006年になり 2015年からは名実ともに
Mac Baren のものとなりました
ですから 最初は イングランドの湖水地方に近いリバプールにおける
イギリスたばこの系統のブレンドとなっており 今もそのブレンドの性質は変わっていません
そのことは
Ogden - St. Bruno
こちらの説明の中に書かれております
もうこの会社自体はなくレビューもありませんが 説明だけが残っていました。
葉組は
Contents Kentucky, Virginia
Flavoring Floral Essences, Fruit / Citrus
ケンタッキーとバージニアのみのVaKey ということになりますが
イギリス湖水地方伝統でもあり GH のブレンドでもおなじみな
あのソーピィーなケンダル臭と バラとトンキンの清涼感のある甘さのフレイバーがついており
GH の一連のブレンドと被る部分があります
このブレンドもホットプレスによる製法が使用されており GH ではありませんが
Mac Baren によるスチームによる加熱がとられているとこになります
このブレンドのバージニアには何の記載もありませんが
ブライトと ダークバージニアの構成になるかと思います
そして何よりも特徴的なのが Mac Baren のケンタッキーということになります
その辺りが GH との違いの部分になるかと思いました
このブレンドも GH のブレンドと同じように 弾力性のあるブロウクンフレイクになっておりますので
簡単には揉み解しにくいようです
ある程度揉み解してゆるく詰めるスタイルになりますが
どなたかも述べられてましたが ハサミでキューブカットのように
この様に切ったのち軽くもんで
軽く詰めて喫うのが 一番喫いやすく味も濃く出てよいと思いました
カットすると綺麗に燃えてくれます
このブレンド ケンタッキーがたくさん入っているようにも見えますがけっして強いタバコではなく
強さ的には
こちらの
Peter Heinrichs - Dark Strong Flake (Special Selection)
こちらと同じくらいの強さになり 軽いタバコと言えます
ただ味わい的には まったく違っており
上のブレンドは リコリスとモラセスの甘さがたっぷりの ケンダル臭の感じられないブレンドになり
似ているとは言えません
ただ単に在庫があったもので比較したものですが こちらのブレンドはオーリックで作っていますので
全く違うブレンドになります
それよりもまず思い浮かべたのは
GH のブレンド群と Mac Baren のケンタッキーブレンドになります
当ブレンドは ケンダル地方独特の石鹸のようなフェンネルの香りと
Lakeland Scents と呼ばれる ゼラニウムのバラの香りと
おそらくトンキンによるクマリンの清涼感のある甘さを感じるようです
リコリス-アニスも入っているかもしれませんが バージニア以外の甘さを感じます
その点においては GH の
Ennerdale Flake
Bosun Cut Plug
Coniston Cut Plug
これらの3つのブレンドが頭に浮かんだのですが
Ennerdale はもっと軽やかなバージニアの甘さとお花の香りが満載で
Bousn の方はもっとダークなクローヴライクなテイストに偏り
一番似ていると感じたのは 最後の
Coniston Cut Plug になります
GH のブレンド群においてはこのブレンドが一番似た感じになるかと思いますが
当ブレンドにはMac Baren 特有のケンタッキーの味わいが強いので
そういった意味で
HH Old Dark Fired
Three Nuns
上のブレンドにおけるケンタッキーの味わいを思い浮かべます
とくに HH Old Dark Fired のケンタッキーのビネガーの様なケンタッキーの風味がよく似ていると感じた次第です
このブレンド St,Bruno というブランド名になっているのですが
製造はマクバレンで 50gで 11.85㌦ということになってます
フレイクの缶入りもあるのですが こちらのパウチの方が安くて味もあんまり変わらんようなので
良いと思います
分類はアロマティックということになっていますが GH と同じで
ケンダル香の気にならない方には問題のないブレンドになるかと思います
そんなで 感想 です
点火とともに
ケンダル特有のあの香りと 強い甘さが起ち上るのですが
バージニアの甘さというのではなく バラの香りと少し清涼感のあるトンキンの香りになるでしょうか
GH のブレンドでお馴染みの香りと甘さになりますがソープの香りはやや弱く トンキンの甘さは強く感じるように思います
バージニア自体はあまり顕著ではなく GH のブレンドに比べて控えめの印象になります
スチームプレスされたバージニアになりますが ブライトバージニアの印象も
ダークバージニアの印象も漠然とした印象です
それよりもやはりここで存在感を出してくるのが
ケンタッキーとなります
けっして強いものではなく金属的なイメージではありませんが
ラタキアのようなスモーキーな感じと
ペリクというより 酢が混じっているようなそういった甘酸っぱいケンタッキーの風味になります
その甘酸っぱい酸味がレイズンの風味を少し感じさせるようです
この少しビネガー風味のケンタッキーは マクバレン特有のケンタッキーと言えそうで
けっしてタバコ自体は強いものではありませんが
ブレンドにラタキアのような落ち着きと甘さを与えてくれるようです
このケンタッキーの風味がGH のブレンド群とは違いを感じる部分となります
GH のブレンドでは火で燻されたバージニアの香りと熟成したバージニアの香りがメインですが
こちらのブレンドでは それよりもこの火で燻されたバーレィの風味が味を引っ張ります
当ブレンドはGH のブレンドに比べバージニア自体の香り立ちはごく穏やかで目立ちませんが
スモーキーで酸味を少し含んだこの落ち着いたケンタッキーの味わいが
このブレンドの顔となり味となるようです
味が暴れませんので とても喫いやすいと思いますね
ときおりブライトもダークバージニアの香りも来ますが
ケーシングされた甘さと香りの中で どっしりとこのケンタッキーとダークバージニアが味を作ってゆく展開となります
あまり強さは感じませんし
しっかりと甘さも酸味もあるのでとても味も濃く
分かりやすいブレンドになっていると思います
喫えば喫うほど味に深みを感じるのは GH のブレンドになりますが
手軽に喫って簡単に美味さを感じるのはこのブレンドになるかもしれません
そういった意味でとても分かりやすいブレンドになっているかと思います
GH のケンダル香が気にならない方には GH の代用品としてもおあつらえのブレンドになりますし
また違う美味しさがあると感じます
GH のEnnerdale とConiston が好きなこの私には
なかなか買うことが出来ないGH の代用品になると思いました
思った以上に美味いブレンドでお勧めいたします
そんな感想となります
それでは また
今回は Mac Baren - St. Bruno Ready Rubbed
今は Mac Baren にて製造発売されているこのブレンドになりますが
イギリスのリバプールに Thomas Ogden が会社を興し製造を始めたのは 1860年のことになります
その後 アメリカ資本にいったんは会社は買収されるのですが その後にまたイギリス資本の傘下となり
結局は デンマークの雄 Mac Baren が製造を始めたのが 2006年になり 2015年からは名実ともに
Mac Baren のものとなりました
ですから 最初は イングランドの湖水地方に近いリバプールにおける
イギリスたばこの系統のブレンドとなっており 今もそのブレンドの性質は変わっていません
そのことは
Ogden - St. Bruno
こちらの説明の中に書かれております
もうこの会社自体はなくレビューもありませんが 説明だけが残っていました。
葉組は
Contents Kentucky, Virginia
Flavoring Floral Essences, Fruit / Citrus
ケンタッキーとバージニアのみのVaKey ということになりますが
イギリス湖水地方伝統でもあり GH のブレンドでもおなじみな
あのソーピィーなケンダル臭と バラとトンキンの清涼感のある甘さのフレイバーがついており
GH の一連のブレンドと被る部分があります
このブレンドもホットプレスによる製法が使用されており GH ではありませんが
Mac Baren によるスチームによる加熱がとられているとこになります
このブレンドのバージニアには何の記載もありませんが
ブライトと ダークバージニアの構成になるかと思います
そして何よりも特徴的なのが Mac Baren のケンタッキーということになります
その辺りが GH との違いの部分になるかと思いました
このブレンドも GH のブレンドと同じように 弾力性のあるブロウクンフレイクになっておりますので
簡単には揉み解しにくいようです
ある程度揉み解してゆるく詰めるスタイルになりますが
どなたかも述べられてましたが ハサミでキューブカットのように
この様に切ったのち軽くもんで
軽く詰めて喫うのが 一番喫いやすく味も濃く出てよいと思いました
カットすると綺麗に燃えてくれます
このブレンド ケンタッキーがたくさん入っているようにも見えますがけっして強いタバコではなく
強さ的には
こちらの
Peter Heinrichs - Dark Strong Flake (Special Selection)
こちらと同じくらいの強さになり 軽いタバコと言えます
ただ味わい的には まったく違っており
上のブレンドは リコリスとモラセスの甘さがたっぷりの ケンダル臭の感じられないブレンドになり
似ているとは言えません
ただ単に在庫があったもので比較したものですが こちらのブレンドはオーリックで作っていますので
全く違うブレンドになります
それよりもまず思い浮かべたのは
GH のブレンド群と Mac Baren のケンタッキーブレンドになります
当ブレンドは ケンダル地方独特の石鹸のようなフェンネルの香りと
Lakeland Scents と呼ばれる ゼラニウムのバラの香りと
おそらくトンキンによるクマリンの清涼感のある甘さを感じるようです
リコリス-アニスも入っているかもしれませんが バージニア以外の甘さを感じます
その点においては GH の
Ennerdale Flake
Bosun Cut Plug
Coniston Cut Plug
これらの3つのブレンドが頭に浮かんだのですが
Ennerdale はもっと軽やかなバージニアの甘さとお花の香りが満載で
Bousn の方はもっとダークなクローヴライクなテイストに偏り
一番似ていると感じたのは 最後の
Coniston Cut Plug になります
GH のブレンド群においてはこのブレンドが一番似た感じになるかと思いますが
当ブレンドにはMac Baren 特有のケンタッキーの味わいが強いので
そういった意味で
HH Old Dark Fired
Three Nuns
上のブレンドにおけるケンタッキーの味わいを思い浮かべます
とくに HH Old Dark Fired のケンタッキーのビネガーの様なケンタッキーの風味がよく似ていると感じた次第です
このブレンド St,Bruno というブランド名になっているのですが
製造はマクバレンで 50gで 11.85㌦ということになってます
フレイクの缶入りもあるのですが こちらのパウチの方が安くて味もあんまり変わらんようなので
良いと思います
分類はアロマティックということになっていますが GH と同じで
ケンダル香の気にならない方には問題のないブレンドになるかと思います
そんなで 感想 です
点火とともに
ケンダル特有のあの香りと 強い甘さが起ち上るのですが
バージニアの甘さというのではなく バラの香りと少し清涼感のあるトンキンの香りになるでしょうか
GH のブレンドでお馴染みの香りと甘さになりますがソープの香りはやや弱く トンキンの甘さは強く感じるように思います
バージニア自体はあまり顕著ではなく GH のブレンドに比べて控えめの印象になります
スチームプレスされたバージニアになりますが ブライトバージニアの印象も
ダークバージニアの印象も漠然とした印象です
それよりもやはりここで存在感を出してくるのが
ケンタッキーとなります
けっして強いものではなく金属的なイメージではありませんが
ラタキアのようなスモーキーな感じと
ペリクというより 酢が混じっているようなそういった甘酸っぱいケンタッキーの風味になります
その甘酸っぱい酸味がレイズンの風味を少し感じさせるようです
この少しビネガー風味のケンタッキーは マクバレン特有のケンタッキーと言えそうで
けっしてタバコ自体は強いものではありませんが
ブレンドにラタキアのような落ち着きと甘さを与えてくれるようです
このケンタッキーの風味がGH のブレンド群とは違いを感じる部分となります
GH のブレンドでは火で燻されたバージニアの香りと熟成したバージニアの香りがメインですが
こちらのブレンドでは それよりもこの火で燻されたバーレィの風味が味を引っ張ります
当ブレンドはGH のブレンドに比べバージニア自体の香り立ちはごく穏やかで目立ちませんが
スモーキーで酸味を少し含んだこの落ち着いたケンタッキーの味わいが
このブレンドの顔となり味となるようです
味が暴れませんので とても喫いやすいと思いますね
ときおりブライトもダークバージニアの香りも来ますが
ケーシングされた甘さと香りの中で どっしりとこのケンタッキーとダークバージニアが味を作ってゆく展開となります
あまり強さは感じませんし
しっかりと甘さも酸味もあるのでとても味も濃く
分かりやすいブレンドになっていると思います
喫えば喫うほど味に深みを感じるのは GH のブレンドになりますが
手軽に喫って簡単に美味さを感じるのはこのブレンドになるかもしれません
そういった意味でとても分かりやすいブレンドになっているかと思います
GH のケンダル香が気にならない方には GH の代用品としてもおあつらえのブレンドになりますし
また違う美味しさがあると感じます
GH のEnnerdale とConiston が好きなこの私には
なかなか買うことが出来ないGH の代用品になると思いました
思った以上に美味いブレンドでお勧めいたします
そんな感想となります
それでは また
Seit 2019というブログでパイプたばこレビューをしているアウストリウスともうします。
St. Bruno、いいですよね。あの頃はSasieniではなく、StanwellとDunhillを主に記事を書いてレビューをしていました。(実は今、前に投稿した記事をもう一度作り直しているところなのです)
ティンノートでこちらは南洋系のフルーツのような香りだとレビューで書いたのですが、今嗅いでみますと、ゼラニウムに保存料に使われているビネガーの香りが合わさり、僕自身がそのように感じたのではないかと思い起こしているところです。
喫味はシャープで甘酸っぱい。しかし、SasieniのMelton(20ミリ、ストレートのブルドッグ)で吸ってみると、甘さとダークファイヤードケンタッキーの持つ清涼感とコクがなんとも美味しいいいブレンドだなと感じます。
そのうえで、おっさんのおっしゃるとおり、Conistonとは親和性があるとは強く感じ入るところです。
長文失礼しました。
応援しております!
パイプたばこに対する的確な感性と 哲学的表現力豊かな文章にはいつも感心させられており あのJinsen さんを思い出すような文体かと感心しておりました。
Coniston もST. Bruno もイギリスの伝統タバコは味が深いですよね 楽しい部分です
わざわざのお便りありがとうございます
独特で鋭い切込みのブログ楽しみにしています!