人の世は、滞在期間の定め無き、今日一日の旅の宿

 時 人を待たず、光陰 惜しむべし
 古より有道の人、国城 男女 七宝 百物を 惜しまず
 唯 光陰のみ、之を惜しむ

肝血虚の症状/ 養生と漢方

2025-02-10 | 日記

中医基礎理論の主要な出典である黄帝内経素問には、「肝は目に開竅す」とされています。

開竅(かいきょう)とは難しい言葉ですが、臓腑の機能が体表の孔に現れるということです。例えば肺は鼻、脾は口に開竅します。

目は視覚を司る感覚器官であると同時に、孔として肝と繋がっていると捉えているのです。

肝の病理は目の症状として現れ易く典型的には眼精疲労、目痛、目赤(眼球結膜充血)、流涙、眼痒、あるいは白内障などの視力低下など呈します。

逆に目を酷使すると肝の病理を引き起こします。特に肝血虚の頻度が圧倒的に多いのです。黄帝内経素問に「肝は血を蔵す」ともあります。

ここでいう「血」とは中医学で言う血であって、現代医学のBloodの概念を包含しますがさらに広い概念であり、人体組織を滋養する物質的栄養物を指しています。(これに対して非物質的なエネルギー物質を「気」と呼んでいます。)

肝の主要な働きの一つは、この血を備蓄し人体各所の需要に応じて血を供給することです。

例えば女性では月経前に血を胞宮(現代医学では子宮)に供給するようになっています。

肝血虚の人はこの時に血のストックが乏しく、月経前には肝血虚が一層強くなるためにPMS(Premenstrual Syndrome)の諸症状が起こる頻度が高いのです。... さらに表示

関連事項, 養血柔肝, 疏肝解鬱

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