秋桜 揺れてより来る 風の波 夢詩香
*残念ながら、コスモスのいい写真がないので、キバナコスモスで代用です。本当は野一面に群れ咲いているコスモスの写真が欲しいところですが。
言うまでもないことですが、秋桜とはコスモスのことですね。
表題の作は実際にコスモスの波を見て詠んだわけではなく、記憶の中にあるコスモスの大群落のイメージを思い浮かべながら詠みました。
長男が赤ちゃんの頃ですから、もう何十年も昔になりますが、家族で遠出して、コスモスの花の名所を訪れたことがあったのです。
それはみごとでね。広野に一面コスモスが咲き群れている。それが風に揺れて、波のように揺れている。
美しい花の風景に感動して帰ったものですが。
後年、コスモスという花が、ただきれいなだけの存在ではないということを学びました。
花にも魂があり、いろいろな思いを抱いて活動している。
その中で、コスモスという花は実はとても男性的で、人間に強い怒りを抱いていることがわかりました。
コスモスは人間の嘘が嫌なのです。だからいつも人間に訴えている。嘘はやめろと。
野一面のコスモスが波のように揺れてより来るさまは、まるで人間の心に押し寄せる真実の波のようだ。
花はきれいだけれど、本当はとても痛いことをしているのですよ。