盗人宿

いまは、わかる方だけ、おいでいただければ。

2回目の着陸

2019-07-12 11:54:22 | にゃんころ
はやぶさ2が、クレーター付近への着陸に成功しました。

振り返ればリュウグウに到着したのが去年の6月ですから、もう1年以上観測を続けていることになります。
まずリュウグウの地表が予想以上に岩がごつごつ転がっていて、1回目の着陸場所に難儀しました。
イトカワ(初代はやぶさの行き先)のイメージで行ってみたら、渋谷のスクランブル交差点だったようなものです。
地表を念入りに調査してぎりぎり着陸できるスペースを見つけ、見事に成功させました。

地表にクレーターを作る時も、金属の発射装置を切り離し、自分はリュウグウの裏側に避難してから金属を地表に撃ち込んで、飛び散った岩が収まってから元の位置に戻る、この複雑な工程を地球からの操作ではなく自律でやってのけました。
今回の着陸も、高さ30mまで降下してからあらかじめ落としてあったマーカーを認識し、着陸地点を微調整して着陸する、これも自律です。

初代はやぶさはトラブル続きでしたから、今回はよほど周到な準備をしていたのでしょう。
皮肉な話ですが、初代のトラブルがあったからこそそれを教訓にして、今回のすばらしい衛星と運用体制ができたのだと思います。

さて、これで主要なミッションは終わったはずです。
予定では今年の秋にリュウグウを離れ、来年の年末あたりに戻ってくるはずです。
ここまで機器の故障や誤作動がなさすぎて逆に不安ですが、何もなく無事に戻ってくることを願いましょう。