備忘録として、約半年前から活動を開始していた家族内プロジェクトがやっと終結した。
プロジェクト名は無いが、母の高齢者施設入居とそれに伴う実家の処分というのが命題で、妹とタッグを組んでの活動。
高齢者施設は大別すると一例では以下の様に分類されるらしい。
- サービス付き高齢者住宅:介護の必要が無い高齢者向けバリアフリー住宅
- 住宅型有料老人ホーム:自立~介護度が軽度の人までの施設
- 介護付き有料老人ホーム:要支援1~要介護5の人が入る。
今回はこの中の2.を選択、金額は勿論だが、それ以外にも周囲の環境や、妹や私が通う場合の交通の便利性等も考慮して何か所かノミネート、その内の2つを実際に見学した結果で決めた。
引越し荷物の選別、梱包や銀行口座の集約、各種契約の打ち切り、移転に伴う病院の紹介状入手等は妹がメインで動いてくれたので非常に助かった。
それと同時に実家を処分する事になり、そちらは私の担当。先ずはネットで複数の大手不動産屋に見積もりを依頼して情報収集。その結果を踏まえて、地主との交渉の落としどころを一応設定しての交渉開始。最初は勿論双方ともジャブの打ち合い、先方の基本的なスタンス確認。並行して知り合いの不動産屋経由で、家屋解体や家財処分の見積もりを入手、それらの金額も踏まえて本格交渉。
こちらとしても今は未だ元気とは言え、やはり高齢の母の状態も気になるところではあり、余り時間を掛けずに決着したかった。法定、任意は別にしても後見人を立てざるを得ない状況が近い将来来ないとは限らないし、コンタクトした多くの不動産屋からも借地非訟は時間的な問題以外にも実際にはあまりお勧めできないというコメントもあり、更に売却条件として更地化が基本条件で、これに関しては今年9月以降アスベスト処理が更に厳密化され、それに伴い処理費用も更に上がるという情報等も含まれている。
ただ、時間を掛けたくないとは言っても、「急いては事を仕損じる」では無いが、急ぎ過ぎて相手に色々詮索されるのも宜しくないので、その辺は緩急をつけて交渉のタイミングを調整した。いずれにせよ借地権売買の契約交渉には不動産屋は直接介入はしないので、その面では経験・知識の有るセミプロの地主とド素人の交渉になるのが一番弱いところで、交渉に使う弾(条件)の確保とその出し方のタイミング、順序、そして落としどころのシナリオを描くのは結構悩んだが、昔散々プラント営業でやったコマネゴ、テクネゴ等を思い出して楽しんだ面もあった。
そんなこんなんで4月末に母が新居に入居して、GW明け暫くは様子を見ていたが、大分落ち着いてきたので、それを一つの区切りとして、そこから具体的な処分の交渉を加速して、先月半ばに基本合意に達した。契約書のDraftを一通り確認した後、事前に了承をもらっていた知り合いの不動産屋にも見せて特に問題が無いことを確認してもらった。当初は家屋解体と家財道具の処分、更地での引き渡しを地主は主張していたのが、最終的にはAs is, where isで、家屋解体と家財処分は無しの、居抜きの形での売却に合意、その分提示金額は安くなったが、更地化には新車のアルファード位は掛るから、不動産屋曰くは一番いい形で決着したと褒められた。
それと前後して家財道具の中から我が家に移すものを選別、運搬。何度か記事にしている仏壇、位牌、剥製等も含まれる。母が使っていた茶道具や踊りの衣装なども大量にあったが、そんなに大量には挽き取れないので、大半はそのまま処分してしまう事になった。そういう面では、自分がため込んでいるキャンプ道具やバイク用品もいい加減に整理して処分しないと後々迷惑が掛かる、というのを今回身に染みて感じた。
それで今日、金融機関の会議室を借りて最終的に契約書に調印、そこから振り込みも行い、その入金を確認してから母に報告してきた次第。
これが決着するまでは、と結果的にこの数カ月はツーリングも控えていたが、これでやっと出掛ける制約が無くなった。ただ、昨今の天気では「飛んで火に入るなんとやら」だから、秋風が吹くころまでもう暫くは我慢が続きそうではある。
後は将来的に墓をどうするかという最終的なプロジェクトZ?が残っているが、取り敢えず母が逝く迄は残して、その後は墓じまいを考える事にするか、とも話していてなかなか纏まらないでいる。まあその頃には私自身もあっちの世界かもしれないけどね。