民間企業では考えられない

～～引用ここから～～
夕刊フジ
企業役員“金満度”ランク！ソニー会長もらいすぎ～
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120424/dms1204241125007-n1.htm
（略）
　トップは日産のゴーン社長（役職は主に決算期当時、以下同）で１０億円寸前。２位はソニー、ハワード・ストリンガー会長の８億８２００万円で、以下、大東建託の多田勝美会長（８億２３００万円）、自動車安全部品メーカー、タカタの高田重一郎会長（６億９５００万円）が続いた。
（略）
　ただ、サラリーマンの給与が低水準のなか、こんなにもらっているとは、あ然とさせられる。

　経済ジャーナリストの荻原博子氏は「ソニーをダメにしたストリンガー氏はどう見てももらいすぎ。日本の会社は従業員と社長に差がないのが特徴だった。それが欧米のように上に立つ者が搾取する構造になった。従業員をリストラすることで技術は失われ、日本企業の良さも失われつつある」と指摘する。

　まさにごもっとも…。
～～引用ここまで～～

マスコミに出てくる知識人や、「改革」を標榜する政治家はよく

「民間企業では考えられない」

と口にする。しかしその「民間企業」の実態はこれである。素晴らしきかな「民間企業」。

政府、自治体であれば内閣総理大臣であれ、日銀総裁であれ、事務次官であれ、知事であれこれほど給与を貰わない。天下りはあるが、それでも1年間で10億円近くも貰えたりしない。

ましてソニーのように凋落していたら選挙で負けて政権を追われる。首長選挙では現職と共産党候補が争う選挙と呼べないような選挙も少なくないが、国政であれば選挙があり、毎日マスコミ、世論に一挙手一投足を監視され、批判されている。

「民は素晴らしく官は駄目」というフレーズを一度疑問視したほうが良い。民間企業にはいわゆる「ブラック企業」も多い。福島第一原発の事故を引き起こした「東京電力」も民間企業であった。言うほどに「民間企業」は素晴らしくもなく、政府・自治体が悪くもないのだ。

民間企業を過剰に賞賛する風潮は我々国民の首を絞めることになる。