あけび。
昔、中学生の頃に社会科の先生から聞いた
あけびの話で、その存在を知りました。
当時の話で、「昔はあけびをよく食べたけど
今はあけびの木を見かけない」みたいな感じで
話されてたように思います。
そして、美味であるという事も。
それ以来、私(わたくし)の中で、あけびは
幻の木の実だったのです。
その話以外にあけびの話を聞くこともありませんでしたから。
そんなあけびをたった一度だけ見かけたことがあります。
とある街の、青果屋さんだったと思いますが
1つ300~400円くらいで売ってました。
ちょっと見た目が怪しげな感じがしたのと、
食べ方がわからなかったので買わなかったんですが。
その後、父子がいがみ合う某グルメ漫画で
取り上げられてる回をたまたま見て、
今度見かけたら是非とも食べてみたいと思ったんですが
その後見かけることはなかったですね。
たった一度見かけた青果屋さんに、ひょっとしたら
また売ってるかもと思うんですが、
なにぶん遠い街なので気軽に行けないのです。
そんな感じで幻のままだったんですが。
なんと。
私(わたくし)の親がこのほど
知り合いの方から1つだけ頂いてきたのを、
珍しいからと言って
私(わたくし)に見せてくれたのです。
そのあけびをですね。
あんまりおいしいもんじゃないと言って
鳥に食わせようとしてるじゃありませんか。
昔からずっと思い続けてきた、幻のあけびを
鳥に食わせると!?
それなら私(わたくし)が頂いてもいいでしょう。
試食させて頂きました。
幻のあけびの味はですね。
「・・・・・」。
なんか、冷めた葛湯にBB弾みたいな種が
たくさん入ってるという感じ。
私(わたくし)が思っていたあけびは
まさに幻でした。