鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

『虫目のススメ』掲載カメムシの種名訂正

2013-10-06 16:33:26 | 日記

 一年でいちばん好きな季節がきた―キンモクセイが香る季節。


 先月、カミキリムシの種名の間違いを教えていただいた例のディープなカメムシ屋さんのMさん、Sさんから、『虫目のススメ』10P右下掲載の「ミナミトゲヘリカメムシ」は、「ホソハリカメムシ」の間違いではないか、とご指摘いただきました。

 この10P掲載のカメムシの写真は、種名を調べるのに苦労した1枚でした。
似ているんです、ホソハリカメムシ、ハリカメムシ、そしてミナミトゲヘリカメムシ。

 ミナミトゲヘリカメムシは、名前のように南方系のカメムシで、1970年代に鹿児島県に発生し、みかんの害虫として注目を浴びたそうです。
 ところが、近年東京でも観察されている情報を見て、またサイズがホソハリカメムシ、ハリカメムシにしては大きめだったので、ミナミトゲヘリカメムシと本に書いたのですが……
 最近、ミナミトゲヘリカメムシの幼虫を飼育していらしたSさんが、羽化したての成虫の写真を送ってくださって、これを見ると、あっ、違う!
私が見たのは、肩にあるトゲがこんなに鋭くなかったー。
ということで、間違えました。
本をご購入いただいた方は、すみません、
10P右下のカメムシの名前は、ホソハリカメムシに訂正お願いします!

 ちなみに、ホソハリカメムシとハリカメムシも、非常によく似ているのですが、
ハリカメムシは体の幅が広く、色が濃く、さらに触覚第一節の外面に黒条があるのが、見分けのポイント、
と『日本原色カメムシ図鑑』第一巻に説明が載っています。

 体色は個体差もあるので、これだけで濃いか薄いかを判断するのは難しいですが、
次回からは、写真を撮るだけでなく、触覚の黒条をしっかりチェックしようと思います。

 

 キンモクセイの香りの漂うなか、近所を歩いていたら、
この間までクリーム色の大きな花を咲かせていたオクラが、おっきな実をつけていました。
お、おいしそう・・・・・・・






 


 
 

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