面白く、そして下らない

私は批判をして何かを為した気になっている大衆の一人に過ぎないが、何か少しでも波紋を起こす小石になれればと書いている。

クールジャパン機構は失敗が見えていた

2022-06-21 22:02:49 | 政治
~~引用ここから~~
クールジャパン機構、統廃合の検討も視野 財政審が赤字問題視:朝日新聞デジタル

クールジャパン機構、統廃合の検討も視野 財政審が赤字問題視:朝日新聞デジタル

 財務省の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は20日の分科会で、赤字が膨らんでいる官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)について改善が見込めな...

朝日新聞デジタル

 


 財務省の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は20日の分科会で、赤字が膨らんでいる官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)について改善が見込めない場合、統廃合も視野に入れた検討をする方針を示した。

 同機構はアニメや日本食など日本独自の商品を海外に売り込む事業を支援する目的で、2013年に国と民間企業からの出資で設立された。国からの出資額は今年3月末時点で1066億円。

 コロナ禍で投資先の企業の売り上げが大きく落ち込むなど20年度末の累積赤字が231億円に達し、昨年5月に改善計画を公表。21年度末には赤字を257億円にとどめる目標だったが、309億円まで膨らんでいた。

 20日の分科会では、機構側がコロナ後の経済回復にともなって収益は改善するとの見通しを示したが、委員からは「ファンドの清算も検討するべきだ」などの意見が出たという。機構は秋までに改善策をまとめる予定だが、その後も成果が上がらない場合は分科会として「組織統廃合を念頭に置いた道筋を整理する」との方針を示した。(筒井竜平)
~~引用ここまで~~


以上のようなニュースを聞いたのでクールジャパン機構とはどのような機構であり、どのような仕事をしているか簡単に調べてみた。

~~引用ここから~~
クールジャパン機構とは | クールジャパン機構について | クールジャパン機構

クールジャパン機構は、日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し、
2013年11月、法律に基づき官民ファンドとして設立されました。「日本の魅力」を
事業化し、海外需要の獲得につなげるため、「メディア・コンテンツ」「食・サービス」「ファッション・ライフスタイル」
「インバウンド」をはじめとする様々な分野でリスクマネーの供給を行っています。

支援基準

政府が定める投資のガイドラインとして、
支援基準( ①政策的意義、②収益性確保、③波及効果 )に沿って投資判断を行います。

支援基準の概要
※経済産業省告示 (平成25年)
クールジャパン機構の支援基準は、民業補完の徹底を原則とし、「支援の対象となる対象事業活動が満たすべき基準」と「機構が努めるべき事項」の2項目から構成されております。

定性基準
① 政策的意義
・日本の優れた商品・サービスの海外需要を開拓する
・海外においての日本の魅力を高める(ブランド化)
・地域経済など日本国内の経済成長に繋がる

② 収益性等の確保
・投資先の経営体制が適正である
・民間事業者等から資金供給が行われている
・EXITの蓋然性が高い

③ 波及効果
下記を一つ以上満たすこと
・様々な企業・業種を超えた連携等がある
・海外消費者に影響を与える発信力がある
・海外市場開拓の先駆けとなる
・地方の中堅中小企業や個人事業者等の海外展開の足がかりとなる共同基盤を提供する

定量基準
・案件毎に適正なリスク・リターンを確保する

投資後
・投資時に設定した ①政策的意義 ②収益性等の確保 ③波及効果 を踏まえて、投資実行後、案件毎に適切な進捗管理指標(KPI)を設定して運用していく

投資活動の基本方針
“BtoC” “海外展開” “波及効果” にフォーカスした投資を行います

重視する3つの投資パターン

アウトバウンド投資
海外プラットフォーム投資による現地での日本ビジネス / ブームの創出

インバウンド投資
外資企業との連携による国内投資

国内投資
事業承継・国内事業拡大と海外事業拡大を組み合わせた投資
グローバルシナジーの創出
~~引用ここまで~~


クールジャパン機構のホームページを見てみただけだが、それらしい官僚作文で作られている概要だが要はリスクマネーに投資するということだ。米国がインフレを抑えるために利上げしたが、ロシアウクライナ戦争まで世界は完全に金余りだった。儲けが出るような投資案件はクールジャパンであろうがなかろうが貸し手が群がってくるのだ。それをわざわざ「日本の魅力ある商品・サービスの海外需要開拓に関連する支援・促進を目指し」、「リスクマネー」に投資するようでは失敗が見えていた。怪しげな業者が怪しげな案件を持ち込んで政府予算に群がる構図である。

それに民間人材を入れようが官僚に投資は無理なのだ。所詮は他人の金という意識が消えないからだ。成功しても成功報酬があるわけでもない。山ほど失敗してきた政府が手を出した民間案件がまたひとつ増えるのはやる前から分かりきっていた。

~~引用ここから~~
ひろゆき氏「経産省の官僚に経済投資任せてもうまくいかない」 クールジャパン機構巨額損失に/デイリースポーツ online

ひろゆき氏「経産省の官僚に経済投資任せてもうまくいかない」 クールジャパン機構巨額損失に/デイリースポーツ online

 “ひろゆき”こと実業家の西村博之氏が21日、ツイッターを更新。多額の損失を抱える官民ファンド「クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)」について、「経済産業省...

デイリースポーツ online

 


 “ひろゆき”こと実業家の西村博之氏が21日、ツイッターを更新。多額の損失を抱える官民ファンド「クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)」について、「経済産業省の官僚に経済投資を任せてもうまくいかないです」とバッサリ斬った。

 “クールジャパン機構の累積赤字309億円、改善見込めない場合は統廃合を…財務省が提言”と題した記事を引用。今秋以降も業績改善が見込めない場合、組織の統廃合を念頭に整理すべきだとの提言をまとめたという内容だった。

 ひろゆき氏は「経済産業省の官僚に経済投資を任せてもうまくいかないです」とバッサリ。「他人の金で投資してる人と、自分の金で投資してる人の熱意の違いがわからないのかな、、、」とツイートした。

 この投稿には「そうだと思います!人のお金と自分のお金…意識が違いますね」「それは ほんとそう 公的機関全てに共通」「またいろいろ中抜き横行してるんだろうなぁ…」「中抜き機構はいらない」「手を変え品を変えつつ第三セクターみたいなのを繰り返すんだよねえ」などのコメントが寄せられている。
~~引用ここまで~~


「投資」だから儲けがでなくてはいけないのだが、いっそその「縛り」を外してはどうかと思う。事業継続には最低限収支がトントンでなければいけないが、利益が出ない分野での日本文化の宣伝をしてはどうかと思うのだ。

古典芸能である落語や歌舞伎、能や狂言などである。少し人を選ぶ文化(高尚な文化というわけではなく興味がない人には残念ながら興味がない文化なのだ)であるから大衆向けに宣伝しても上手くいかないかもしれない。だからこそ儲けを出さなくても良い「官」がやるべきだとも思うのである。海外に向けてばかりではなく国民に日本の伝統文化を深く理解して貰うのも悪くあるまい。

畏れ多いことであるが天皇陛下をはじめとする皇族方に日本の伝統文化を御鑑賞頂き、国民に宣伝して貰うのである。お若い皇族方にはサブカルチャーなどを担当していただければミスマッチということもないだろう。いやお若い皇族方でも古典芸能に御関心が深ければそちらでも無論良い。

天皇陛下をはじめとする皇室は日本文化の守護者なのだ。悪く言えば天皇陛下及び皇族方を「利用している」ということになるが、「政治利用」ではない。日本文化の保護、推奨、発展のためだ。悠仁親王殿下や愛子内親王殿かがどのような漫画を読み、ゲームを遊びになられるか広報すると皇室への国民の親近感が増すかもしれない。しかし皇族方の読まれる漫画まで宣伝するのはやり過ぎか。皇族方には自由がないとはいえ国民を皇室のストーカーにしてはなるまい。皇室は国民の玩具では決してないのだ。

それはさておき。クールジャパンはもう少し細分化して出直しを図るべきだと考える。漫画、アニメ、ゲーム、ラノベなどは一緒くたにして良いジャンルであろうが、ファッションとは違う。

漫画は海賊版を取締り、途上国の所得が少ない人々でも代価を払って読めるようにすれば良いと私でも思いつくが、日本の着物や浴衣あるいは現代のファッションを普及させるにはどうすれば良いのか思い付かない。ファッションショーをやったり、現地の住民に試着させれば良いのだろうか。

クールジャパン機構を漫画アニメゲームラノベ機構、日本服飾推進機構などに分割してその道の専門家、例えば集英社の社員などを集めてどのように海外に広めるか意見を出させるのが良いのではないか。

現地の声を聞いて届け方を改善するのも良いはずだ。すぐに見つかった東南アジアで日本の漫画を普及させるにはどうすれば良いのかという記事を引用する。出版社の社員が私のブログを読んでいることは考えにくいが、引用元の日経ビジネスを読んでいる可能性はあるから参考にしても良いはずだ。バラ売りどころか期間限定だが無料公開するということを週刊少年ジャンプは既にやっている。利益がどれくらい出ているかはわからない。

~~引用ここから~~
アジアで人気、海賊版「ワンパンマン」が映す日本コンテンツの課題

アジアで人気、海賊版「ワンパンマン」が映す日本コンテンツの課題

 日本のマンガ作品「ワンパンマン」がタイやインドネシアで支持されている。日本のマンガ人気は確実にその裾野を広げているが、手放しで喜べないのは、その人気を支えてい...

日経ビジネス電子版

 


(略)

「中身はクール、でも届け方がクールじゃない」

 「タイ語版のワンパンマンを発行する現地出版社は、ネット事業の展開では遅れている」。こう話すOokbeeのパサヴォン氏は続けて「私たちに任せてくれれば、海賊版の普及を抑えつつ、もっと効率的にコンテンツを普及させられるのに」と悔しがる。

 Ookbeeはタイや韓国、中国を中心に約7500作品をアプリを通して配信し、月間100万人を超える利用者を集めている。海外作品はライセンスの管理から翻訳、流通まで手がける。海賊版には神経をとがらせており、作品がアップロードされていないかをチェックする専門の調査チームを組織。発見した場合は海賊版サイトの運営者に連絡し、作品を取り下げるよう動く。漫画好きのコミュニティーを育て、影響力のある読者に作品を紹介してもらうというマーケティング手法を取っているため「彼らの情報網も活用し、海賊版サイトの動向を常に把握している」(同)という。

 パサヴォン氏が日本のコンテンツに関して危惧しているのは、海賊版の横行や電子書籍展開の遅れだけではない。ネットやアプリで流通するマンガは、1話ごとに「バラ売り」されているのが普通だ。漫画本で1冊当たりの価格は70バーツ(約240円)前後で、タイラーメン(40バーツ前後)よりも高い。一方、アプリでのバラ売り価格は1話当たり3バーツから4バーツ(10~14円)程度。これなら財布に余裕のない学生でも気軽に購入できる。少しずつ日本の漫画も電子書籍化が進んでいるが、この形式に対応しているコンテンツはほとんどない。

 ワンパンマンの事例は特殊ではなく、多くの作品が東南アジアで同じような課題に直面していると見られる。Ookbeeが成長している背景には多くのマンガファンの存在があり、少額とはいえ、きちんとお金を払ってコンテンツを楽しんでいる読者がいる。だが日本のコンテンツは高価な紙の本で読むか、あるいはなじみのあるスマートフォンで海賊版サイトにアクセスするしかないのが現状だ。

 「日本のマンガはクールだ。ただ届け方がクールじゃない。もったいない」と前出のインドネシアのオタク学生は言う。世界の読者を夢中にできるコンテンツをいかに「クールに」届けるか。その課題を解決できれば、東南アジアは日本のマンガにとってより魅力的な市場になるはずだ。
~~引用ここまで~~


官僚に投資は無理だし、民間人材ももっと細分化した専門家を集めて膝詰めでどうすればもっと日本文化を普及させられるのか。どうすれば利益を出せるのかを話し合わせた方が良い。今のやり方では赤字を垂れ流すだけだ。

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