鈴木海花の「虫目で歩けば」

自然のディテールの美しさ、面白さを見つける「虫目」で見た、
身近な虫や植物の観察や飼育の記録。

風にあおられて

2018-04-16 06:57:50 | 日記

 昨日は風の強い日でした。

でも、ちょっと近くの山道へ。

ノバラ、コナラ、ナナカマド(たぶん)、エゴノキなどで

オトシブミが葉を巻いていました。

でも強風で葉があおられ、みんな苦戦してるみたい。

葉の上部に切り目はいれたものの、葉にしがみつくのが精いっぱいのエゴツルクビオトシブミのカップル、

 

この葉っぱでほんとにいいのかしら?と思案気なウスモンオトシブミ、

 

そばでは、デーニッツハエトリが、隙あらば、と狙っている。

ほどなく、このあたりはオトシブミだらけになりそう。

 

足元のヨモギには、キベリトゲハムシがいました。

風がおさまったら、ちょっと遠出したいな。

 


近くの山道で

2018-04-15 11:34:43 | 日記

 昨日は天候がいまいちで、肌寒かったので、散策は近くの山道だけ。

でも、この道沿いにはコナラの幼木がいっぱい。

あちこちでオトシブミが揺籃を巻いているのが見られました。

揺籃を巻く前に、腹ごしらえするヒメクロオトシブミのメス。

重労働だもんね。

 

 

コナラの枝先の小さな葉のなかで、ウスタビガの若齢幼虫見つけた!

 

 3月上旬に飯能で見つけたヤママユガの卵。

孵化した幼虫がもうこんなに大きくなった(4.5センチ)

午後からお天気が回復したら、また山道に行って来よう。


ナガメな眺めのなかでヒメナガメ

2018-04-12 07:35:36 | 日記

 

菜の花の季節です。

虫のなかでもカメムシが好きな私ですから

菜の花畑は=ナガメ

ですが、恥ずかしながらこれまでヒメナガメを見つけたことがない。

そこで、埼玉に来た今年こそは、と菜の花が大量にある場所に。

これなら、ヒメもおられるのではないか。

見つけました!

さすが姫ですね!

ふつうのナガメより複雑で美しい模様。

 

でもこの菜の花畑、なんとなく菜の花がひ弱な感じです。

サクラと菜の花をコラボさせよう、と演出された里山風景のようにも感じます。

2時間探したけれど、結局見つかったのは1匹。

 

 そして2日目の朝。

「わっ!」

なんと姫は懐妊していたのです。

ヒメナガメの卵を見るのは初めて。

姫が産んでくれた卵12卵。

 

ちなみにこちらはふつうのナガメの卵。

 

 まるで白黒が反転しているような違いがあります。

どちらも美しいですが。

ナガメの卵の工芸品のような美しさについては

かのファーブルも昆虫記のなかで1章を割いて絶賛しています。

ヒメナガメの成長過程はどんな風なのか。

ほんとうに楽しみ!

 

 

 

 

 


ヒロバツバメアオシャク その後

2018-04-09 06:52:53 | 日記

 植物も虫も、1週間前倒し、というこの春のラッシュで、いろいろ溜まってしまいました。

 つい外に出てしまうので、更新が・・・。

 まずは、ヒロバツバメアオシャクのその後の成長観察から。

 3月半ばに飼育を始めたときは、たぶん2齢(1センチ)ではないかと。

一昨日4月8日の朝、

飼育後2回目の脱皮をして、、2センチに背が伸びました。

この写真を撮ったとき、「あれ、頭部が不思議な形だなあ・・・」と思ったのですが

この写真を見た昆虫写真家の新開孝さんから

「あ、これは頭部が脱皮直前ですね!新しいステージの頭部が後ろ側にできつつあります」と。

 ひゃっ、たいへん。そうか、今までの少ない経験だけれど、このように「耳」がある形態の幼虫は、頭部を最後に脱ぐんだった。

 

 このときが15時でした。

この日は出かける用事がなかったので、頭部を脱ぐ瞬間をみたいと張り付き~

幼虫は体をまっすぐにたてて、ほとんど動きません。

肝心の頭部も、目に見えるかどうか、くらいのスピードで、そういわれれば少しずつ

後ろのピンクの部分が大きくなっているような・・・。

 そして、17時。

幼虫が急に体を前後にのけぞらせたり、という行動をはじめた!

「これは、来るな!」と思い、動画を撮り続けること1時間。

胸脚で、まるで仮面を取るようなしぐさ。

そして、ついにぽろっととれた仮面の下から、新しい顔が。

 

長時間の脱皮で空腹だったのか、幼虫は即、食事。

ずっと観察していた私も、おなかペコペコ~

 

 そして翌朝。

なんと、ヒロバくんの背は、3センチに!

 

新しい顔も、ピンクから茶色の「仮面」風に。

 

体が柔らかいので、こぉんなポーズもできちゃう。

 

 もう次の脱皮で終齢かな。

羽化を楽しみに、ひきつづき、観察していきます。