時事解説「ディストピア」

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国語力が乏しいネトウヨ

2015-08-02 19:30:26 | 浅学なる道(コラム)
どうということもない発言を「反日」認定して暴れる大部分一部の右翼。

まさに針小棒大としか言いようが無いのだが、
あえて批判的に連中の主張を読んでいくと、なかなか面白いものがある。


【速報】 国賊朝日新聞の朝刊、天皇陛下侮辱記事の
オンパレードでヤバイ!!!!! これ完全にアウトだろ・・・・・

あえてURLは晒すまい。
問題の記事では、朝日の社説を「天皇陛下侮辱記事」と表現している。
ご丁寧に問題の箇所を引用しているのだが、これのどこらへんが侮辱なのか理解しがたい。


その前の部分も含めて紹介する。

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昭和天皇が読み上げたのは「終戦の詔書」だ。
前日の閣議などで、表現をめぐり激しい議論があったとされている。

「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」の部分がよく引用されるが、
 全文を通して見聞きした人は少なかったのではないか。

 詔書には、敗戦、降伏といった表現はない。
 軍人、官僚、国民はそれぞれ最善を尽くしたと評価する一方、それでも戦局は
 好転せず、原爆投下が追い打ちとなってポツダム宣言の受諾に至ったと経緯を説明する。


戦争は国内外のおびただしい人命を奪い、あらゆる不条理を強いたが、
なぜこんなことに、という疑問には答えていない。


国策の誤りをめぐる責任の所在のあいまいさや歴史認識の曲折は、
現在に至るまでこの国が向き合わざるを得ない課題だ。

公開は、天皇が今年の年頭所感で

「満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、
 今後の日本のあり方を考えていくこと」の大切さに言及したことを改めて思い起こさせる。
 一人ひとりが向き合っていくことだ。

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この青文字の部分で、天皇「陛下」と書かなかったのが良くなかったらしい。


社説自体は、アジア太平洋戦争の歴史に向き合うことを主張しており、
その意見を正当化するために、平成天皇の言葉を引用している。

「天皇陛下も15年戦争を学ぶことを奨励していますよ」ということで、
しかも、反省をよくしなかった昭和天皇と対置するようになっている。


普通に読めば、平成天皇を好意的に評価する文章だとわかるはずなのだが、
「陛下と呼ばない」⇒「侮辱だ!ぐぁあああああっ!!!」ということらしい。


そもそも、「侮辱記事のオンパレード」とあるが、紹介されているのは
この社説のみ。「オンパレード」の意味がわかっていないのではないのだろうか?


誇り高き日本人の国語力が危ぶまれる。



これに限らず、誇りがどうだの日本人がどうだのと言っている輩には、
言葉の意味を間違えて使っている(というより、よくわかっていない)人間が多い。



「差別ではない。区別だ(ドヤァ)」というのはその典型的な例で、
 この言葉の原語であろうSeparate, But Equalは
 アメリカの人種差別を正当化するために利用された言葉だ。


つまり、俺たちは黒人差別者と同じ立場ですよとアピールしているようなものなのだが、
その辺をどうもよくわかっていないらしく、好んでよく使っている。



「ファビョる」も、おかしな言葉である。
 火病とは、ストレスをため込むことで体調を著しく崩す病気なのだが、
 なぜか癇癪持ちと同義で使われている。

 ヒステリーと類似した症例だと理解してもなお、コリアンを嘲笑するために用いる者もいる。

 どちらの場合にせよ、精神疾患の一種だと認識した上で使用しているわけで、
 これは「俺は精神病患者を馬鹿にするぞ!」と言っているようなものなのだが……



「歴史修正主義」と言う言葉も、本来は歴史学の用語で、
日本の場合では、まさに右翼の行っている事実隠蔽工作を意味するのだが、
なぜかこれも、逆さまの意味で使っている。

歴史修正主義者たちが「日韓併合は違法だった!」とソウルで叫ぶ


上で批判されている記事にも
「日本の安倍晋三首相の歴史歪曲(わいきょく)を批判する共同声明を発表した。」
と書かれているのに、自分たちではなく向こうが歪曲していることになっている。


歴史修正主義者の集いですね。
 言語学者やら詩人やら、和田春樹名誉教授ごときが「日韓併合は違法」とかいわれても、
 まともな歴史学者からは「合法としか言いようがない」って話が定説ですがねー。



そんな定説、はじめて聞いた。


一応、海野福寿氏が不当・合法論を展開したことがあったが、
彼は合法の名の下に植民地支配を行ったと論じ、当時の欧米日の侵略を強く非難している。


むしろ、研究動向としては、併合・不法論のほうが主流であり、
その辺りは『1905年韓国保護条約と植民地支配責任』でも読めばよくわかるはずだ。


「日本」や「日本人」を強調する連中に限って国語力が乏しい。

……ということは、当の右翼も自覚しているようで、
よく日本語の本や古典、礼儀作法などの本を書いて
「日本人の素晴らしさを思い出そう」キャンペーンを行っている。



連中の中には、斉藤茂吉や三島由紀夫などの
国粋主義者たちの作品を読んだことも無い人間がそれなりにいるんじゃないだろうか?

そう思えてならない今日この頃である。



・追記

週刊誌記者(たぶん)である梶田陽介氏の記事。

産経新聞が「安保反対デモはヘイトスピーチ」との記事を掲載!
新聞記者なのにヘイトスピーチの意味も知らないのか?



最近、右翼の中に反日発言=ヘイト・スピーチと換言して、
「日本のだけ問題にして反日国家のそれは無視か!うへぁっ!」とほざく阿呆が多いが、
とうとう産経まで、お仲間に入ったのかと思うと、色々と感慨深い。


もっとも、当の梶田氏も先日、取り上げたように
「中国共産党」という言葉を安易に独裁の代名詞として使用しているのだから、
 あまり他人のことを言えたものではないとも考えられるのだが。


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