一年でいちばん好きな季節がきた―キンモクセイが香る季節。
先月、カミキリムシの種名の間違いを教えていただいた例のディープなカメムシ屋さんのMさん、Sさんから、『虫目のススメ』10P右下掲載の「ミナミトゲヘリカメムシ」は、「ホソハリカメムシ」の間違いではないか、とご指摘いただきました。
この10P掲載のカメムシの写真は、種名を調べるのに苦労した1枚でした。
似ているんです、ホソハリカメムシ、ハリカメムシ、そしてミナミトゲヘリカメムシ。
ミナミトゲヘリカメムシは、名前のように南方系のカメムシで、1970年代に鹿児島県に発生し、みかんの害虫として注目を浴びたそうです。
ところが、近年東京でも観察されている情報を見て、またサイズがホソハリカメムシ、ハリカメムシにしては大きめだったので、ミナミトゲヘリカメムシと本に書いたのですが……
最近、ミナミトゲヘリカメムシの幼虫を飼育していらしたSさんが、羽化したての成虫の写真を送ってくださって、これを見ると、あっ、違う!
私が見たのは、肩にあるトゲがこんなに鋭くなかったー。
ということで、間違えました。
本をご購入いただいた方は、すみません、
10P右下のカメムシの名前は、ホソハリカメムシに訂正お願いします!
ちなみに、ホソハリカメムシとハリカメムシも、非常によく似ているのですが、
ハリカメムシは体の幅が広く、色が濃く、さらに触覚第一節の外面に黒条があるのが、見分けのポイント、
と『日本原色カメムシ図鑑』第一巻に説明が載っています。
体色は個体差もあるので、これだけで濃いか薄いかを判断するのは難しいですが、
次回からは、写真を撮るだけでなく、触覚の黒条をしっかりチェックしようと思います。
キンモクセイの香りの漂うなか、近所を歩いていたら、
この間までクリーム色の大きな花を咲かせていたオクラが、おっきな実をつけていました。
お、おいしそう・・・・・・・