面白く、そして下らない

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岸田文雄はまた韓国に騙されたのか?

2023-03-06 18:19:06 | 北朝鮮・韓国
韓国政府はいわゆる徴用工問題の解決策を発表した。それは次に引用するNHK記事のようなものだ。今回も引用が長いので引用は斜め読みで構わない。

~~引用ここから~~
韓国政府「徴用」問題の解決策を発表 韓国の財団が支払いへ | NHK

韓国政府「徴用」問題の解決策を発表 韓国の財団が支払いへ | NHK

【NHK】太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国政府は、裁判で賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある財団が原…

NHKニュース

 


太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で、韓国政府は、裁判で賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある財団が原告への支払いを行うとする解決策を発表しました。最大の懸案の解決を急ぐことで「戦後最悪」とも言われた日韓関係の改善を進めたい考えです。

韓国のパク・チン外相が記者会見で発表

韓国のパク・チン(朴振)外相は6日午前11時半から記者会見し「徴用」をめぐる問題で韓国政府がまとめた解決策を発表しました。
解決策では、2018年の韓国最高裁判所の判決で賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある既存の財団が原告への支払いを行うとしています。

財源は「民間の自発的な貢献などを通じて準備する」としていて、韓国企業などの寄付で賄う見通しです。

パク外相は、原告の高齢化に加えて、判決の確定後、日本政府による輸出管理の厳格化や、日本との軍事情報包括保護協定=GSOMIAなどをめぐっても対立が深まったことを踏まえ「冷え込んだ韓日関係は事実上放置されてきた。今後は、韓日関係を未来志向的により高いレベルに発展させていきたい」と強調しました。

記者団との質疑応答でパク外相は、日本から新たな謝罪を受けることは難しいという認識を示した上で「これまで公式に表明した談話を一貫して履行することがより重要だと考えている」と述べました。

さらに「韓日関係の未来志向的な発展のため、両国の経済界が自発的に貢献する案を検討していると聞いている。日本政府も、民間企業の自発的な貢献には反対しない立場だと理解している」と述べました。
核・ミサイル開発に拍車をかける北朝鮮などへの対応でアメリカを含む3か国の連携を重視するユン・ソンニョル(尹錫悦)政権としては、最大の懸案の解決を急ぐことで「戦後最悪」とも言われた日韓関係の改善を進めたい考えです。

ただ、一部の原告や支援団体は、日本企業による謝罪や賠償が不可欠で、財団の肩代わりは認められないと反発していて、韓国政府は引き続き理解を求めていく方針です。

(略)

最近の韓国政府の対応は

「徴用」をめぐる問題で、韓国の最高裁判所が初めて日本企業に賠償を命じた2018年、日本政府は「判決は国際法違反だ」と強く反発しましたが、当時のムン・ジェイン(文在寅)政権は三権分立の原則から司法判断を尊重しなければならないという立場を一貫してとってきました。

「徴用」をめぐる問題を受けて、日韓関係は戦後最悪とも言われるまでに冷え込みましたが、去年就任したユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が、関係改善に意欲を示す中、韓国政府は「現金化」が行われる前に問題の解決を図りたいという姿勢を打ち出すようになります。

韓国政府は、問題の打開策について話し合う官民合同の協議会を設置し、4回にわたって開かれた会合で、有識者らがさまざまな案について議論を重ねたほか、最高裁に対して、「日本との外交協議を続けている」などとする意見書を提出しました。

そうした中、韓国外務省はことし1月、裁判で賠償を命じられた日本企業に代わって韓国政府の傘下にある既存の財団が原告への支払いを行う案を軸に検討していることを明らかにし、日韓両国の間で協議が続けられてきました。

(略)

解決策発表を受けて今後は

韓国政府は、「徴用」をめぐる問題の解決策の発表を足がかりに、日韓関係の改善に向けた動きを本格化させるものとみられます。

【日韓の「シャトル外交復活」目指す】
岸田総理大臣とユン・ソンニョル大統領は去年11月、およそ3年ぶりとなる首脳会談を行いましたが、ユン大統領は、日韓両国の首脳が相互に相手国を訪問する「シャトル外交」を再開させたい意向です。

また、韓国メディアは、ことし5月に広島で開かれるG7サミット=主要7か国の首脳会議にあわせてユン大統領が日本訪問を検討していると伝えています。

北朝鮮が核・ミサイル開発を加速させる中、ユン大統領としては、アメリカを含めた3か国による安全保障面での協力の強化が不可欠だという立場で、今後も日韓の首脳会談の実現に向け、調整が進められるものとみられます。

【韓国への輸出管理の解除要求か】
「徴用」をめぐる裁判で、韓国の最高裁判所で日本企業に賠償を命じる判決が初めて確定したよくとしの2019年、日本政府は半導体の原材料など韓国向けの輸出管理を厳しくする措置をとりました。

韓国政府は、この措置を報復だとして強く反発してきた経緯もあり、今回の解決策の発表を受けて、日本側に解除を求めていく方針です。

【一部原告の反発は続く可能性】
一方、政府の方針に対し、原告側の一部にはあくまで被告の日本企業による賠償と謝罪が必要で、政府傘下の財団による肩代わりは認められないと反発する声が根強くあります。

原告側の弁護士は、財団が日本企業の支払いを肩代わりするという方法が、最高裁の判決に照らして法的に有効なのか、今後も裁判で争う可能性も指摘しています。

韓国向け輸出規制の状況

日本政府は2019年7月、半導体や有機ELパネルなどに使われる、
▽高純度のフッ化水素、
▽レジスト、
▽フッ化ポリイミドの3品目について、韓国向けの輸出管理を厳しくしました。

具体的には、これらの3品目を企業が韓国に輸出する際、それまで免除されることがあった経済産業省への申請を、契約ごとに許可を受ける形に変更しました。

さらに8月には、輸出の手続きを簡略化できる優遇措置の対象国から韓国を除外しました。

その理由として経済産業省は、
▽韓国側の貿易管理に関する審査などの体制が不十分なことや、
▽問題の解決に向けて情報を交換するための局長級の政策対話が、長期間開かれていないことなどを挙げました。

これに対して韓国側は強く反発し、両国の事務レベルの会合などが開かれましたが、主張は大きく食い違って歩み寄ることはできませんでした。

そうした中、韓国は2019年9月、3品目の輸出管理を厳しくしたのは韓国をねらった差別的な措置だとして、WTO=世界貿易機関に提訴する手続きに入りました。

これに対して日本は、適切な輸出管理を行うために運用を見直したもので、WTOのルールには違反していないと反論していました。2019年12月には日韓両政府の局長級の政策対話が3年半ぶりに開かれましたが、2020年3月を最後に対話は行われていません。

日本はあくまで2国間の対話で解決すべき事案だという立場ですが、2020年6月には韓国がWTOへの提訴に正式に踏み切り、日韓両国の対立は解決の糸口が見えない状況になっていました。

(略)
~~引用ここまで~~


韓国政府が既存の財団に、日韓基本条約の「経済協力金」により発展した韓国企業より寄付を募り、その財団が裁判で勝訴した原告と遺族に賠償金を支払うという。

日本の立場は日韓基本条約でいわゆる徴用工問題は解決済みとの立場だ。未払い賃金も日韓基本条約で韓国政府に一括して支払ったのだ。未払い賃金がある元徴用工らは韓国政府に支払いを求めるのが筋だ。

賠償金の支払いに関してだけみれば日本の立場に沿ったものだ。韓国政府も韓国大法院の判決は条約違反の無理筋と分かっていた。例えば国際司法裁判所に持ち込まれれば恐らく韓国が負けるだろうということもだ。

だがそれに伴い政府は歴代内閣の歴史認識踏襲を表明し、事実上の「謝罪」(おわび)をするという。既に林芳正外相が歴代内閣の歴史認識踏襲を表明している。

また日本製鉄と三菱重工は支払いに加わらないだろうが、日本企業の「自発的な寄付」は妨げないという。また経団連が韓国の経済団体「全経連」と共同で「基金」を創設するという。

それは形を変えた「謝罪」と「賠償」ではないか?

徴用工問題は解決済みというのが日本の一貫した立場なのだ。韓国は現金化すると脅してきたが、差し押さえられた資産は現金化「しにくい」資産だった。韓国も初めから現金化するつもりはなかったのだ。

日本企業に賠償させそれを自分達の「財布」にしようというのが、原告というより支援団体の目論見だった。しかしいつもならすぐ折れるはずの日本が今回は強硬なので、文在寅政権でさえ日本より謝罪と賠償を受け取れないと半ば放置していた。

日韓関係は戦後最悪といわれるほど悪化したが、日本の国益を害したことはなかった。韓国と関係が悪化してもとくに日本は困らないのだ。

だが北朝鮮の核武装や支那の膨張。ロシアのウクライナ侵略で韓国と安全保障分野で関係を築き直さなくてはならなくなった。そのために徴用工問題の解決が急がれたのだが、日本には徴用工問題を解決する必要はなかった。

それは徴用工問題があったとしても安全保障分野で関係を築き直すことは可能だからだ。事実徴用工問題が解決する前に韓国とは安全保障分野で史上最大の協力関係になっている。

輸出管理強化や経済分野での日本の協力がないと韓国は困るが日本は困ることはないのである。だから国内の親韓勢力が騒いでも徴用工問題で譲歩する必要はなかった。

親韓勢力、主に国内の左翼だが、韓国と関係が悪化していると米国から「怒られる」という意見もあったが、米国は実利主義だ。徴用工問題の解決策発表に歓迎の声明を出しているが、安全保障分野で日米韓の協力関係が築ければ良いのだ。

何より日韓関係の悪化は韓国が悪いと米国もバイデンも分かっている。だから米国は韓国に怒りこそすれ日本を怒ることはない。

それなのに徴用工問題の解決に「謝罪」と「賠償」をしたのは間違いではないか。岸田文雄が明治産業遺産群の世界遺産登録で騙されたようにまた今回も韓国に騙されたのではないか(騙されたのは安倍晋三だが)。そんな懸念が拭えないのだ。

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経団連による「自発的な寄付」は実質的な「賠償」だ。一円でも支払ってはならないのだ。韓国市場で儲けたい経団連系企業やユニクロやアイリスオーヤマのような親韓企業が「自発的な寄付」をしなければ良いのだが。

実際これから先どう動くのか分からない。韓国はまず輸出管理強化の撤回を要求してくるだろう。だが一部では徴用工問題の対抗措置と捉えられているが、韓国が戦略物資を反イスラエル国家に横流ししていたことからイスラエルから米国、米国から日本に輸出するなと「命令」が来たことによる。

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岸田文雄は無能な財務省の傀儡だが、いやだからこそ米国の「命令」には逆らえない。韓国をホワイト国に戻すことを簡単にはしないだろう。

また韓国は経済が悪い。日本も財務省の緊縮財政で「失われた30年」だが。ウォンがハードカレンシーではないからウォン安が怖い。また国家が破綻しかねない。それを防ぐには通貨スワップを日本か米国と結ぶのが一番良い。そのために関係改善を急いだのかもしれない。

前回の日韓通貨スワップで韓国には恩を仇で返されたから結ばないとは思うが、どう転ぶかわからない。

また政権末期に支持率が急落するか革新派に政権交代したら蒸し返されるのではないか。そう思える。だから歴代内閣の歴史認識踏襲を表明するべきではなかったし、「自発的な寄付」も日本企業には一円も出させないと禁止するべきだった。それは形を変えた「謝罪と賠償」なのだから。


(参考記事)(筆者の鈴置高史は安倍晋三を持ち上げすぎだが)
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デイリー新潮

 



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2 コメント

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前任者との違いを出したい (舶匝)
2023-03-11 19:59:05
という、古今東西問わずトップに立った者が抱きやすい「欲求」に目を向けましょう。ヤメ検特有の強引さが、直近の「解決策」を生み出してしまった(野党大物に対する逮捕状請求も)。

ちなみに、
あの大法院判決は、民法学や民訴法・国際私法(特に国際訴訟競合)の素養があれば、無難な内容である、と気付けますよ。
特に、徴用工の事件は、戦争・人道に関わる事件。
少しは法学と人道を身に付けましょう。
(by 京大法卒)
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舶匝さんへ (ぬくぬく)
2023-03-14 18:38:59
コメントありがとうございます。

韓国大法院の賠償判決は韓国でさえ無理筋と分かっていたようですが。国際司法裁判所などに持ち込まれれば負けると分かっていたようです。
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