案外と真面目に考えた方が良い課題かも知れない。あるTV番組で杉村太蔵氏が「確実に食えるITの資格って何ですか」と質問した所、経済学の専門家が「そんなものはない」と関羽の様にバッサリ切り捨てた記事を読んだ。専門家曰く「業務上の無駄を解決するアイディアをシステム要件に落とし込む事」が最重要らしいので、そんなハイスペック労働者を取得資格で推し量ろうとするのは確かに間違っている。だとすれば経済界が挙って取り組んでいる「デジタル人材」育成なるものが何を目指しているのか、一気に怪しくなってくる。上記要件を満たそうとすれば、取り敢えず経営学と情報工学の学位を取得するのが一番分かり易いが、デジタル人材である事を担保するものでもない。それに資格取得が給料アップに繋がらないのでは、学ぶ意欲も湧かないと思う。組織のITスキルを手っ取り早く上げたかったら、経営のOJTを済ませた人が情報工学を習得してはどうかと思うのである。