みやけ司法書士・FP事務所のKOBE開業Diary 

神戸市北区で相続、成年後見、生前整理のご相談をお受けし、トータルで支援している司法書士、行政書士の事務所です。

遺贈って相続とどう違うの?

2019-10-17 10:00:00 | 生前整理・相続

こんにちは。

本日も、みやけ司法書士・FP事務所のブログにご訪問くださいまして、ありがとうございます。

 

今回は、相続と遺贈の違いについての投稿です。

 

相続は、昨今一般的によく聞かれる言葉ですよね。

私も、このブログで何度も書かせてもらっています。

 

一方、遺贈はどうでしょうか?

ちょこちょこ聞かれる方も多いかとは思いますが、相続ほど耳にすることはありませんよね。

 

もしかしたら、このブログできちんとした説明もしないまま書いてしまったのではないかという反省もこめて、

ここできちんと整理しておきたいと思います

 

相続とは、

お亡くなりになった方の権利や義務、財産・負債などを相続人(配偶者・子・親・兄弟姉妹)が引き継ぐことです。

ただし、お亡くなりになった方だけに帰属して、引き継がない権利などもあります。

 

遺贈は、

人がお亡くなりなったことをきっかけに、財産が他の誰かに移ることは相続と同じですが、遺言書を書くことが必要です。

 

つまり、遺贈とは、

遺言書を書くことで、財産の全てもしくは一部を他の人に譲ることができます。

譲る相手は、相続人に限らず、全くの第三者でもかまいませんし、

個人だけでなく、会社などの法人や団体に譲ることも可能です。

相続財産のうちの特定のもの、例えば、預金や不動産などといった特定のものを対象としてもいいですし、

全体の2分の1とか3分の1とか、割合で定めることも可能です。

 

逆に言えば、

相続人ではない第三者や団体などに譲りたい、寄付したいと考える場合は、遺言書を作成しなくてはならないのです。

例えば、事実婚(婚姻届を提出していない夫婦)の相手や、お世話になった友人や施設・団体など。

もし、相続人ではないけれど、大切にしたい方がいらっしゃる場合は、特にご注意くださいね

 

また、遺贈は次の2種類に分かれます。

特定のもの(預金や不動産など)を対象とした遺贈を「特定遺贈」といい、

全体の2分の1とか3分の1とか、割合で定めた遺贈を「包括遺贈」といいます。

 

「包括遺贈」は、相続人と同じ権利義務をもつことになりますので、

包括遺贈を受ける人は、プラスの財産だけでなく、負債などのマイナスの財産をも、割合に応じて引き継ぐことになります。

そのため、包括遺贈を受けたくない人は、

包括遺贈があったことを知った時から、3か月以内に家庭裁判所において、包括遺贈の放棄を申し立てる必要があります。

相続人が放棄する場合の家庭裁判所における「相続放棄」申立てと、同様の手続きですね。

 

一方で、特定の財産のみを対象とした「特定遺贈」の場合も、遺贈を受けたくない場合は、拒否をすることができます。

こちらは、包括遺贈と異なり、家庭裁判所の手続きを行う必要もなく、基本的にいつでも放棄が可能です。

しかし、いつまでも、遺贈を受けるか否かの返事をしなければ、いつまでたっても権利関係が定まりませんので、

関係者は、期間を定めて、特定遺贈を受けるかどうかを催告することができます。

受遺者(遺贈を受ける人)は、その期間内に遺贈を受けるかどうかの返事をしなければ、

遺贈を受けることを承認したとみなされてしまいます。

遺贈を受けたくない場合は、早いうちにしっかりと対応してくださいね。

  

なお、遺言で、相続人の遺留分を侵害した場合は、遺留分侵害請求権を行使されることもありますので、

遺言を作成される場合は、そのことも念頭において内容を決めてください。

遺留分侵害請求権については、こちらのブログをご覧ください。↓ ↓ ↓

https://blog.goo.ne.jp/miyakeoffice/d/20191007

 

本日も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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