新成人諸君。色々自粛の最中ではあるが、まずは祝意を述べておきたい。君達が成人したと云う事は、国民年金及び国民健康保険の新たな担い手が誕生したと云う事でもある。老人連中が何故祝賀行事を強行しようとするのかは、その事を以って推察頂きたい。そう云う世知辛い話はともかく、成人は赤飯炊いて祝うだけの節目なのも確かである。BCG接種が普及する前、青春は肺結核の恐怖と隣り合わせの時代であった。20世紀前半でも毎年10万人の命を奪い、若年層が発症し易く有効な治療法も無く、友人知己の何人かは結核で夭逝しているのが珍しくない。そんな環境で無事成人出来たのであれば、お祝いするのが当たり前だろう。公衆衛生が行き届いた現代日本であれば、成人式と云えば晴れ着でウェーイする位しかやる事が無いのかも知れない。ただ感染症との闘いは社会の営みの一部であったし、これからもそうあり続けるであろう事は、この機会に胸に刻んで欲しいのである。