内閣府がヘイトスピーチや在日特権デマを「国民の声」として政府のウェブサイトに大量公開!
リテラ2018.05.02.
内閣府の「国政モニター」のウェブページに、在日韓国・朝鮮人や中国人に対するヘイトスピーチや、ヘイトクライムを招く差別デマが大量に掲載されていたことがわかった。
「国政モニター」は、内閣府の大臣官房政府広報室によって運営されており、「政府広報オンライン」にもリンクがある政府のウェブサイト。同サイトによれば、〈国の重要施策に関して、国民の皆さまからご意見、ご要望などを聴取し、国の行政施策の企画、立案及び実施のための参考とすることを目的〉として、集めた意見を2014年からウェブ上で公開してきた。また、〈全てのご意見は、内閣府が関係する府省庁に毎月、行政施策の企画、立案及び実施のための参考にするよう送付〉しているという。
ところが4月30日、あるネットユーザーがこの「国政モニター」でむき出しのヘイトスピーチが多数公開されていることをブログで指摘。その情報がいっきに広まり、いま、大きな問題となっているのだ。
本サイトも確認したが、たしかにこの政府運営サイトには、差別を扇動しているとしか言いようがないヘイトコメントが掲載されていた。一つや二つではない。内閣府が収集した意見は「行政改革等」「危機管理・防災」などと分類されており、2016年度分では「外交・防衛」カテゴリーのなかの「日韓関係」に最多のコメント(139件)が寄せられていたが、その中身を見てみると、まるでネット右翼御用達の掲示板と見間違うほど。控えめに言っても8割がヘイトコメントだった。一部を引用しておこう。
〈中華人民共和、韓国、北朝鮮は何で平気で嘘をつき続けるのでしょうか。嘘つきは泥棒の始まりと言いますが、竹島、仏像、尖閣諸島問題をみても、世界一信用の置けない民族です。毅然とした強い態度、行動を日本国民のためにお願いいたします。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
〈少なくとも全ての慰安婦像を撤去するまでは駐韓大使を返す必要はないと考えます。国内にいる在日と呼ばれる方々が嫌われるのも同じ理由なのですが、かの民族に対する対処はよく考えていただきたい。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
〈竹島を不法占拠されているだけでなく、日本を貶めれば愛国無罪、日本が好きだと言えば親日罪。しかも露骨に日本を仮想敵国としているとしか思えない行動。何故、そんな事実上の敵国を救う必要があるのだろうか。関係を持つことすら無用なはず。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
在日特権デマや在日韓国人・中国人を「工作員」「テロリスト」扱い
しかも「国政モニター」が掲載しているのは、韓国との国交断絶をヒステリックに叫んだり国籍をもって十把一絡げに罵倒するようなネトウヨコメンだけではなかった。韓国・朝鮮人、中国人や在日コリアン、あるいは沖縄の米軍基地に反対する人々を「排除せよ」「逮捕しろ」と扇動する内容まであったのだ。
〈機動隊に対する暴力行為は公務執行妨害で逮捕に値します。メンバーの中には朝鮮や中国から来ている者も多く、これは完全に内乱罪です。一刻も早く彼らの排除を断行すべきです。日本人でこれに参加している者達も外患誘致罪が適用されるべきです。彼らのような過激派には毅然たる態度で臨んでいただきたいと思います。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
また、とっくのとうに事実無根であることが明らかとなっている「在日特権」のデマを言いふらすなど、ネトウヨ的妄想を書き殴った内容も少なくない。
〈北朝鮮が核実験やミサイル発射をしたこの時期が、特権停止の絶好のチャンスであると思う。住んでいる日本に対して何かと反日的な言動や行動をし、北朝鮮の資金源になっている在日半島人に戦後70年近くになるにも係らず、様々な特権を与えたまま放置している現状は極めて遺憾である。特に、徴税における日本人には許されていないような特権は即刻停止すべきである〉(内閣府運営「国政モニター」より)
〈日本を在日朝鮮人のものにしようとしているのは名実。与党カルト教団の政権分離違反も報じないマスコミ。日本は中国の前に在日朝鮮人に牛耳られている。大問題。竹中平蔵氏など在日企業の息の者は即刻排除するべき。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
〈現時点で外国人に対して支給している生活保護はおそらく違法であるから、個別事情を吟味する必要もなく、即時一律に停止すべき。のうのうと1100万円も得ている在日韓国人は叩き出せ。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
さらに、関東大震災時の朝鮮人虐殺を彷彿とさせる、明らかなヘイトデマも垂れ流されていた。
〈安易な外国人受け入れはとても危険な事だと思います。まず、日本にはスパイ防止法がありません。日本に住む反日日本人や在日外国人も含め何があるかわかりません。テロ対策、入国検査をしっかりしてほしいと思います。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
〈国内には多くの朝鮮人・中国人がいます。かれらは工作員、潜在的な戦闘員になります。学校・病院・遊技施設・大型店舗等で人質を取っての立てこもり、ダムや浄水場への毒混入、送電線の爆破等々、考えられる破壊活動はいくらでもあります。〉(内閣府運営「国政モニター」より)
1923年9月、関東地方を襲った大地震発生直後の数日間で、「朝鮮人が暴動を起こした」「井戸に毒をいれた」「放火している」等のデマが広がり、日本人らによる大規模な朝鮮人のジェノサイドが行われた。最近では、自称国際政治学者の三浦瑠麗氏が“北朝鮮のテロリスト、スリーパー・セルが潜伏していてとくに大阪がヤバイ”いう旨をテレビで発言し、大きな非難を浴びた。このように、在日外国人を根拠もなく「工作員」と決めつけたデマを拡散することは、紛うことなきヘイトスピーチであり、虐殺を扇動するヘイトクライムに他ならない。
一方で、「国政モニター」のサイトには、留意事項として〈立法・司法・政治関係のご意見や、誹謗中傷、差別的な内容、その他国政モニターウェブサイトに掲載することが不適切であると判断されるご意見等については、ご提出いただいても公表いたしませんので、あらかじめご了承願います〉との記載がある。では、内閣府はこうしたヘイトスピーチ、ヘイトデマが「差別的な内容」に当たらないとの認識でサイトに掲載しているのか。
ヘイトスピーチの掲載を判断した内閣府の説明は矛盾だらけ
本サイトはこの問題についての事実確認と認識を聞くため、1日、内閣府に電話取材をした。
内閣府の担当者によれば、「国政モニター」は平成28年度で休止し、「より幅広い意見を聞きたいということで、いま見直しをすすめているところ」という。今回、ネット上で、多数のヘイトスピーチが掲載されていると指摘されていることについては、「承知しています」という。
本サイトが具体的なヘイトのコメントを読み上げたうえで、内閣府はこうしたヘイトスピーチを全世界に配信していることをどう認識しているのかと尋ねると、担当者はこう回答した。
「国政モニターは、国民からいろいろな政策にかんするご意見を聞いて、政策に生かすための制度でありまして、ホームページのほうにも書いてあると思うんですけど、個人のご意見はいただいたものをそのまま、原文のまま掲載しています。ご意見をそのまま尊重させていただいて、掲載したということです」
担当者は「原文のまま」というが、実際には、コメントをひとつひとつ見ていくと〈「〇〇人は殺せ、出ていけ」〉というような伏字になっている箇所がときおり見あたる。本サイトはそれを指摘したうえで、あらためて編集の有無を尋ねたが、担当者は「そこは確認できませんが」として「基本的には原文のままです」と繰り返した。
さらに、サイトで「差別的な内容」等は〈ご提出いただいても公表いたしません〉との断り書きがあることを指摘し、内閣府は掲載されているコメントが「差別的な内容」にあたらないと判断しているのかと質問したが、担当者は「いただいた意見をなるべく尊重して掲載しているということでございます」と、同じ回答にとどめた。
その後、何度か質問を変えながら、「在日特権」や「ダムや浄水場への毒混入」等のヘイトデマを掲載していることなどについても認識を問うたが、やはり「いただいたご意見を尊重して掲載している」との返答だった。
一方で、担当部署はコメントの内容に目を通していないのかという質問に対しては、「目は通していると思います」との回答。であれば、目を通した上で「原文のまま」掲載したのかと確認すると、担当者は「そういうふうに対応していたのではないのかと思われます」と他人事のように答えた。
現担当者の回答が確かならば、内閣府は、ヘイトスピーチやヘイトデマを読んだ上で、それを政府のサイトに堂々掲載していたことになる。「ご意見を尊重」というが、明らかな差別扇動や事実無根を公権力が垂れ流すことなどあってはならないことだ。「原文のまま」というのは責任逃れの言い訳でしかない。
いずれにしても、今回の問題は、単に、政府系のサイトにネトウヨ的な投稿が殺到していたという話ではない。あろうことか、政府が大量のヘイトスピーチ、ヘイトデマを「尊重」すべき「ご意見」として扱い、ネットを通じて全世界に発信していたのである。
安倍政権が裏で応援団を使って、自分たちの批判勢力へのヘイトやデマ、「反日」攻撃を展開し、自民党がJ-NSC(自民党ネットサポーターズクラブ)などによってネトウヨを“組織化”しているのは周知の通りだが、いよいよ行政組織までが安倍政権を忖度して、ネトウヨのヘイトデマを「尊重すべきご意見」「国民の声」として扱い始めたということらしい。
このまま、安倍政権を放置しておいたら、日本中がグロテスクな思想におおいつくされてしまうだろう。
(編集部)
耳を疑う安倍政権の破廉恥!
一刻も猶予ならん!
安倍政権、自公政権打倒!
今日の雨はなくなった模様と昨日書いたが、なんと昼前から降りだした。
それでも今日は二人でしなければならない仕事をこなさなければならない。
少々濡れたが何とか最低限終わらすことが出来た。
後は一人でもできる。
こんな天気で桜の開花も待った。
明日も昼まで雨の予報。
気温も低い。