ハイカーズ・ブログ(徘徊者備録)

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死を含む幸福

2011-08-15 14:16:57 | 晩年学
毎日新聞 新幸福論 生活再発見
宗教人類学者 本林靖久

日本のような資本主義社会では「幸福とは、欲望に見合う財を持つ事だ」とした。つまり欲望を増大させれば、財を稼がないと幸せになれない。

一方、仏教世界に生きるブータン人は少欲知足です。欲望が少なくたるを知れば、幸せだと感じます。財よりも家族や地域とのつながりを大切にします。

ブータン人は輪廻転生の世界観を持っています。
我々のように死んだら終わりと考える刹那的な世界観と、ブータン人のような悠久に続く永遠の中でたまたま私が今ここにいると考える世界観では、人や自然とつながり方がまったく違う。

日本でも立ちション防止の鳥居の絵のように、悪いことをしたら人が見ていなくても罰が当たるって考え方は残っている。
ところが最近は、人が見ていなければ何でもしてよいという価値観があふれている。

それは、人は死んだら無になると考える人が多いからだ。

死を含む幸福を考えないと最終的な幸福は語れない行きがする。

私は、幸福とは明日への希望が持てるかどうかだと思います。
それは死にゆく人にとっても同じです。
自分が死を迎えるときに、死後の世界に希望が持てるかどうかが重要だ。

どんなにつらくても悲しくても、そういうものを持てば幸せでいられるんじゃやないかと感じる。

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