忙しくて、アウトドアーへと出かけることもままならぬ時は、近
場の大手町・丸の内界隈、都会の緑でのフィールドワークというか、
少しだけ自然の雰囲気にひたってみたい。もちろんテーマも設けた。
名称は、いたって真面目に「都市環境における自然との共生」だ。
日本有数のオフィス街である同地区、実は都市に住まう人間と自
然との在り方の具体例が各所に点在しているところでもある。それ
では東京駅からレッツ・ウォーキング。
スタートは、ライフプロデュースのもと広い分野での人材育成や
雇用の創出を展開しているパソナグループの本部ビル(東京都千代
田区)だ。パソナ農援隊として農業に関するサポートも手がける同
社のビルは「アーバンファーム」と呼ばれ、さまざまな設備を駆使
して育てられる植物があふれる空間となっており、見学も可能。時
間にして約30分で、働く人の健康を考えた花と緑のオフィス空間や、
都会でできるビル農業と、栽培されている野菜などを見ることがで
きる。料金は無料。10名以上の団体や、スタッフの説明が必要なけ
れば予約もいらない。
パソナグループの本部ビルの近くには“森”もある。去る10月に第
1期として商業ゾーンの「OOTEMORI(オーテモリ)」がオープン
した「大手町タワー(運営は東京建物/本社:東京都中央区)」が、
その場所だ。都市を再生しながら、自然を再生するがコンセプトで
ある同ビルの最大の特徴は「大手町の森」。単なる緑化ではなく敷
地面積の3分の1にあたる約3600平方メートルに“本物”の森、つま
り生態系サイクルも限りなく再現した自然を創った点だろう。その
ため今回の森を構成する植物は、千葉県君津市に大手町と同じ施行
をほどこした土地を作り、約3年間にわたって育成状況と管理方法
を検証を行った後に、大手町に移植されている。
今度は少し歩く。大手町タワーからR402を有楽町方面へと進む。
JR有楽町駅前のビルの一角には「自然環境情報ひろば 丸の内さえ
ずり館(東京都千代田区/新有楽町ビル)」がある。同館は三菱
地所(本店:東京都千代田区)のCRS活動の一環として1999年に
誕生し、以来人と自然の共生をテーマに、近隣のビジネスパーソ
ンを対象とした自然に関する講座、セミナーの開催や企画展を実
施している。また丸の内周辺の自然の調査・研究にも積極的で、
成果は今年6月に「丸の内生きものハンドブック」としてまとめ
られた。同ハンドブックは、現在ウェブサイト内で閲覧ができる。
入場は無料。ただし講座、セミナーには一部有料もあり。
都会の真ん中を舞台に、いま考えなければならない人と自然と
の関係をテーマに、ちょっとした大人の社会見学。丸の内さえず
り館を出たら、都会のオアシスでもある至近の日比谷公園や皇居
へと、足をのばしてみてもよさそうだ。 (阪神 裕平)
場の大手町・丸の内界隈、都会の緑でのフィールドワークというか、
少しだけ自然の雰囲気にひたってみたい。もちろんテーマも設けた。
名称は、いたって真面目に「都市環境における自然との共生」だ。
日本有数のオフィス街である同地区、実は都市に住まう人間と自
然との在り方の具体例が各所に点在しているところでもある。それ
では東京駅からレッツ・ウォーキング。
スタートは、ライフプロデュースのもと広い分野での人材育成や
雇用の創出を展開しているパソナグループの本部ビル(東京都千代
田区)だ。パソナ農援隊として農業に関するサポートも手がける同
社のビルは「アーバンファーム」と呼ばれ、さまざまな設備を駆使
して育てられる植物があふれる空間となっており、見学も可能。時
間にして約30分で、働く人の健康を考えた花と緑のオフィス空間や、
都会でできるビル農業と、栽培されている野菜などを見ることがで
きる。料金は無料。10名以上の団体や、スタッフの説明が必要なけ
れば予約もいらない。
パソナグループの本部ビルの近くには“森”もある。去る10月に第
1期として商業ゾーンの「OOTEMORI(オーテモリ)」がオープン
した「大手町タワー(運営は東京建物/本社:東京都中央区)」が、
その場所だ。都市を再生しながら、自然を再生するがコンセプトで
ある同ビルの最大の特徴は「大手町の森」。単なる緑化ではなく敷
地面積の3分の1にあたる約3600平方メートルに“本物”の森、つま
り生態系サイクルも限りなく再現した自然を創った点だろう。その
ため今回の森を構成する植物は、千葉県君津市に大手町と同じ施行
をほどこした土地を作り、約3年間にわたって育成状況と管理方法
を検証を行った後に、大手町に移植されている。
今度は少し歩く。大手町タワーからR402を有楽町方面へと進む。
JR有楽町駅前のビルの一角には「自然環境情報ひろば 丸の内さえ
ずり館(東京都千代田区/新有楽町ビル)」がある。同館は三菱
地所(本店:東京都千代田区)のCRS活動の一環として1999年に
誕生し、以来人と自然の共生をテーマに、近隣のビジネスパーソ
ンを対象とした自然に関する講座、セミナーの開催や企画展を実
施している。また丸の内周辺の自然の調査・研究にも積極的で、
成果は今年6月に「丸の内生きものハンドブック」としてまとめ
られた。同ハンドブックは、現在ウェブサイト内で閲覧ができる。
入場は無料。ただし講座、セミナーには一部有料もあり。
都会の真ん中を舞台に、いま考えなければならない人と自然と
の関係をテーマに、ちょっとした大人の社会見学。丸の内さえず
り館を出たら、都会のオアシスでもある至近の日比谷公園や皇居
へと、足をのばしてみてもよさそうだ。 (阪神 裕平)