野のすみに ちひさき花を 咲かせつつ 神に語りし おほいなる夢
*相変わらずうまく詠めません。長いスランプが続いています。これなどはすんなり出てきましたが、今一つうまくない。言いたいことはわかるのだが、歌人としてはもっと凝ってみたいという欲が出ます。もう少し何かうまい言い方はないものかと。
かのじょは、田舎に住んでいる一人の普通の主婦でした。それほど金持ちではない普通の家に嫁に来て、普通に暮らしていた。小説など書いたり、小さな同人誌などやっていたりしましたがね、それほど大きなことではない。ただ小さな自分にできる限りの美しいことをやっていた。しかし、心に秘めていた夢は大きかった。
自分は小さな田舎の人間なのに、なぜか人類を救いたいと願っていた。そんなことを思ってもできるはずがないと普通は考えるものですがね、だがかのじょにはできるような気がしていた。どうしてそれができるのか、まるでわからなかったが。
ただかのじょには愛があった。愛だけで、人類を救いたいと思っていた。その心だけは本物だった。
かのじょは思った。自分には自分というものしかない。だからこの自分を神にささげよう。神に自分を通して、神を表現していただこう。そうすれば神が人類を救ってくださる。
美しい心というものは、必ず神に届くものなのです。実際神は、かのじょの自分を通して様々に表現し、人類を救ってくださった。すばらしい自分自身をうたい上げたあの日記は、神がかのじょを通して人類に語り掛けたものなのです。
それで、人類は救われたのです。もちろんそれからも、いろいろな手続きが必要でしたがね、あの日記が世に出た時点で、決定的に人類の救いの道が示された。
田舎の隅で、小さなブログをやっていた主婦が、実際人類を救ってしまったのです。
野原の隅っこで咲いている花のように小さな自分が、神に語り掛けた大きな夢。それが人類の救いだった。そこからすべては始まった。
ああこれを、もっといい感じで歌いたいものですね。どうすればいいでしょう。今はどうしても歌を詠める頭が働かないのだが。
野菫の すくひの夢を 聞き留めて 世に吹き出だす おほいなる風
ああ、やっぱりだめですね。今は低空を飛ぶしかなさそうだ。