11/12 似ていた 第10話
ある日 いつものホテルで京太郎を待っていた優子に電話がなった。
もう7時近くでまた遅刻だ。
ねえ、京太郎が言った。
僕の住まいを見せやるよ、会社の前に来て。
と言って返事も待たずに電話を切った。
優子はちょっとむくれたけど、会社の前に行った。
ちょうど着いたころ京太郎が出てきた。
そして会社のビルのある建物に入った。
京太郎の部屋は6階だった。
中に入るとすごくきれいに片付いていた。
2部屋と台所と浴室トイレの小さいアパートだった。
家具はテーブルと長椅子と3脚の椅子。
備えつけのクローゼットがあって開くと、引出しのついた家具があった。
寝室はセミ・ダブルのベッドで
壁はビッシリ本箱になっていた。
ずいぶん質素な部屋と思っていると、
質素だと思うだろう?と京太郎が言った。
台所には一人暮らしには大き目の冷蔵庫があった。
開けるとズラっとビールが入っていた。
ビールを1缶取り出して、優ちゃんは何飲むって聞いてきた。
優子は私もビールでいいわと言った。
ビールと食器棚からグラスを出して渡した。
素敵なグラスね。
うん、それ骨董品集めが趣味の友達にもらった。
どこの国のだったかな?
一輪挿しになりそうね。
僕もそう思う。
でも花を生けたことはない。
ウーン、冷たい、 キンキンに冷えているわ。
冷たすぎてビールの味がわからないよね。
僕は冷たすぎるのは好きじゃないけど
ここには来客はなくて、入れっぱなしなんだ。
食器棚の他の戸びらから何か出してきた。
おつまみだ。
ピスタチオだ。
わー、大好きよ。
2人は8時近くまで食前酒を楽しんだ。
それから食事に行こうと京太郎が言った。
何か作ってもいいわよ。
と京子が言うと、いい、あした、後片付けはおれだろ、
食べに行こう。
2人は歩きながら食事処を探し、10分ほど先に賑やかな中華を見つけた。
店主は中国人だったけど、奥さんは日本人だった。
どこの中華と優子が聞くと
どっちかと言うと四川かしら。あの人の親が四川だから
と奥さんが言った。
2人はピーナツの入った炒め物と、ピーマンと豚肉炒め、前菜に
いろんな物が入った辛めのスープを頼んだ。
それから白いご飯もと優子が言った。
飲み物はジャスミンティーじゃない中国のお茶を頼んだ。
食べ始めてすぐ2人ともおいしいと口に出した。
奥さんがうれしそうに笑った。
あの人、元はイタリアンなんです。
でもこの辺ではイタリアンやるより中華のほうが入りやすいからね。
ピッザくらい出せばいいのに。
ピザなら何時でも売れるよと 京太郎が言った。
才能があるのね、ご主人と優子が言うと
奥さんはこういうの食べて育った人ですからと言った。
デザートに杏仁豆腐とリュウガンを選んだ。
珍しいのね、龍・竜眼なんて。
缶詰ですよ、でも日本のスーパーには売っていないから。
ライチーによく似ている。これも好きよ。
また来ますと2人は言って店を出た。
それから京太郎はタクシーで優子を家に送った。
帰り道、京太郎は方向違いの繁華街に行った。
そこは法律禁止の娼婦の立っている地域だった。
京太郎は無関係な顔をしてブラブラ歩いた。
白いフワフワなセーターと短い短パンをはいている小柄な子がいた。
京太郎は子供は寝る時間だ。
送って行くから帰ろう。
家はどこ?と声をかけた。
少女は黙って京太郎の手を取ると歩きだした。
少女はマンションの裏口に行くと階段で8階まで京太郎を連れて行った。
京太郎はドアに鍵をすると黙って少女にキスをした。
キスしたまま、セーターを脱がせた。
下着はつけていなかった。
短パンを脱がせて、ビキニみたいなパンティを外した。
そこはマンションの住人のお手伝いさん用に作られた部屋だった。
でもかなり広く、ベッドも心地よかった。
少女は胸が大きかった。
彼女の体をなでながら上から下に手を滑らせた。
彼女の芯に触るとすでに準備完了だった。
でも京太郎はすぐに行動に移さず、指でレーベルやその間に
指を走らせ、結構長いことなでまわしていた。
もうやってと声があえいだ。
いくつだ?
19歳
嘘つけ、17?
うなずいたのが見えた。
京太郎は彼のやり方で自分を満足させ、それから
悪い子だと言って、大きな枕を少女の首から顔にかぶせた。
少女はもがいた。
悪い子だ、罰を受けないといけない。
少女の耳もとに口をつけるくらい近くで言った。
少女は必至にもがいた。
京太郎は体で少女を押さえつけた。
長いこと覆いかぶさっていた。
やがて少女は動かなくなった。
京太郎は静かに階段を降り、帰宅した。
翌朝9時、京太郎はオフィスにいた。
第11話