高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

木村さやこさん

2006-11-23 10:00:19 | まゆみのつぶやき室
千曲川ハイウェイミュージアム

北斎館や栗菓子などで知られている小布施町。長野自動車道、中野市インターより小し手前の小布施ハイウェイパーキング内にある施設で、前に書いた《人形のルーツ》でも紹介した木村さやこ、つる吉、ちえこの三人展が3月まで開かれている。
早速、初日の昨日、仲間のすみえちゃんと見に行った。
広い庭、赤く染まった落ち葉に秋の日がふりそそぐ。

八代あきや鶴太朗さんなども開催した事のあるその会場は、北信濃の厳しい風雪に耐えた年期も感じられたが、一階、二階とゆったりと鑑賞できる空間となっている。
木村さんとは、もう何十年来のお付き合いであるが、人に対してオブラートに包んだような物言いはしない人である。時にはドキ!っとするような事をずばずば言うが、後に残らない。そこが彼女とずっと友達で居られる所だろうか。
そんな彼女の人形は私とは180度ちがって、同じおじいさん、おばあさんが多いが洋物である。

今回は、魔法使いや、魔女といった架空のものがほとんどだが、メルヘンチックとか、かわいいものとは掛け離れている。妖艶、リアルといった、洋館などに置いたら、何年もそこに居座っている住人のような。そんな人形達だ。

昔から、一切人の物を参考にしたりとか、基礎を学ぼうとかせず、自分の感性そのままに、物作りに対する自由さの追求をしてきた人だ。
「何年か前、新宿の高層ビルの下で一人のホームレスとすれちがった。一瞬、「ンッ!」と思った。何枚も着ている薄汚れたボロボロのシャツがやけにかっこよかった。深々とかぶった穴の開いた帽子も様になっていた。思わずもう一度振り返った。どうやら私の心は、なぜか自由で何にもとらわれない生き方にどこかあこがれがあるらしい」と最近のコメントにある。

私も彼女からたくさんの刺激をもらってきた。
そして、落ち込んだり、迷ったりしている時もお互い助け合ってきている。

今はパートを続けながらの創作だが、貴方のその感性は今まで出合った事の無いすばらしいものがある。