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菅新政権世論調査「人柄がよい」で支持率7割の仰天

2020年09月20日 | 社会・経済

日刊ゲンダイDIGITAL  2020/09/19

自民党総裁選で圧勝した菅首相の就任後、初の世論調査で支持率が急上昇している。

 支持率が低めに出る傾向がある毎日新聞の調査(9月17日)でも、最新の内閣支持率は64%と前回調査(同8日)から14ポイント上昇。同16、17日に行われた共同通信の調査では、前回調査(8月22、23日)から30・4ポイントアップの66・4%だった。

 中でも、日経新聞による調査(9月16、17日)では支持率が74%を記録。これは1987年以降、政権発足直後に実施した日経の調査結果で、2001年の小泉内閣(80%)、09年の鳩山内閣(75%)に次ぐ高い支持率だ。

「日本に限らず、新政権が発足した当初は“ご祝儀相場”で支持率がアップするのが常で、近代民主主義政治ではおおむね最初の100日間程度は何もしなくても高い支持率を維持する“ハネムーン期間”と呼ばれています。ただ、今回の新政権が異例なのは、前政権の『継承』を自ら前面に押し出していること。閣僚人事を見ても再任や横滑り、再入閣だらけで清新さはまったくない。もっと言えば、数々の不正や疑惑、コロナ対策の失態で春から支持率を下げ続けていた安倍政権を中枢で支え、疑惑にフタをしてきた張本人がトップに代わっただけで、前政権のダメなところを凝縮したような内閣とも言える。それなのに支持率がアップしたのは、菅首相の巧みなイメージ戦略のたまものです」(高千穂大教授の五野井郁夫氏=国際政治学)

実際、日本経済新聞の調査で「菅内閣を支持する」と答えた人は、その理由として「(総理の)人柄が信頼できる」(46%)、「安定感がある」(39%)などを挙げている。

■メディアコントロールは天才的

「雪深い秋田の農家の長男坊として生まれ、地元で高校まで卒業いたしました。卒業後、すぐに農家を継ぐことに抵抗を感じ、就職のために東京に出てきました。町工場で働き始めましたが、すぐに厳しい現実に直面をし、紆余曲折を経て2年遅れで法政大学に進みました。いったんは民間企業に就職しましたが……」

 総裁選で幾度となく繰り返された菅の生い立ち、立身出世伝。

 安倍前首相や麻生副総理のような世襲のボンボンとは違う、叩き上げの苦労人というイメージが、人柄への信頼につながっているのは間違いない。

菅がこれまで7年8カ月間、官房長官としてメディアに露出してきたこと、さらには安倍政権からの居抜き内閣で見慣れた顔が並んでいることは、安定感という言葉に置き換えられているのだろう。

 菅を追い続けているジャーナリストの横田一氏が言う。

「これまで汚れ仕事を担ってきた実像を巧みに隠し、苦労人で朴訥な庶民派という国民受けするストーリーをつくり上げた。きわめて広告代理店的なイメージ戦略ですが、その虚像を大マスコミが喧伝し、国民はまんまと信じたわけです。菅首相という人は、東京都の小池知事をも凌駕するメディアコントロールの天才なのだと思う。そもそも、人柄のいい純朴なおじさんが、世襲議員でもないのに首相の座を手にすることができるでしょうか。テレビカメラの前で笑顔を見せても、決して目は笑っていないのが菅首相です。これまで、正論で堂々と反対意見を述べる政治家や官僚、テレビのコメンテーターを、とことん排除し、政敵を潰してきた暗黒首相の人柄をどうして信頼できるのか。新自由主義を標榜し、弱者に冷たい冷酷な素顔は、パンケーキのイメージにすっかりかき消されてしまいました」

実像を伝えず好感度アップに貢献してきたメディアの罪

 菅が掲げる政策や、これまで安倍政権で発揮してきた強権ぶりの検証をするわけでもなく、苦労話や「令和おじさん」「パンケーキ好き」のほっこりエピソードで盛り上げれば、人のいい国民はコロッと騙される。さすが、「おしん」が大ヒットした国である。

 香港の民主活動家・周庭(アグネス・チョウ)氏もツイッターで「新内閣の報道について」と、こんな疑問を投げかけていた。

<日本のテレビを見てよく思うんだけど、「好物はトンカツ」「バスケ大好き」「元東大ボクシング部」などの情報は、本当に必要ですか?過去の言論やスタンスの方が重要じゃないですか。

(香港メディアはあまりこういう風に政府官僚を紹介しないから、少し気になりました)>

 ホントその通りで、メディアが政治家の趣味嗜好をことさらアピールすることは、世論をミスリードしがちだ。パンケーキなど甘いものが好きだからいい人とは限らない。

ユダヤ人虐殺を指導し、史上最悪の悪人とされているヒトラーだって、ケーキやチョコレートの甘味が大好物だった。アルコールもほとんど口にしなかったという。だからといって、菅とヒトラーが同じタイプだと短絡的に結びつける気は毛頭なく、むしろ、そういう断片的なイメージだけで政治家を判断することが危ういのである。

■狐につままれたようなイメチェン

「総裁選での壮絶な石破潰しを見れば、その陰湿な正体が分かろうというものですが、ワイドショーを中心とするテレビメディアが菅氏の好感度アップに協力し、それが奏功した。官房長官としての会見や国会質疑のひどさ、悪辣さを知っている人間からすれば狐につままれたような気分になるイメージチェンジです。希代の策士であり、陰謀、ドーカツでのし上がってきた強面が、『パンケーキおじさん』として親しまれ、仕事師内閣ともてはやされている。さっそくデジタル庁創設や携帯料金値下げに取り掛かったと評価されていますが、携帯料金が一国の首相の看板政策でいいのですか? それも政策論ではなく、従わなければ電波使用料を上げるという脅しで実現させようとしている。民間企業に圧力をかけることは、政府の仕事ではありません。そんなに携帯料金を下げたいのなら、首相ではなく、携帯会社の社長にでもなった方がいいのではないでしょうか。もろ手を挙げたお祝いムードで、菅首相の実像や政策の問題点をまるで報じない大マスコミは、完全に毒が回っています」(五野井郁夫氏=前出)

昨年は、NHK専務理事を退任した板野裕爾氏が専務理事に復帰するという異例の人事が話題になった。板野氏は菅とのパイプが太く、政権の意向を番組に反映させてきたと言われる人物だ。

 そういうNHKは言わずもがな、大マスコミには菅シンパがけっこう多い。彼らは同時に、逆らう者には容赦しない菅の恐ろしさも骨身にしみて分かっているはずだ。

もはやドーカツすら不要で、菅に共鳴し、あるいは恐れをなしたメディアはこれから忖度、ヨイショ報道を続けるのだろう。国民のメディアリテラシーが今ほど問われる局面はないかもしれない。


ナナカマドの実が赤くなってました。

秋の花